私達家族が山口県からタイ・ウドンタニへ引っ越したのは2006年12月17日で、今日は18回目の移住記念日。
8歳だった息子は26歳で社会人2年目となり、7ヶ月だった娘は18歳で大学浪人中。私と妻は爺さん婆さんになりかけている。
家業の観葉植物栽培は、昨年に首相の選出でゴタゴタがあった頃から売上が下がっており、不況の真っ只中。
今日も商業施設へ出店しているが、売上はコロナ直後の半分以下なのに出店料は上がり続け、出店者には売上が出店料へ届かない人も居る。
こんな状況でも娘の大学進学を控えており、私だけ帰国して日本で働こうかと求職したが、こんな爺さんでも雇ってくれるシニアOKの会社の給与では娘の学費は出そうに無い。
移住せずに日本で会社員を続けていればこんな苦労はしなくて済んだのにと今頃になって後悔した。
妻は2ヶ月前からSNSでの宣伝に力を入れており、今回の出店では主にラオスの富裕層の方々がお友達やご家族と連れ立って買いに来て下さり、またLINEで直接営業を掛けても毎回良い反応が得られなかった園芸店からも宣伝の写真を見たと注文を頂いたりしているが、この良い傾向を更に拡大し定着させる事が出来るのか、素人がノウハウも無く試行錯誤しているだけなので全く自信が無い。
今まで宣伝が足りなかったのは確かなので、力を入れなければならないだろう。
農園建築でタイへ持ち込んだ資金を全部使ってしまった後は、毎日が綱渡りでも商品は動いており、お金が必要になれば何かが売れて賄えていたのだが、卸売りから小売へ主軸を移しても総売上は以前の半分以下であり、小売は商品の仕入れも必要で出店料も掛かる割に通販サイトとの価格競争で利幅が薄く、綱渡りの難易度が更に高くなっている。
タイへ移住して18年後にとうとう行詰りが見えてきた。
外国人なので制約が多く、無駄飯喰らいの役立たずな私は消えてしまいたい気分になる時もある。
さて、どうやって危機を乗り越えるか…。

今日10日から17日までセントラルプラザウドンタニの1階イベント広場(ユニクロの前)で開催されているSanta's CAMPINGへ妻が出店している。

1番のお薦めはメンカーム農園特製フィロデンドロン バールマルクスの斑入り。

妻(ブログ初登場)が心を込めて育てたので、どうぞ宜しく。
m(_ _)m
フィロデンドロン バールマルクスを育てる時の注意点は下の記事にある。
強靭で育て易く、注意点へ気を付ければ誰でも簡単に美しく育てられる。
今回の記事は自殺を含むネガティブな内容もあるので、苦手な方は読まれない様に!
家業は花卉の生産で生活必需品では無いので節約の対象となってしまい、顧客の園芸店は半分以下へ減り、地元園芸店への卸売はコロナ前の2割程度(8割減)と激減。

