梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

屋外の裸体彫刻が恥ずかしいとは?

2013-02-23 16:22:01 | 雑記
東京新聞に島根県奥出雲町の公園に設置されたダビデの像の裸体が不快だと騒動になったと言う記事が載っていた、
男性器が表現されているからパンツをはかせろと言う人もいるらしい、
この記事が出てしばらくした本日の新聞には60代の女性から「男性だけではなく女性像も不快だ、見るだけで恥ずかしい」と言う記事が乗った、
ギリシャからローマでもフランスでも女性の裸像も男性の裸像も美術品として鑑賞されて来た、おそらく世界的にも人体彫刻は「美術・芸術」として普遍的に広がっていると思う、
ヘラクレスの弓を引く像を見て性的な印象を感じるというのはかなり稀有な存在だろう、
他の文化国家にこの話をしたら「日本人は芸術を全く理解できない国民か」と言われても仕方ないのではないだろうか、
映画や絵画で「芸術か猥褻か」という話は時々起こるがそれも「エロス」を題材にした場合で弓を引くヘラクレスやヴィーナスの誕生などと同じ土壌で論じるなど言語道断だと思うが、無論東京新聞がこの意見に同調しているわけではなく疑問符を投げかけたというだけの話だが芸術が高尚なものだとは言わないが人間の裸を見ると全て卑猥だと言うのはおかしいのではないか?「子供もの教育に悪い」と言うのは「裸は性的な対象だ」という前提があっての話だ、そんな意識で子供を育てたらルーブルなど行けるものではない、
性的な興味は誰しもある、それを罪悪として隠そうとするのは成長にとって障害でこそあれ決して良い物ではない、自分達が育ってきた時代を考えればすぐ分かることだろう、
性教育という言い方をする必要もないが興味が先走った形で性知識を与えられると妄想だけが大きくなる、日本は文明開化までは性についてかなり自由だった、それが良いとは言わないが隠せば隠すほど歪んで発達してゆく
思春期の若者は性欲を持て余しそれこそ木の股にも欲情するという時期がある、しかしそこを過ぎれば性的な対象と違う裸体の美しさ、男性のたくましさを素直に鑑賞する事が出来る、子供を設け人生も後半になった諸氏は自らその体験を経験していながらまだ彫刻の裸体を「卑猥で目のやり場に困る」物として捉えているのは実に残念だ