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2017年夏休み セルビア・ブルガリア旅行記 1日目(2017年8月12日)

2017-09-18 | 旅行記:2017 セルビア・ブルガリア

朝9時40分、熊本空港発東京羽田行きANA3714便で出発。
ソラシドエアのコードシェア便だ。

…熊本県南部の田園地帯にある自宅から熊本空港に来るまでが一苦労だった。
オンラインチェックイン済みとは言え朝8時台には熊本空港に着いておきたいのだが、この時間帯だと自宅から最寄りJR駅までの公共交通が動いていない。
始発のバスは午前9時台で話にならない、しかもタクシーも朝早いと運転手が起きていない!(※本当です)
結局、早朝にキャリーを引いて田舎道を30分歩いて駅へ。
田舎住まいだと、自宅エリアから脱出するのが一苦労なのです。


頑張って歩いた甲斐あって無事に乗り込んだソラシドエアのB737で熊本空港を出発!
隣は成田行きのLCCジェットスター機。
ジェットスターも熊本就航した当初は関空便とセントレア便もあったのだが、九州新幹線に負けたのか今や成田便だけになってしまったなぁ…


羽田に着いたら、国際線乗り継ぎ客だけが使えるショートカットルートを通って国内線2ターミナルから国際線ターミナルへ…


羽田空港国際線ターミナル12:30発、ミュンヘン行きANA217便に乗り継ぐ。
東京からのヨーロッパ便が次々に成田から羽田に移ってきているので、熊本などの地方空港からの乗り継ぎは本当に便利になった。
以前は福岡市内に前泊して早朝の福岡―成田便に乗るか、渋滞を気にしながら三千円も払って羽田から成田までリムジンバスで移動したものだ…


ANA217便は最新鋭機B787。この飛行機、とにかく乗り心地が良いので大好きだ。
羽田―ミュンヘンはほぼ同じ時間帯にルフトハンザ便も就航しているけど機材が古めのエアバス機なので、どうせならANA便に乗った方がいい。


ANA217便のB787は羽田から上越新幹線と同じルートで新潟に向かった後に日本海を北上し、ウラジオストック付近からロシア上空へ。
日本海上空でウェルカムドリンクのノンアルコールビールを頂く。
ANA国際線はエコノミークラスでもメニュー表にしっかりノンアルコールビールを記載しているけど、オーダーする人があまりいないのか毎回待たされてCAさんがビジネスクラスから持ってくる。
それが分かっているからノンアルビールを頼むのは少々申し訳なくて気が引けるのだけど、やっぱりビールっぽいものが飲みたくてつい毎回頼んでしまう(笑)


ANA217便の1回目の機内食は目玉焼きのせハンバーグ!
…なんだかファミレスのお子様ランチみたいだけど、これが案外美味しかった。


デザートはハーゲンダッツのアイスクリーム!やった~
さすがANA、エコノミークラスでもいいもの出すなぁ…でも夜食は配らないんだよね(笑)


夏のヨーロッパ直行便、シベリア上空はずっと太陽が沈まない…


2回目の機内食は鮭弁当風定食をチョイス。
…こってり系の洋食好きの僕もさすがに四十路になると、長時間フライトの後はあっさりした和食が有り難いようになりました。


現地時間の午後5時半、ミュンヘン空港に無事に到着。
ここでブルガリアの首都ソフィア行きに乗り継ぐ。


日本人の団体ツアー客が多いANA便から乗り継いでシェンゲン協定圏外の東欧ブルガリアに向かう乗客は僕一人だけだったようで、誰もいない連絡通路を延々歩いて欧州域内国際線の搭乗ゲートへ。


ミュンヘン発ソフィア行き、ルフトハンザ1706便エアバスA320(…いやA319だったかな?うろ覚えw)。
翼に大きなシャークレットを付けたちっちゃいエアバス機でブルガリアへ向かう。


2時間ほどのフライトでも、国際線なのでちゃんと機内食が出る。
…サンドイッチだけだけどね。でもさすがヨーロッパのエアライン、ハムチーズサンドが美味い。


バルカン半島上空に、長かった8月12日の太陽がようやく沈む…

ほぼ定刻通りの夜22時半、ソフィア空港に到着。
ブルガリアの首都空港は熊本空港とあまり変わらない規模の小さな空港だったが、ちゃんと夜でもターミナルは明るいしATMは稼働しているし、そして何よりソフィア空港には地下鉄が乗り入れている!


