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かんでっ、かんでっ、かんでー、吉原炎上かぁー!

2007年08月16日 | ここで一服・水元正介
◎ 一昨夜(2002年10月25日)、金曜日の残業を終えて、東京駅構内を新幹線改改札口に向かって歩いていたら、数ある駅舎の円柱一本一本を包み込むように「かむことは考えること」というきれいなポスターが掲示されていた。多分、「消しゴムつきエンピツ」「ストロー」「メガネ」だっと思うが、それに歯型の跡が残っている写真だ。「かむ」という言葉で、私が初めて強い印象を受けたのは、邦画「吉原炎上」で西川峰子さんが熱演したときの「かんでっ、かんでっ、かんでっーっ!」という絶叫であった。

◎  誰にでもあるような遠い記憶、それを見事に映像化したポスターに、私は立ちすくんでしまうほどだった。カネボーフーズが輸入しているFRISK(新発売のガム)のキャンペーンである。たばこだって、唇の寂しさをまぎらわし、考えるごとをする上では大変効果があるけれど、現在の嫌煙権ブームにあっては、表立っては主張できない。そこをうまく突いている。説得性の高いコピーだと感心させられた。

◎ これら一連のキャンペーンを考えついたメンバーは、かなりの実力者に違いない。人々の潜在意識から、鮮明な記憶を浮上させ、けっこうな値段にも関わらず、ついついFRISKのペパーミントガムを買ってしまう気持ちにさせる。世の中には、ずば抜けた才能の持ち主がいるものだと思った。街を観察していると、こんなことまで発見できるから、なおさら楽しいのである。(2002 10/27)

※ 2007年8月、昨今のポイ捨てられる物を観察していると、たばこの吸い殻が減っている反面、ガムのポイ捨てが目につくようになった。吸い殻は拾うのが簡単なのに、ガムは路面や生垣の植栽に張り付き、始末が困難である。シンガポールでは、たばこの吸い殻以上にガムへの規制は強いと聞いているが、とても納得できる。
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