福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

秋田市の桜満開(2)これから8月13日までが好きな季節

2008年04月20日 07時13分54秒 | 季節の話題
 数日前から通勤路脇の桜の殆どが満開となり、一部は散り始めている。最も気に入っている天徳寺ガード脇の桜はハラハラと散り始めた。時折の風に、あるいは先行車が花びらを巻き上げる。何とも言われぬ良い光景が2-3日続く。その後は一気に葉桜となる。この変わり目は早い。我が家の八重桜は2週間遅れて咲く、これが散ると私にとって桜の季節終了である。  

 本日17:00頃、県民会館に出向いた。医療漫談?で知られている「ケーシー高峰」氏の公演講を聴くためであるが、市内の桜の名所の一つの千秋公園には大勢の人達が向かっていた。駐車場を探していると思われる脇見運転の車も散見された。やや曇りがちなのが残念であるが、雨の心配はなそうで良い花見が出来るだろう。すれ違った知人は「お花見ですか?」と声をかけてきた。「いや、ケーシー高峰・・・」と答えるのも若干気恥ずかしさもあって「ウン、まー、ちょっと・・」と口ごもった。

 公演終了時にも金魚や綿菓子、風船などを手にした家族連れが大勢帰路についていた。未だ4月中旬である。夜はかなり冷えていた。病院まで20分ばかり歩いている間に身体はすっかり冷え切った。

 この、未だ肌寒い桜の季節から、梅雨を経て訪れる炎天の夏、この間が私の大好きな季節である。お盆の8月13日早朝は私が秋の訪れを最初に体感する日であり、私にとってこの日がちょっと早いが秋の訪れとなる。

 例年、この良い季節も駆け足で過ぎていった。「何時夏を味わったのか??」という感じで秋を迎えていた。
 今年はちょっと発想を変えてこれからの季節をじっくり味わいたいものだ。
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医療崩壊(23)救急医療崩壊(3)秋田市救急医療事情

2008年04月19日 08時03分01秒 | 医療、医学
 市民の生活情報誌「あきた」の今月18日号のトップ記事は「増える出動、遅れる到着・・救急車の適正利用にご協力下さい」の見出しで救急車の適正利用についての呼びかけであった。
 その中に救急車を要請した患者から隊員が「ちょっと買い物したいからコンビニに寄って」と言われたことが紹介されている。当に、救急車がタクシー代わりに使われていることを示すエピソードである。私どもの病院に救急車で搬送された患者が歩いて救急室に「どうも・・」と言いながら入ってくることもある。これらは最近の救急医療分野が迎えている状況の一端を示している。

 秋田市救急医療協議会の資料によれば、平成18年一年間の秋田市における救急搬送者は9.815人で、県内の搬送車数の28.7%である。県人口に占める秋田市の人口は29.4%だから、搬送件数が特別に多くも少なくもない。
 収容率は99.9%で、6件の転送があったが、秋田市内ではまだいわゆる患者のたらい回しとされるような事例はない。

 病院別搬送人員状況(救急搬送者の割合)は■秋田赤十字病院(救急救命センター併設)2.734人(27.9%)、■中通総合病院2.312人(23.6%)、■秋田組合総合病院1.744人(17.8%)、■市立秋田総合病院1.699人(17.3%)、■秋田大学付属病院663人、■脳血管研究センター364人、■成人病医療センター157人、■その他142人である。

 秋田市の場合、救急告示病院の6/9が公的医療機関で、公的医療機関が救急搬送患者の3/4を受け入れている。上記のうち受入数の多い4病院は総合病院で病院群輪番制に入っていて、秋田市の救急搬送車数のうち8.489名(86.5%)を受け入れている。私的医療機関である私どもは秋田県全体の6.8%、秋田市の23.6%、輪番群病院受入数の27%の患者を収容している。
 搬送数の少ない秋田大学付属病院、脳血管研究センター、成人病医療センターは三次救急医療機関であるので同義には論じられない。

 救急医療は県民・市民の健康を守るのに重要である。救急医療の分野でも当院は十分に社会に貢献できていると自負している。しかし、最近、年に何度かは種々の事情により収容不能状態に陥り、救急車による搬送をご遠慮願わなければならない厳しい状態を迎える。この時、私どもは救急告示病院として慚愧に耐えない決断をせざるをえないが、幸い今のところ他の病院に何とかカバーいただいている。
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医療崩壊(22)救急医療崩壊(2)秋田県救急医療事情(県医療保険福祉計画より)

2008年04月18日 06時12分50秒 | 医療、医学
 県民4人のうち一人が急患として平成18年に救急告示医療機関を受診した。県内ではまだいわゆる患者のたらい回しによる事故は生じていないが、それは今日までの話であって、明日は分からない厳しい状況にある。

 県の救急診療の実態は「20年度版の秋田県医療保険福祉計画」の中に記載されている。一部表現を簡素化したが以下の如くである。
■平成18年1-12月までの年間に救急告示医療機関を受診した救急患者数は251.074万人で、平成8年に比べ約5万人、24.2%増となっている。
■ 救急搬送患者数は約34.157人で平成8年に比べ54%の増となっている。このうち高齢者が全体の58%(全国割合45%)を占め、かなり高率である。
■ 救急搬送先病院は救急告示病院20/31が公的医療機関で、救急搬送患者の84%を受け入れている。
■搬送種別では急病が22.083千人(64.7%)、一般負傷4.149人(12.1%)、交通事故(10.3%)となっていおり、急病の割合が年々増加している。
■ 急病の割合が増加しているとはいえ、入院加療を要しない軽症者が43.3%を占め、本来の救急医療機能の維持が困難になってきている。
■救急告示病院では医師、看護師等のスタッフが不足し、救急診療機能が低下している。
■ 消防防災ヘリが年間30件ほど救急搬送を担っている。
■ 転送は75件(0.2%)。これには応急処置のために医療機関に立ち寄った件数も含まれている。転送回数が2回以上となったケースはない。転送理由は処置困難が41件、専門外2,2件、満床3件、その他9件となっている。
■ 救命救急センターは秋田市に一ヶ所のみで、一時間以内に車で搬送可能な地域の人口カバー率は43.2%と、全国で最下位。特に県北に三次救急医療を担う医療機関の整備、ドクターヘリ導入などが求められる。