ソフィア空港の国際線ターミナルのすぐ横まで乗り入れているソフィア地下鉄。
外国の空港に夜遅く着いた時に一番困るのが市内へのアクセスが極端に悪い事だが、ソフィアでは真夜中まで地下鉄が運行していて格安で街まで行くことができる。これは本当に有り難い!
薄暗くて薄気味悪くていつ街に着くのか誰にも分からない路線バスや、ぼったくり上等の雲助タクシーで悪戦苦闘しないで済むなんて素晴らしい…


ソフィア地下鉄の車内はとても清潔で落書きもゴミも無い。冷房も効いているし、ますます素晴らしい…

という訳で安心して地下鉄でソフィア市街地へ向かうが、残念なことに地下鉄はホテルのある中央駅前に直行しておらず大きく遠回りするルートなので、途中の駅で降りて歩いてホテルを目指す。
ソフィアの街は夜中でも人通りが多くて治安も良さそう。道行く人をつかまえて片言英語で道を聞くが、最初に聞いたおばちゃんは「NONO!英語ダメねー」という感じで逃げられてしまったが、次に聞いた若いカップルは親切に「タクシーで行った方がいいかもだけど、この道をあっちへまっすぐ15分位だよ」と教えてくれた。
気遣いは嬉しいが、ここでタクシーに乗ると恐らく100%ぼったくられるので(ソフィアのタクシーは悪質らしいのだ)テクテク歩いてホテルへ…


日付が変わる頃にようやく辿り着いてチェックインしたソフィア中央駅前のラマダホテルは、併設のカジノの方がメインのような巨大ホテル。
去年泊まったNYロングアイランドのラマダはビジネスホテルそのものだったけど、同じ系列でも随分違うなぁ…
部屋は広くて快適。


やった、このホテルにはバスタブがある!

ゆっくりお風呂に浸かって長時間フライトと夜中の街歩きの疲れを取って、とにかく眠る。
明日もまた忙しいぞ…おやすみなさい。

2日目(2017年8月13日)に続く

台湾鐵路旅2017晩夏 最後の藍色平快車(南廻線普快3671次)

2017-09-18 | 鉄道
Photo:台東行普快3671次


9月初めに3連休が取れたので、ちょっと台湾に行ってきました。

九州からだと東京に行くより気軽に出かけられる台湾で、首都の台北から日曜日の日帰り鉄道旅行。
目的は…台湾南部の南廻線に1日1往復のみ残された、最後の旧型客車による普通列車「普快3671次」の乗り鉄!

懐かしい日本製の古い車両で運行される“藍色平快車”に乗るのも、恐らくこれが最後になるでしょう…

(乗車日:2017年9月10日)


早朝6時半、台北駅地下を発車する始発の南行き新幹線(台湾高速鉄路)で出発。
台湾高速鉄路のチケットはインターネット公式サイトの日本語ページで簡単に予約できる上に、早期予約割引等もあるので大変便利。
まさに日本のJRの新幹線感覚で利用できる。


台湾高速鉄路700Tエコノミークラスの車内。
700TはJR東海とJR西日本の東海道山陽新幹線700系をもとに日本で造られた車両で、車内の雰囲気もまさに新幹線そのもの。

台湾高速鉄路の終点は、台湾南部の大都市高雄の少し手前の左営駅まで。
将来は高雄市の中心駅である高雄駅まで延伸する…と言われ続けてもう随分経つが、一体いつになったら高雄駅まで伸びるのか…?

現在はまだ左営から台湾鉄路管理局の在来線に乗り換えて高雄駅まで行くことになるが、新幹線の駅は「左営駅」なのに在来線は「新左営駅」と、同じ場所にある駅なのに駅名が異なっている理由もよく分からん…
しかもインターネット予約で在来線のきっぷを買おうとすると「新左営駅」ではなく「中央駅」と表示されたりするので、さらに訳が分からん…
この辺りが台湾らしいカオスというか、何というか(苦笑)


新幹線の左営駅から乗り継ぐ在来線の新左営駅に、高雄方面の南行き区間車(普通列車)が入線。
台湾では鉄道の電化が進展中の為か気動車の運用に余裕が出ているようで、区間車なのにディーゼル自強号(特急列車)用の車両がやって来た。
駅で列車を撮影する「撮り鉄」(台湾語では「鐵路迷」)の姿を見かけるのも、今や台湾でも当たり前の光景?(笑)


新左営から区間車で1時間半、台湾南部の枋寮駅に到着。
ここで今回の旅の目的、普快3671次に乗り継ぐ。既に駅構内には藍色の旧型客車の姿が…


枋寮駅で発車を待つ台東行き普快3671次。
1960年代に日本で製造された旧型客車の先頭に、客車と同じ藍色に塗装されたアメリカGM社製のR100型ディーゼル機関車が立つ。




旧型客車の最後尾。
車体色は日本のブルートレインに近い。デッキの貫通扉が全開放で、まさにいにしえの国鉄の鈍行列車そのものの雰囲気。


車体中央には台鉄のロゴと台湾語のサボが掲示されており、この辺りは台湾ならでは、な雰囲気。


車内は合成皮革張りの回転式クロスシートがずらりと並ぶ。
この日本製平快車は台鉄への導入当初は優等列車に使用されていたそうなので、日本の特急「つばめ」「はと」に使われたスハ44形をもとに設計されたという話が伝えられている。


