梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

理解はしたが納得出来ない

2012-04-26 12:01:21 | 雑記
一般世論が脱原発に大きく傾いているが経済界、金融業界から原発再稼動の意見が多く出ている、金融業界は東日本災害の後東電に融資した金額が1兆円規模になっている、
原発再稼動をしないで東電が万一倒産したら此れが焦げ付くと言う懸念が有ると言う事だと言う、
なるほど此れは確かに何とかして貰わないと困るだろう、理解は出来る、しかし納得はとても出来ない、結局税金で助けるから貸しておこうと言う考えだろうが納税者としては責任を明確にしないまま更に現状維持を税金で行う事はどうしても納得出来ない、
災害後に資金支援が受けられなければ東電は破綻した、原発被害の補償をする所が消滅する事は避けたいという事で国家が税金を投入し、此れを見て金融界が融資をすると言う構図になったのだろうが国の援助や国の保証を当てにした融資もさることながら先ずはある資産を全て一旦提供し、そこから「電力維持の為に」国の援助をし金融援助をするのが筋だろう、
報道によれば東電の資産はまだまだ巨額が残っていると言う、経営陣の年収も相変わらず1千万以上の者が殆どらしい、顧問の報酬すら1千万を超えてているという、
現場で働く者達の所得もかなり高額だったがまず経営陣が報酬全額を辞退する位の事が有ってこそ納税者の理解を得られると言う物だ、此れは官僚の高所得と天下りの悪癖、世界で一番高額な報酬の議員手当てと消費税の関係と同じだろう
海外のエコノミストのコラムで「政府は電力不足を懸念している、この円高で生産拠点が海外に流出してしまう事、原子力から化石燃料に移行する事に拠るコストアップは日本の経常黒字に大きな影響を与える事の危機感を持っている」と言う、
確かに生産拠点が海外にシフトする事は国内の雇用に少なからず影響を与えている、しかし其れは既に問題化していて電気供給量の問題ではない、人的コストの問題なのだ、
生産の海外流出は財務省は確かに税収に大きく響くのだから懸念するだろうが「経常黒字」の恩恵に預かっているのは大手企業だけで多くの庶民は「此れの何処が黒字大国だ」と言う印象しかない、
つまり経常黒字が赤字に変化する事に影響を受けるのは大手企業と財務省だけなのだ、
原発再開は根本的な事が全く検討されていない、一番大きな問題は「安全か」と言う事で此れは今回の震災で「万全の安心は有り得ない」と言う事は証明されたのだがそれでも再稼動と言う事の理由付けは「電力が不足する、経済に悪影響が出る」と言う事だ、この時点で既にNo、とYesの論議は噛合っていないのだがこの必要だと言う理由も全く基本的な事が論議に上っていないのだ
電気は本当に足らないのか、足らないとすればどの時点でどの程度足らないのか、足らない分を使わないと言う選択肢は無いのか、
コストが上がると言うが原発が全く無くなったらかなり経費がなくなる筈だがそれも考慮してどれだけコストが上がるのか、新たなエネルギーにシフトするのにどの程度掛かるのか、
聖徳太子が言った「和を以って尊しとなす」と言う日本はどうなってしまったのだろうか