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しろみ茂平の話

郷土史を中心にした雑記

会社に行って鍋ややかんを修理する

2022年04月20日 | 昭和21年~25年

就職した会社はもともと、海軍呉鎮守府からの土木・建築の請負業だった。
ところが、
敗戦で海軍は無くなり、広島の本社は原爆で破滅し、無の状態のところにさらに復員兵が復職してきた。

その時代をベテラン社員が話す中で、「会社に行っては鍋やヤカンを修理していた」ことをよく覚えている。どんな仕事なんだろう?
少し参考になるような本があった。↓

 

 

 

「少年時代」 安野光雅  山川出版社 2015年発行

戦後すぐのころはすることがないのでアルバイトをした。
土建業の堀内組の堀内さんは、
鍋の底に黒いものを塗って火にかけると、黒い方がはやく沸騰する。
「それを実演販売して、鍋の底に塗る墨を売るのだ。
あ、そういえば穴のあいた鍋を修繕するというのもあったなあ。
ああ、あれは硫黄に墨を混ぜて型に入れて固めればいいんだ。
熱した鍋の穴にあててこすると硫黄がとけて穴をふさぐ。
水を入れて火にかけても水がある間は硫黄もとけないんだ」
といって笑った。
堀内は土木課が仕事をくれないから、
「役所になぐりこみをかけてな、悪いことをしたもんだ」という。
ほかにも何をしたかわかったものではない。

 

 

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