間もなく発車時刻、そろそろ車内へ…
って、この列車も当然のように現地台湾の鉄道ファン“鐵路迷”に大人気!
なので、日本の有名列車の発車前と全く同じ光景が台湾南部の駅に展開する。やはり鉄道好きに国境は無かった!!(笑)

普快3671次、枋寮駅10:55発車。








枋寮駅を出るとすぐに進行方向右側に海が広がる。
同時に列車は山裾に登っていくので、まるで海の上を走っているような車窓風景が広がる。


海が見えなくなると、急峻な山の中へ。
普快3671次の走る南廻線は険しい海岸線を縫い台湾中央山脈の南端を貫いて走るために建設工事も大変に難航し、1990年代に入ってようやく開通したことで台湾を一周する環状鉄道が完成した。


山中にある駅は、列車運行のための信号所としての性格が強く列車の乗客の利用はほとんど無さそうだ…
それでも鉄道員は鉄道の安全運行の重責を担い、ただ一人で列車を見送り続ける。




台湾が荒々しい自然の島であることを再認識させるような、美しくも厳しい風景。


もうすぐ終点の台東…
単線区間なので、行き違いの自強号との交換待ちで小休止。
ちなみに南廻線では運行する列車のほとんど全列車が特急の自強号。各駅停車の普通列車は1日1往復、この藍色平快車の普快号のみである。


台東駅13:21到着。
約2時間半の旅を終えた普快3671次は、数時間後に普快3672次として枋寮駅に折り返すまで暫し小休止。
入換用DLに推されて操車場に引上げる。


台東駅には観光用の食堂車を連結した莒光号(急行)が…って、台湾でもこういうのが流行ってるのか!?
日本のオタク文化恐るべし…萌え~(笑)




こちらは東部幹線経由で台北まで走る、最新鋭の日本製振り子電車を使用したプユマ自強号…って、これもゆるキャラ?
う~む…なんだか僕の地元熊本の、「例のあの黒いクマ」に似ている気がする…モン…(笑)


ノーマル塗装のプユマ自強号もやって来た。

これに乗れば、夕方まだ明るいうちに台北に着けるのだが、あいにく週末の東部幹線は利用者が多く全ての列車が満席状態。
台鉄の自強号は日本の特急のように自由席は無く全席指定で、立席乗車も認められていない。
事前に日本からネット予約を試みたが、どういう訳だか何度やっても操作を弾かれるので、台北直通の自強号の指定券は入手できなかった…


という訳で、帰りに乗るのはこれだ。
台北から高雄と、新幹線に接続する新左営駅まで直行する復興号(快速列車)。

…実は現在、台鉄は復興号を廃止する方針らしく、運行本数は激減している。台東―高雄の区間で運行している復興号はこの復興782次1本のみで、しかも日曜日のみの運行となっている。
1往復ではなく片道1本のみで、本当に台東→新左営間のこの782列車「しか」運行されない。台東までの車両の送り込みや返却回送はどうなっているのか、気になるところではある…


ある意味、藍色平快車の普快以上に希少な782次復興号に乗って台東15:22発車。

ちなみにこの782次復興号、時刻表によっては区間車(普通列車)扱いになっていたりもするので全車自由席なのかと思ったらしっかり全席指定で、しかも今日は満席!
しかし復興号は特例として無座(立席)での乗車も認められている。読み通りに車両の端っこの席が予備席扱いになっていたようで誰も座らなかったので、無座でも全区間でゆっくり着席して過ごすことが出来たので、まずはめでたい!


午後6時半頃、ほぼ定刻に新左営駅に到着。
水色の復興号の客車が走り去るのを見送る。藍色平快車も水色復興号も、どちらもこれが最後の乗車になるだろう…

さようなら、旧き良き時代の台湾鉄路の“火車”。

左営駅からまた新幹線に乗って、台北に帰る。でもせっかくなので、ちょっと寄り道…
実は台湾高速鉄路は2016年7月から台北駅より10キロほど東側にある南港駅まで延伸しているので、この新規開業区間に乗ってみようというのだ。
…まぁ、台北―南港間はほとんど地下区間のようだから乗っててもあまり面白いものではないが、そこは鐵路迷の悲しい性(笑)


夜9時過ぎ、無事に南港駅に到着。台湾高速鉄路、全線完乗!!(笑)
さて、捷運(MRT)に乗ってホテルに帰ろう。明日は朝早い飛行機で福岡に戻らねば…

以上、週末のちょっと台湾・乗り鉄お出かけ小旅行でした!
…やっぱり慌ただしすぎるなぁ。今度はもっとゆっくりのんびり来たいな。何しろ、台湾は色々と楽しいところなんだから!