単価と月の販売数を掛けると判るが、妻が得意な観葉植物のシダを通販サイトで販売しても、売上は雀の涙となりそう。
こんな事をやっていると、どう頑張っても浪人中の娘を大学へ行かせるのは難しいだろう。
先週は顧客の園芸店2店舗の店主が相次いで亡くなられた。
1人はSNSへ真っ黒な画像を投稿され、周囲から心配する声が上がっていた中での首吊り自殺。
もう1人は店舗内にて刺殺体で見つかったそうだが死因は伝えられず、事件にもならず、子供がSNSへ「お母さんは借金があった」と書いたそうなので自らを刺しての自殺と思われる。
妻と知り合いのバンコク郊外の園芸店主は、シダの胞子培養へチャレンジしても失敗ばかりと妻へ相談されたそうだが、その2日後に自殺未遂。発見が早くて助かったそうだ。
例年なら雨季へ入って売上が落ちても、乾季へ入って子供の新学期の学費納入やタンブン(宗教行事への寄付)が一段落すると、11月頃から一気に売れ始めるが、しっかり仕入れて準備しても今年は全く動きがなく、資金的に行き詰まってしまったのだろう。
以前なら地方の園芸店の売上は、主に学校や役場や国の出先機関等の公共施設の装飾に使われる植物で、祝祭日や政府要人の来訪がある度によく売れていたが、近年はほぼ民需のみとなり、売上は大きく減少。
最後の頼みの民需も、この不景気で全くパッとしない。
不景気の原因は…
少子高齢化、急激なインフレ、軟調な輸出、高水準の家計債務や借り入れコストと言われているが、農業以外に大した産業が無いウドンタニの郊外の農村で暮している私から見ると、大きな問題は地域へお金が落ちない事。
通販の普及により我家でも地元集落のお店で買うのはほぼ生鮮食品だけとなっており、家業で使う農薬や肥料や鉢などの資材も大部分は通販。
通販は品揃えが良くて価格も安く、買い物へ行かなくて済むので時間も交通費も節約出来る。
そして生鮮食品も大手資本の店が人気であり、集落のコンビニ形態のお店が量り売りの食肉を扱い始めて安くて新鮮と好評なので、市場の個人商店は苦戦している。
また大手コンビニはアプリから買うと割引があり、100バーツくらいの購入から無料配達。
こうなると集落の個人商店は太刀打ち出来ない。
零細な個人事業主は、売上が落ちて苦しんでいるところに、所得税を簡易に算出する見なし利益率を一律売上の4割へ引き上げられて所得税を吸い取られ、自宅や店舗の固定資産税も以前ならタダ同然だったのに、市街地なら小さな民家でも数千バーツだそうで、それらの負担増に苦しんでいる。
そして地方の経済へトドメを刺したのが年に数回支給されていた農業補助金の停止。
昨年は前期(田植え頃)が支給されなくて苦しむ人が多くても、後期分が12月に出て潤ったが、今年は現金の振り込みではなく肥料の現物支給という話を聞いただけで、結局何も無いままとなっている。
(11月から12月にかけて支給された人が居るが、全員ではないらしく、詳細は分からない。 2025.1.21追記)
代わりにデジタルマネーと言われながらも現金を貧困者や障害者へ第一弾として支給されたが、対象者が限定されたからか奥の集落と市場を結ぶ我が家の前の道を行き来する人が増えて賑わったのは数日だった。
流通や購買様式の変化で地域へお金が落ちなくなり、所得税や固定資産税の増税で政府に吸い上げられ、農業補助金の停止で地域へ落ちるお金が止まってしまった。
残りの人達へのデジタルマネーと呼ばれるお金の給付を期待したいが、政府がお金を支給しても、どこかで帳尻を合わせる為に吸い上げるので、景気がどの程度改善されるのか気になる。
我家では地域の園芸店向け卸売の減少分を、取り扱い品種を増やす事や小売への再参入や輸出向けの強化でカバーしたいと頑張り続けており、子供達から時代の流れへ乗れと通販サイトへの参入を勧められて、妻が配送資材の準備を始めたが、私が調べると妻が得意なシダの販売ランキングはこの通り。

単価と月の販売数を掛けると判るが、妻が得意な観葉植物のシダを通販サイトで販売しても、売上は雀の涙となりそう。
こんな事をやっていると、どう頑張っても浪人中の娘を大学へ行かせるのは難しいだろう。
こうなったら主夫兼自宅警備員な私が働くしかないが、18年近くタイで暮らしても子供達へ日本語を話して欲しくて自宅では日本語のみを通したので、私のタイ語は幼児レベルのままであり、タイでの就職は難しそう。
それならと日本の転職サイトへ登録して求人へ応募したが全く音沙汰無し。
18年もブランクのあるネットワークエンジニアで、持っているのは前の職場の社内資格だけ。しかも57歳では要らないわな。
orz
50代実績有りの求人を見ても、その賃金では日本の生活費で消えてしまい、娘の学費は出ない。
何があっても、どんな手段を使っても娘を大学へ行かせる決意だが、コロナを乗り越えた先がもっと厳しくなるなんて…。
(;_;)

