しろみ茂平の話

郷土史を中心にした雑記

自由、寛容、正義を説いた勝者①マッカーサー

2020年01月09日 | 昭和20年(終戦まで)
ミズーリ号の調印式。

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「日本帝国の最後」太平洋戦争研究会編 2003年発行 新人物往来社

自由、寛容、正義を説いた勝者

ミズーリ号での降伏調印式に、喜び勇んで参加したものは、敗者の中には無論いなかった。
が、その沈鬱なる雰囲気に包まれた日本全権団に、一条の光明を与えたのが、調印式前に行われた、予定外のマッカーサーのスピーチだった。
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ここに我々主要参戦国が参集して、平和克服の目的とする厳粛なる協定を締結しようとしている。
我々は相互不信、悪意、また憎悪の念を抱いてここに集まったわけではない。
むしろ戦勝国と敗戦国とを問わず、人類のより高き威厳に到達せんことを祈念するものである。
すなわち、自由、寛容、正義に対する念願の実現を志す世界が出現することを期待する。
これが私の熱烈なる希望であって、かつまた、全人類の希望である。
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と述べ、日本全権の調印が始まった。
加瀬(俊一)は、重光が上奏する報告書に、日本が勝っていたら、敗者をこれほど寛大に遇し得ただろうかと記した。
天皇は嘆息してうなずいたという。



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