 公的医療機関が、救急搬送患者の84%を受け入れているが、私的医療機関の果たしている意義も決して小さくない。ちなみに、県内で救急救命センターに次ぐ搬送受け入れは秋田市の私的病院が担っている。
 県は一般的に私的医療機関の意義・役割を軽視する傾向がある、と思う。
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医療崩壊(21)救急医療崩壊(1)「受け入れ拒否」でなく「受け入れ出来なかった」のだ

2008年04月17日 05時07分33秒 | 医療、医学
 医師不足による医療崩壊は、語弊もあるが、端的に言えば急性期医療を担う地域の基幹病院の勤務医不足による機能維持の破綻である。勤務医不足は新臨床研修制度の発足と共に地方の公立病院等から始まったが、今や都市部を含め全国的に問題になってきている。

 小児科や産科、麻酔科医師の不足はよく知られてきているが、総合病院では基幹診療科である内科、外科の医師も不足になってきた。要するに医師不足のために自分の診療領域の業務ですら満足に出来ない状況になりつつある。
 こんな状況の中、多くの病院の悩みは救急医療へ十分にマンパワーを割けなくなってきている。いま全国で、特に大阪とかの関西地区では救急病院の急患のたらい回しが生じ、死亡例も散見される。この時、マスコミは「30数カ所の病院の受け入れ拒否による患者のたらい回しで死者」と一斉に書きたてる。

 私は「受け入れ拒否」などする救急告示病院は無い、と思う。もともと救急診療部門は赤字である。安易に拒否する様な病院は始めから救急告示を辞退する方が良い。それをしていないのは医療機関としての、そこで働く従業員達の、地域に対する責任感、使命感である。だから、医師は通常勤務のあと、粛々と救急外来勤務に就く。外科系医師、麻酔科医は緊急手術で呼び出され、内科系医師は重症患者の対応に呼び出される。

 救急搬送の問題点の実態は「受け入れ拒否」ではなく「受け入れ不能状態でやむなく断らざるを得ない」、と言うことだったと思う。救急医療の現場は、受け入れたくとも受け入れられない実態に向かって状況は確実に悪化している。
 「受け入れ拒否」と言う見出しによる報道は、その実態を何ら表現しておらず「非はすべて病院側にある」と、病院バッシングであり、関連した従業員への社会的な叱責である。

 秋田県で昨年県内の病院に対して行った調査で300人ほどの医師が不足している事が判明した。秋田市内の大規模病院は他の地域に比較すればまだ恵まれていると言えるが、内情は徐々に厳しくなってきている。麻酔科医師の減少で緊急手術を要するような重症救急患者の受け入れは各病院とも困難になりつつある。
 秋田県内の救急医療において、「たらい回し」と表現される事態はまだ無いと報告されているが、ムリにムリを重ねている。「たらい回し」と称される事態が何時起こるか、分からない状況になってきている。早急に対策を始めなければならない。
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『あいさつ』を心掛けてほしい(3)職員同士の挨拶が良いと職場が変わる

2008年04月16日 04時28分00秒 | コラム、エッセイ
 職員同士がすれ違うときなど明るい挨拶があると、それだけで職場環境が変わる。明るくなるし、会話も弾む。間接的にはメンタルヘルスにも良い影響があるはずだ。挫折による退職とかも防ぐ役目もかなりあると思う。
 今医療界は厳しい冬を通り越して氷河期にさしかかっている。特に経営面で、業務環境面で明るい話題はなかなか出てこない。こんな時だからこそ働く職場を明るくしたいものだ。そんな効果が挨拶にある。

 タクシードライバーの方々はわれわれ以上に厳しい労務環境にあるが、互いにすれ違うときちょっと挨拶を交わしあっている会社もある。全く無視もある。前者の車に乗った時は心からホッとするものがある。そういう会社は「社是」がしっかりしているだろうし、社員教育が徹底しているだろう、回り回って安全管理もしっかりしているだろう、と予想できるからである。

 院内には数多くの職種員が働いている。正確に確認したわけではないが、医師、看護師、事務系を始めとし、約20の職種員がいると思われる。雇用形態からみて正職員、嘱託職員、臨時職員、委託業者の職員、・・等々の方々が入り乱れている。これら多職種員間の橋渡しになるのが挨拶である。

 中途から採用になった方々もかなりの数にのぼる。私に紹介されるのはホンの一部だろうから私も知らない職員もいるし、私を知らない職員もいる事は重々承知しているが、制服を着た職員が互いに挨拶も会釈も交わさず廊下をすれ違っている光景は私にはとても奇異な感じがする。
 私が無視されることも決して少なくないが、この光景を第三者、患者が見た場合にどんな感じを受けるのだろうか? 名前は総合病院だが、ホントに病院の英知を集めて総合的に診てもらえるのだろうか? 院内の連携は大丈夫だろうか? 上司の教育はどうなっているのだろうか?等々、心配になるだろう。

 私の目から見てどんな職種の方々の挨拶が良いのか、と言えばダントツに清掃関係者の方々、次いで警備員の方々である。職員はピンからキリまで様々であるが、これらの方々は総じて良い。徹底して教育されているからなのだろう。
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