上の写真は私の趣味で育てているアンスリウム。
花の形や大きさや色が様々で種類が多く、収集癖を擽られる。w
妻がピンクの小花が咲くアンスリウムを仕入れる時に、仕入先農園のオーナーが「今年は植え込み材のココナツ殻へ腐葉土を混ぜなかったので花が少ない」と仰ったそうで、次の植え替えから腐葉土を混ぜて使う予定。
さて本題。
先月22日にビザ延長申請をした。私のビザは10月末が期限で、10月に入って延長申請をすると、11月末に入管へ出頭するよう「更新中」のスタンプが押され、11月の最後の週に「決済が取れたので来てください。」と連絡が来て、来年10月末が期限の「延長」スタンプを押して貰いに行くのがパターンだったが、今年は「出来ましたよ」と連絡が来たのが13日で、翌14日に「延長」のスタンプを貰ってきた。
私のビザの期限が10月末なのは新型コロナの感染予防を理由にビザ期限が10月末まで一律延長されたからで、10月末が期限の滞在外国人は多い筈だが、こんなに早く処理されたのは「事務処理のスピードアップ化? 」、それとも「滞在外国人の減少?」だろうか?
ノンカイ入管の出張所しか無かったウドンタニへ入管が設置された頃は、延長申請の翌月末へ出頭すると再度「更新中」のスタンプが押され、正式な延長スタンプを貰うまでに2ヶ月弱掛かる事もあったので、事務処理の迅速化が図られているのは確かで、近年は自宅を確認しに来られる入管の車にも気が付かない。
ウドンタニ入管の初代所長が理想として話されていたが、タイ人の家族として暮らしている外国人をある程度信用して頂けるなら有難い。
出来れば他の入管では必要とされてない所もある証人をウドンタニでも止めて頂けると嬉しい。
私の証人の前プーヤイバーン(自治会長)は、毎年気持ちよく来て下さるが、私が暮らしている農村でも近年は仕事が忙しい方が多く、前自治会長も市場のお店を閉めて来られるのに謝礼は固辞され、毎年申し訳無さに心苦しく感じている。
入管が手間を掛けてチェックされるのは、タイでも偽装結婚等の違法行為をする輩が居るからだが、ある程度の滞在期間があってタイ人の実子がある等の信用出来そうな滞在者は、申請手続きが簡略化されると良いな。w
日本の中古品がタイで人気と報道されているそうで…


私が今までに訪れたお店と比べると食器類が多め。
有った!有った!www

欲しかった理由は、新入社員だった頃に職場や寮へ有ったのと同じなので、懐かしくて…。

ケチな妻から睨まれて買えず。

他にも表彰状や結婚の寄書きまであった。タイへ持ってきて何に使うのやら?
1時間弱の滞在だったが、時間を掛けて探すと、もっと面白い物が見つかりそう。
私が暮らすタイ東北部のウドンタニへも日本の中古品を扱うお店が何年か前から数店舗出来ており、私もいくつかのお店を覗いたが、中古品とは言え使用感たっぷりで私の興味を引く物は見つからなかった。
妻がそんな話を友達とすると、複数の友人からノンカイのお店を薦められたそうで、妻の配達へ便乗して行ってみた。
場所はタイラオス友好橋へ向かう国道2号線沿いのこちら。


私が今までに訪れたお店と比べると食器類が多め。
使用感のある調理器具も多くあり、祖父母の家の台所を思い出した。w
妻は家業で使う一輪挿しの花瓶代わりにする徳利を漁り、私は調理に使う擂鉢を探す。

