La douce vie

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フィギュアスケート:村元・高橋組 引退 (追記あり)

2023-05-05 | figure skathing、ice show
かなだいこと、村元哉中・高橋大輔組が引退を発表しました。お疲れ様でした。
3年間著しい成長と珠玉の作品を見るのは楽しい日々でした。
引退の予感はあったので、大きな驚きはないものの、競技という制約で見せる魅力的な作品をもう見る事が出来ないと思うとやはり寂しさはあります。

こちらの予想を大きく上回る速度で成長してくれた二人ですが、急成長を遂げたのは、相当な練習量にあったのだろうと思っていたのですが、二人の三年は練習の制約が常にあったように思います。
膝の状態で練習したいけど、出来ない日々はさぞもどかしかったでしょう。

でも、ホームの大会場で、声出しが可能になり、昔のような雰囲気で、すべてのスケーターを愛する観客に囲まれて、いい演技ができて、こんな幸せな終わり方を選択できてよかったと思います。

先に哉中さんについて書くと、お姉さんの村元小月さんが私のお気に入りで、哉中さんが出てきた時は姉さんとよく似ていて、妹 (舞さんと真央さんみたい)らしく元気なスケーターが出てきたな!と思ったことを覚えています。技術がに偏りがなく、良く、癖がない、表現も上手い、濵田門下生の特徴かと思っています。
そしてアイスダンサーに転向した短期間で目覚ましい成果を上げただけでなく(キャシーと比較してではなく)順位とかレベルとかでなく、見た印象で世界と対等なアイスダンスをしている、という印象をを受けていました。

アイスダンサーとして高いレベルにありながら、大輔さんの成長に寄り添い、大輔さんの陰になることなく、よく調和した表現力を持つ魅力的なスケーターでした。
氷を降りると、大輔さんを常に立て、演技後大輔さんの呼吸が整うまで、先にコメントを出すような気配りができる賢さを随所に見せ、シングル時代からの大輔さんファンにあっという間に受け入れられ、感謝される域に至ったのもお見事でした。
プログラムの意図に合わせ、表現を変えていくのも、衣装、メイク、ピアス、ネイル、ヘアスタイルをアレンジしていくのも大輔さんのそれとよく合っていて、素敵素敵と唸っていました。
彼女がアスリートとしてやり切る事が出来たと心から思えているといいのですが、

私にとってお気に入りプログラムは、強いて言うなら、ラ・バヤデールです。
ズエワコーチのこういうプログラムが観たかった!夢のように美しく、ロマンチックなバレエプログラム!二年間継続してくれて本当に嬉しかったです。衣装は1年目のベビーピンクと臙脂色のものがそれぞれの肌の色に合っていたし、繊細なデザインも大好きでした。今のトレンドのコーチ陣ではなく、ズエワコーチに師事した事も私の好みとして嬉しかったです。

印象深い試合は2022年のスケートアメリカ。
本当に雰囲気のいい観客で、ウェルカムな雰囲気で、RDもFDも反応が良くて、好意的なブーイング(ジャッジに対し)までしてくれて。ああ、この場でいい演技ができただけでも、二人の結成は報われた、と思ったものです。

違う意味で印象に残ったのは、今年の世界選手権と国別の試合。いい演技だったことも、もちろんでしたが、オペラ座というプログラムが大輔さんのスケーター人生の大きな伏線回収の作用をしているように思えたからです。
2007年世界選手権はSPの3-3のミスの後、FPのオペラ座の会心の演技で日本人初の感涙の銀メダル。今回はツイズルでの回転オーバー気味の後、FDのオペラ座の会心の演技で、歓涙の日本人最高位。
宇野選手がフラワーボーイをした時に憧れたと公言したプログラムは全日本のオペラ座でした。今、その宇野選手は二度目の世界王者となった記者会見で再び大輔さんへの憧れを公言。
そして2007年世界選手権で表彰台に並んだ三人が、世界選手権ではステファンが国別ではジュベールが会場でオペラ座を見守るなんて。
その国別はその2007年の会場でもありました。
目標だった長光コーチの涙もありました。

トリノ五輪からトリノワールドまでの伏線回収もドラマチックでしたが、オペラ座でこんな長い長い時間を経た伏線回収があるとは!そして今では氷上に素晴らしいパートナーがいるのです。

あと、付け加えると「オペラ座の怪人」今年NYで終演しました。これはこじつけすぎかな(笑)

追記: デニス・テンの記念杯に出場できた事も、大輔さんが一番苦しかっただろう時期に天使のように愛を与えてくれたデニスへ感謝と新しい自分を伝えられた事も良かったのでは?

やはりこれは書いておきたいのは哉中さんを日本トップレベルのアイスダンサーに引き上げたのは故クリス・リード氏であり、そのクリスの技術を共に積み上げたキャシー・リード氏も感謝と共に忘れてはならない存在です。

大輔さんがシングルを引退した時のように長々と書こうとしたのですが、今回は違うな、と思ってやめました。
復帰してからの日々は次にプロに専念した時の楽しみがどんどん膨らんでいたからだと思います。
かなだいはプロとしても継続してくれるということで、今後も二人のアイスダンスを楽しみたいと思います。


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