3月30日に福岡市で開催された日本循環器学会総会の特別企画「医療従事者の過重労働を考える」で若手循環器科医の過重勤務の現状が報告された。
厚労省労働保険審査会の平岡昌和氏は、7公立病院、3大学病院、3法人病院、2共済病院の15病院の循環器科勤務医51人を対象にアンケート調査を行い勤務実態を報告した。
調査項目は、■勤務時間、■昼食時間、■22時以降の業務回数、■平均当直回数、■業務対応時間など。
結果は、●勤務開始は平均8時15分、●昼食所要時聞は24分48秒、●帰宅時間は21時55分、●22時以降の業務回数は2.8回/週、●月平均の時間外労働時間は127時間42分、●振り替え休日取得は2/51人。
平岡氏は、「医師の勤務状況は過労死の認定基準を大幅に超え、過労死を引き起こし得る勤務実態であり、このような実態を広く一般杜会に認知させ、速やかに改善を図るべきだ」と指摘した。
循環器救急医療委員会の東京女子医大笠貫宏教授は、「循環器医の労働実態調査では中間集計で、30代の循環器医の1/4が週80時問以上の勤務になっている」ことを述べた。
東京大永井良三教授は「医師数増だけでは、医師の過重労働は解決できない」と指摘、医療提供システムの改革が必要で、医療機関の機能分担や診療の分業体制の確立が急務とし、加えて非医師による医事行為の規制緩和を検討課題として挙げた。
座長の山口徹虎の門病院長は、「学会として医師の勤務実態に関するデータを作成し、循環器救急への対応や、夜勤後の勤務交代制を確立するために必要な循環器医の必要数を算出していくことが急務」とし、「限られた人的資源の中では、施設の集約化なども選択肢の1つ」として挙げた。(上記は4月1日のメディファックス、その他の記事を参考に私が再編した)
総論的には救急担当医を始めとして各診療科とも勤務医は厳しい勤務状況にあるとは言われていても具体的に実態を示せるデータは乏しい。だから、この循環器科医の勤務状態の実態報告は貴重である。平岡氏の調査は対象病院、対象医師が少ないという問題点はあるにせよ、一部の病院であってもこんな実態が存在することが問題である。勤務医就労状況は学会、病院団体、医師会の勤務医部会等で明らかにしていく必要がある。その上で、前向きの対策提言が次々となされなければならない。教授や座長の発言、提言も貴重である。
柳澤前厚労大臣の如く、「勤務時間が長いとっても院内で無為に過ごしているのではないか」などと言う暴言を許しておいてはダメだ。「女性は産む機械」と同義の暴言なのだが医療界からの反応は実に乏しかった。
厚労省労働保険審査会の平岡昌和氏は、7公立病院、3大学病院、3法人病院、2共済病院の15病院の循環器科勤務医51人を対象にアンケート調査を行い勤務実態を報告した。
調査項目は、■勤務時間、■昼食時間、■22時以降の業務回数、■平均当直回数、■業務対応時間など。
結果は、●勤務開始は平均8時15分、●昼食所要時聞は24分48秒、●帰宅時間は21時55分、●22時以降の業務回数は2.8回/週、●月平均の時間外労働時間は127時間42分、●振り替え休日取得は2/51人。
平岡氏は、「医師の勤務状況は過労死の認定基準を大幅に超え、過労死を引き起こし得る勤務実態であり、このような実態を広く一般杜会に認知させ、速やかに改善を図るべきだ」と指摘した。
循環器救急医療委員会の東京女子医大笠貫宏教授は、「循環器医の労働実態調査では中間集計で、30代の循環器医の1/4が週80時問以上の勤務になっている」ことを述べた。
東京大永井良三教授は「医師数増だけでは、医師の過重労働は解決できない」と指摘、医療提供システムの改革が必要で、医療機関の機能分担や診療の分業体制の確立が急務とし、加えて非医師による医事行為の規制緩和を検討課題として挙げた。
座長の山口徹虎の門病院長は、「学会として医師の勤務実態に関するデータを作成し、循環器救急への対応や、夜勤後の勤務交代制を確立するために必要な循環器医の必要数を算出していくことが急務」とし、「限られた人的資源の中では、施設の集約化なども選択肢の1つ」として挙げた。(上記は4月1日のメディファックス、その他の記事を参考に私が再編した)
総論的には救急担当医を始めとして各診療科とも勤務医は厳しい勤務状況にあるとは言われていても具体的に実態を示せるデータは乏しい。だから、この循環器科医の勤務状態の実態報告は貴重である。平岡氏の調査は対象病院、対象医師が少ないという問題点はあるにせよ、一部の病院であってもこんな実態が存在することが問題である。勤務医就労状況は学会、病院団体、医師会の勤務医部会等で明らかにしていく必要がある。その上で、前向きの対策提言が次々となされなければならない。教授や座長の発言、提言も貴重である。
柳澤前厚労大臣の如く、「勤務時間が長いとっても院内で無為に過ごしているのではないか」などと言う暴言を許しておいてはダメだ。「女性は産む機械」と同義の暴言なのだが医療界からの反応は実に乏しかった。