有った!有った!www
もう少し大きめのが欲しかったが仕方ない。
使用感は無く、新古品か?
1つ150バーツ(600円強)。
もう1つ気になったのが、こちらの湯呑みと急須のセット。

欲しかった理由は、新入社員だった頃に職場や寮へ有ったのと同じなので、懐かしくて…。
こちらは箱無しで古いお盆へ並べられていたが、湯呑や急須へ使用感は無かった。
580バーツの値札があり、お店の方へ相談すると半額へ。
妻が一輪挿しにする徳利は、少し良いデザインで1つ20バーツ。
普通品は1キロ50バーツの計り売り。
他には私が独身の頃に湯田温泉の飲食店で尾根遺産と冷酒を酌み交わしていた氷ポケット付きのガラス徳利もあったが…

ケチな妻から睨まれて買えず。
そんな妻は萩焼の湯呑みを買って1人御満悦。
商品の大部分は使用感のある中古品だが、探せば箱入りのままとか使用感の無い物も見つかる。
ヨーグルトメーカーや焼き芋器もあったが、使えるかな?w
絵画や書もあるが、価値ある物は無い筈だし、私のアンテナへビビッと反応する物も見つからなかった。
へ〜こんな物まで…と思ったのはこちら。

他にも表彰状や結婚の寄書きまであった。タイへ持ってきて何に使うのやら?
1時間弱の滞在だったが、時間を掛けて探すと、もっと面白い物が見つかりそう。
次はラーメン丼や土鍋に刃物とか工具も見たい。小刀の良いのが欲しいな。
「他人の不幸は蜜の味」と言うが、不幸を連想させるタイトルの…
この記事へのアクセスが減らない。
大した中身が無い記事なのにね。www
オフコースの「さよなら」は、1979年(昭和54年)12月1日に発売された歌。
さよなら/オフコース
当時の私は小6の糞ガキで好きな娘くらいは居ても恋愛経験は無く、「さよなら」を聴いても陰気臭さしか感じず、特に印象に残る歌でも無かった。
そんな私がワザワザ検索して「さよなら」を聴いて心に沁みる今日この頃。w
10月へ入り今年もビザ更新の時期がやってきた。
申請当日22日の様子は昨年↓
と変わらず、翌23日が祝日で休みなので混雑しており、10時半に到着して、もしかすると午後かもと言われたが、外のテントで待っていると11時過ぎに呼ばれ、無事に午前中に終わった。
申請に必要な書類も昨年↓
と同様。
自宅前にて夫婦で撮る写真は自宅の建物全体と表札が背景へ入るのを求められており、表札の字が読めなければならないが、その条件が満たせない時は下↓
の様に自宅全体と表札を背景にした1枚と字が読めるサイズの表札を背景に1枚撮れば良い。
今回私は言われなかったが、銀行通帳やタビアンバーン(家屋登録証)の原本を見せろと言われていた人も居たので持参された方が良いだろう。
それと入管職員が何も言わずにコピーして下さっていたが、提出書類へ写し証明のサインをしている時にパスポートへ挟んである「外国人居住届け」のコピーがあるのに気が付いた。
来年は自分でコピーして提出したい。
TM7様式申請書の証明写真を貼る側のサインの下へ電話番号を毎回書かされるので、これも予め書いておきたい。
申請の順番を待っている間に、次々と訪れる申請者を見ていると、書類のコピーを準備せず申請書も書かないで来る人がかなりの割合。
ウドンタニ入管はソフトな対応で親切なので文句も言わずに処理して下さるが、窓口が混雑する原因になっており、雑談で伺った職員の本心↓では困って居られる様子。
私も抜けがあって書類の追加や修正を求められる事があるが、出来るだけスムースな事務処理をして貰える様に準備したい。
来年の私はビザ更新前にパスポート更新。
前回は事前にお願いして遠隔地を理由に即日交付して頂けたが、来年3月下旬以降は偽造対策を強化した2025年版になり、パスポートは日本で作成されるそうで、申請から受け取りまで最長1ヶ月くらい掛かるらしい。
「ゲ!パスポート更新にバンコク2往復かよ!?」とげんなりしたが、調べると申請はオンラインで可能。
ORRネット(オンライン在留届)を使って申請するそうだが、「パスワードは何だったかな?w」といろいろやってもログイン出来ず、「パスワードを忘れた」をクリックしても「メールアドレスの登録が無い」と出る。
どうやら在留届けはオンラインではなく郵送でやったらしい。www
ボケ老人な私は全く記憶にない。
(ノД`)シクシク
既に在留届けは提出済でも、こんな時はオンライン(ORRネット)で新規登録すれば良いらしいので、やっておいた。
パスワードはブラウザへ覚えさせ、備忘録にも書き込み。w
年寄りにはなりたくないな!
orz
10月に入って、妻が商業施設へ出店。今回は2週間。

