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2010-2011 年越し日本縦断旅行記!その6 海峡の長いトンネルを抜けると…大雪!

2011-02-02 | 旅行
その5からの続きです

平成22年12月29日

今日はいよいよ青函トンネルをくぐり抜けて、北海道へ!
青森からJR海峡線を走る特急「スーパー白鳥」「白鳥」に乗れば2時間半足らずで対岸の函館まで行けてしまいますが、
「青春18きっぷ」を使って、ゆっくりと北海道を目指します。
それに、青函トンネルのある蟹田駅と木古内駅間は、在来線では珍しい旅客列車は特急・急行列車しか運転されていない普通列車不在区間なので、特例として追加料金無しで特急に乗れてしまう面白い区間なのです。
蟹田駅で普通列車から特急「白鳥93」号に乗り換え、「青春18きっぷ」で堂々と“タダ乗り”を楽しんで、青函トンネルを抜けるとそこはもう北海道!

…そして、そこは大雪の大地だった!



特急タダ乗り許可区間の終点である木古内駅で降りて、折角だからこのまま函館へは向かわず江差線の末端区間への乗り鉄をしていこうと待合室で待っていると、何やら不穏な空気が…
鉄道員たちが急ぎ足で駅構内を行き交い、どこかへ電話連絡したり打ち合わせをしている姿も。
そして
「11時48分発の江差行きにご乗車されるお客様、居られますか~!?」
と呼び出しが。
即座に挙手すると、「申し訳ありませんが、雪害で列車が運休になります。タクシーを手配しますので、それに乗り合われて江差へ向かわれて下さい」とのこと。

な、なんだってー!!


かくして、急遽タクシーでの雪中ドライブとなってしまいました。
木古内の町の中を抜けると、すぐに辺り一面の雪野原。
「今朝の木古内行きは、列車が無事に走ってたんだけどねぇ」とタクシーに乗り合わせたおばちゃんたち。どうやら、昼近くなって天候が急変し大雪が降り始めたようです。


江差線の列車に乗る予定だった乗客たちと、案内役のJR社員を乗せた数台のタクシーは、雪の峠道を進みます。
「ところでお客さん、どこの駅まで行かれるの?」
「え~っと…とりあえず終点の江差まで…スミマセン、『青春18きっぷ』利用なんですけど、いいですか?」
激安の乗り放題きっぷでの言わば「不要不急の旅」なので、何だか申し訳ない気分になってきました。


タクシーはずっと江差線に沿って走ります。
途中、天ノ川駅を発見。駅と言っても一種のオブジェで、列車は停まらない幻の駅です。
その正体は、地元のボランティアグループが利用者減少に喘ぐ江差線の存続と振興を願ってつくったものだとか。実際、1本の列車の全乗客がタクシー数台で運べてしまうことが、江差線の厳しい現状を物語っています…


海が見えてきました。津軽海峡沿岸の木古内から峠を越えて、松前半島の反対側の日本海側に出れば江差の町はもうすぐです。



JR江差駅前に横付けしたタクシーを降りて、駅の窓口で運行状況を確認すると、
「さっきラッセルが除雪に入ったんで、夕方の便から列車の運転が再開されますよ」とのこと。ああ、良かった!

しかし、時刻表で確認すると運行再開便に乗車すると函館に着くのが夜になってしまうことが判明。
この後に函館で、空路北海道入りしている筈の宇宙クラスタ鉄道部のメンバーと夕方に合流することになっていたので、到着が遅くなってしまうとまずい。
結局、仕方なく運行再開便の1本前の列車の代行タクシーで木古内へ戻ることに。
つまり、江差線の列車には全く乗ること無く江差駅までタクシーで往復しただけになってしまいました。
ああ、なんてこったい。。。


帰り道は、増々雪が降り積もって大変なことに。
「こんな感じで、列車が運休してタクシー代行することって冬季にはよくあるんですか?」
「う~ん、滅多に無いねぇ」
今年はやはり厳冬、豪雪の冬のようです。


「こんな道を運転するのは大変ですね。僕は九州人だから、雪道には全然慣れてないから恐くてとても走れませんよ」
「いやいや私ら北海道の者も、こんな道は滑るから気を使うし、時間も余計にうんとかかるよ」
やっぱり、北国の冬は大変なんだ…

木古内駅前でタクシーを降りて、通常運行していた海峡線の普通列車で函館を目指します。

夕日に染まる臥牛山(函館山)と函館の街が見えてきました。



函館駅前のホテルにチェックインして、鉄道部員氏とも無事に合流。
早速、函館駅から再び普通列車に乗って、隣の五稜郭駅へ。
ここで、宇宙クラスタ鉄道部の活動と称して札幌からやって来た豪華寝台特急トワイライトエクスプレスの機関車交換を見学します。


ディーゼル機関車DD51に牽引され、トワイライトエクスプレスが到着します。


編成の最後尾側に、青函トンネル区間専用機関車ED79が登場。


そのまま連結。
ここ五稜郭駅で、トワイライトエクスプレスは進行方向を変えて海峡線へと向かいます。

トワイライトエクスプレス、大阪を目指し発車!
五稜郭駅は機関車交換の為だけの停車なので、列車のドアが開くことはありません。
車内の乗客は見ることが出来ない鉄道のドラマを、氷点下の凍えるプラットホーム上で見守ります。



サロンカー「サロンデュノール」、食堂車「ダイナープレヤデス」の暖かなランプシェードが流れ去ります…

この後、函館駅に戻ってから、ホテル裏手の居酒屋で乾杯!
北海道ならではの海の幸とサッポロクラシックを堪能して、
いい具合に暖まって店を出るとちょうどブルートレイン北斗星が函館駅に到着する頃。

という訳で、当然見に行きました(笑)
北斗星は、函館駅でドアが開き乗客の乗り降りが出来るので、停車時間中には乗客たちもプラットホームに降りて列車を眺める姿が見受けられます。


北斗星も、ここ函館駅で進行方向を変えて機関車をED79に交換します。


食堂車「グランシャリオ」はパブタイム営業中。
やっぱり食堂車っていいなぁ…今や、日本国内で営業している食堂車はこの北斗星トワイライトエクスプレス、そしてカシオペアの3列車のみになりました…


上野に向かい発車していく北斗星を見送って、本日の我々の活動も終了。
今日もいろいろなことがありました。
ホテルに戻って解散、おやすみなさい。明日は…やっぱり函館だし、朝市に行かないとね!

その7に続く

おまけ写真


北海道に来たら、先ずはこれをグイっといかないと始まらない。そう御存知北海道限定ビール「サッポロクラシック」!
木古内駅の待合室キオスクで手に入れたこれは、北海道鉄道130周年記念缶です!
北海道を代表する新旧の名車たちの楽しいアイコンが並んだこの缶をあおれば、大雪での列車運休もこわくない!?


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