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日本産の「りんご」と日本製の「たばこ」が人気

2007年08月04日 | たばこをめぐる見聞記
● 海外から日本への旅行者の中で、中進国アジア地域からの旅行者が多数を占め、その内の半数以上が中国人であり(台湾を含む。1993年度は対前年比40%増)、免税売店で日本製ブランドのたばこをたくさん買ってくれるそうである。
そもそも台湾は、日本の植民地であったにも関わらず、戦後になって例外的と思えるほどに反日感情の少ない国であった。そして、台湾といえばバナナと言われたほどに、戦後の日本人にとって「台湾バナナ」は印象深い食べ物だったのである。
高価格品の果物として輸入された台湾バナナは、美味なるものとして日本人から大歓迎されたのである。このような、かつての台湾バナナは知っていても、台湾における日本産リンゴの人気については、意外なほど知られていない。

● 実際、今でも羽田空港国際線ラウンジでは、トランクや免税店の袋と一緒に長野や青森リンゴの段ボールをカートに積み、手続きを待っている台湾人旅行者を多く見かける。
これまでも、台湾へのおみやげは「日本のリンゴが一番喜ばれる」と、台湾通の間では言われていた。今日でも、台北市内の百貨店やスーパーの果物売場では、「一山いくらで売られているアメリカ産のリンゴ」とは別格の扱いで、日本のリンゴが美しくラッピングされて高価な値段で陳列されている……日本でいえば、お見舞いや贈答用のマスクメロンのように。

● そして、日本製のたばこも台湾内では高価格品であるにも関わらず、日本産のリンゴのように喜ばれ、とてもよく売れている。
日本製のたばこが台湾でうまくいったからといって、どこでも高価格で売れるわけではないが、価格戦略はブランド価値を高めるという前提で設定すべきである、という基本が重要であろう。
嗜好品である「たばこ」は、ことのほか安ければ良いというものではないのである。時には、自信と勇気をもって高価格で勝負することも必要であり、日本市場では人気がなく、販売数量が少量のブランドであっても、時と場所と値段を変えれば売れる場合がある、という証拠を見たような気がしたのである。
要するに日本製のたばこも、市場や消費者ニーズに合致すれば、先進国、中進国を問わず売れるものなのである。(2001 06/11)
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