事前に準備したのが売り切れたので、昨日の午前中までバンコク郊外の蘭園で栽培されていたのを収穫して夜行列車で送って貰い、今朝受け取ってそのまま陳列したので元気ピンピン。
妻の出店中は、朝夕に妻の送迎と昼食や夕食の調理が私の家事へ加わり、毎日の生活に時間的な余裕が少なくなる。
昼は娘と二人なので、コンビニや飲食店を利用すれば済むが、夕食は外食や既製品嫌いな妻も食べるので、メニューを考えるだけで頭が痛い。
カレーライス、豚カツ、鶏の唐揚げ…と簡単にやっていると「油物ばかり」とクレーム…。
イサーンの定番メニュー「ゲーン=唐辛子の効いた煮物」なんて作れないし、毎回困るんだよな。w
orz
この商業施設へも私が記事にした悪質業者が何度か出店しており、直ぐに枯れる植物の販売だけでなく、他店舗の照明を消したり(目撃証言有り)、他店の商品の葉を切り裂いたり(深夜に無断で他店舗へ侵入した動画有りだが、葉を破った証拠無し)と営業妨害までするので迷惑していたが、ようやく今回から出入り禁止。
噂では顧客から商業施設側へ苦情が入ったらしい。
商品の品質や価格で競争しても、出店している店舗同士はお互いに補完し合って売り場の魅力を高めるのが理想だと思うが、顧客へは嘘を言って植えたばかりの根付いてない植物を売り、競合相手の営業を妨害するなんて、例え出店を禁止されなくても結局は自分の首を締める事になるのが理解出来ないのだろうか?
不景気になると園芸業界が苦しむのは、鑑賞用植物が生活必需品で無いからで、高品質な植物を提供し、人々の生活へ美しい植物が欠かせない地位を得るならば、景気の影響を受け難くなるのではないかと勝手に妄想しているところだ。
今回の出店では、25バーツのミニデンファレが大好評。

事前に準備したのが売り切れたので、昨日の午前中までバンコク郊外の蘭園で栽培されていたのを収穫して夜行列車で送って貰い、今朝受け取ってそのまま陳列したので元気ピンピン。
明日土曜で売り切れるだろうが、蘭園の開花株は全部買ったので再入荷は未定。
綺麗な花を準備しても見向きもされない時もあるし、今回の様に追加しても売り切れる事も。
商売って難しいね。
先々週の土曜のこと。

切断機の刃を支えるベアリングが壊れてしまっている。

グーグルストリートビューより拝借。

刃の左右で軸へ固定する六角穴ボルトの左側が無く、
右側だけで固定されている。
ココナツ殻を切って植え込み材を作っていた妻が私を呼ぶので出ると、深刻そうな顔をしている。
「どうしたの?」と尋ねると、黙ってココナツ殻の切断機を指す。


