梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

まだゴールは先だが

2011-06-29 09:43:15 | 雑記
仕事をしながら流しているラジオから何かの募集が流れた、それは「大学**科を卒業もしくは来年度卒業の見込みの・・」と言うものだった、自分も本職が厳しくなり何か少し身に付けてと思って国家試験を覗いてみたら最低学歴か経験年数が3年以上というものが多い、
確かに何年も時間と努力と金を掛けて高学歴を手に入れたと言う事は何もせずに齢を重ねてきただけの者と一緒には出来ない、
我々の高校進学の時代はまだ戦後を引きずっていて貧乏な家が多く学費が出ないどころか口減らしと言う言い方すら有った時代である、しかしその後日本は大きく経済発展を遂げて経済的事情で進学を諦めるという事は略なくなり、進学できないもしくはしないのはおそらく本人の自覚の問題になった時期から更に「バブル時代」になると定職につかなくとも何となく生活ができる時代が来て今とは違う意味の「フリーター」と言う種類の職業欄まで出てくる、
「嫌いな言葉は努力です」と平気で言える「新人類」の時代が来た、しかしバブルの崩壊に従って常用雇用が減り「フリーター」は不安定な日雇い、いや時雇になって多くの人が此処に吹きだまってしまった、
景気が大きく低迷すると我々の戦後時代の様に家庭の経済事情で進学できないと言う時代に逆戻りしてしまう、戦後時代は日本が敗戦からの抜け出しを目指し大きく発展中で皆まだ夢が見れた、
しかし現在は良くいえば成熟してしまい下層から上層部に立上がる可能性が殆どなくなった、努力して何とかと思っても先に言うように学歴が資格の為の第一関門になっている、しかしそれは仕方ない面もある、
例えば医師資格である、医療は日進月歩で常に最新医療を学ばなければならない、例えばもう当たり前になったMRIは8千万以上の費用がかかる、あらゆる最新医療器を揃えなければならないとなれば当然維持には莫大の資金が要る、当然学費が多くなり結果としてその費用が支払える学生しか習得出来ない資格となる、掛かった費用を考えれば当然のように報酬が上がる、
その報酬でその子供達が医師になる、成績優秀で努力家であっても一般の家庭にはかなり難しい、これはあらゆる場面で現れる、一旦下層に下がると或いは下層に生まれつくと略上層部には行けない、この事が多くの国民の意欲を削いでしまい日本の活気を失わせている。
生まれて死ぬまでがレースだとしたら同じスタートラインで同じ条件で走るのがルールだろうが今の日本はずっとゴールしないリレーの様なレースである、
親が優位に走ってきたら子供はそのバトンを受け取って走り続ける、下層の選手はずっと遅れてバトンを受け取りしかも裸足で走らなければならない、
それでも観客は順位だけを見て評価をする、このレースに活気を戻すにはスタートラインと装備は平等にすることだ、