切断機の刃を支えるベアリングが壊れてしまっている。
購入して十年近く使うと刃が折れてしまい、バンコク近郊のメーカーへ持ち込んで刃の交換とオーバーホールをやったのが5年半前。
2年前に今回壊れたベアリングのカバーが外れたので、フューチャーボード(プラ段ボール)へ強力両面テープを貼って押さえ込んで誤魔化していたが、とうとう壊れてしまった。
刃の故障時はウドンタニの農業機械製作所へも問い合わせたが、あまりやりたくない(自信が無い?)様子だったので、バンコク近郊の製造元まで持ち込んだが、修理費が1万2千バーツ強で旅費が7千バーツ強と合わせて2万バーツ近く掛かった。
最近は不況で売上がさっぱりだし、8月9月は特に売れない時期。
「何でこんな時に壊れるかな〜?」と妻と見つめ合う。
植え込み材のココナツ殻を購入すると輸送コストが嵩むので生産原価は数割上がり、バンコク近郊産との価格競争に勝てなくなるし、生産している植物は土へ植えられず、ココナツ殻が一番安い植え込み材なので、機械を修理する以外の選択肢は無く、修理が済むまで生産出来ないので、修理を急がなければならない。
近くの集落へバイクや農業機械の修理をされるお店があり、私がやる草刈り機の修理はこのお店で見て学んだこと。

グーグルストリートビューより拝借。
ココナツ殻切断機でも、数年前にW掛けしてあるベルトがどうしても外れず、交換を手伝って貰った事があり、その時に「壊れたら直します」と言われたのを思い出した。
お店へ行くと「直す」と言われた店主は不在だったが、一緒に働かれる弟さんが居られたので相談すると「持って来て」と言われる。
我が家でココナツ殻切断機を置いているのは自宅前の倉庫(元店舗)で、駐車場より階段で3段高くなっているのでピックアップトラックをバックで付けると倉庫の床の高さとトラックの荷台の高さが近く、ブロックと板でスロープを作れば切断機を車へ乗せるのは大人3人で可能で、私と妻と娘の3人で苦労せずに積載。
お店では店主の弟さんとインターンの学生の6人で荷台へ掛けた木のスロープを滑らせて降ろした。
「明日は日曜で休むけど、月曜には終わります。」と聞いて、電話番号を交換して帰宅。
それから待っても待っても電話は無く、植え込み材が無いので農園の生産は止まったまま。
木曜に買い物の帰りに店の前を通りながら見ると未だバラバラ。
依頼から一週間経った土曜の朝に「終わりました。」と電話が来た。
妻とお店へ行くと、壊れたベアリング以外に劣化したのが3つ交換されており、摩耗が激しいギアを作るのに時間が掛かったそうだ。
全てのベアリングへ注油してあった。
試運転すると音が静かになったのに驚いた。大丈夫そうなので請求書を貰うと、代金は1590バーツと格安。
私の車の荷台へスロープを掛け、降ろした時と同じ6人がかりで押し上げようとするが、重くて上がらない。
お店へは重量物積載用に柱へアームが付けてあり、ジャッキで引き上げて車へ積める準備がしてあるが、私の車は荷台の屋根がアームの邪魔をして使えず、店主のトラックへ積んで自宅へ送って貰った。
自宅でもう一度試運転をして確認していた妻が「あっ!これ、ネジが無いよね?」と言うので見ると…、

刃の左右で軸へ固定する六角穴ボルトの左側が無く、

右側だけで固定されている。
妻を店へ連れて行って店主へ言わせると、作業場の箱からボルトが見つかり、長い六角棒レンチを借りて私がつける事になった。
帰宅して床へ転がると機械の下からボルトを入れて締め付ける。
起き上がると試運転で飛び散ったグリスが腕や服についているのに気が付いて閉口。w
気を付けて見ると機械の上蓋を留めるボルトにワッシャの入れ忘れがあったりするが、次々と来店のあるお店で若い学生らしき人達を指導しながら幾つも並行作業で修理していく多忙な店主なのである程度は仕方無いだろう。
一度に1つの事しか出来ない私から見るとスーパーマンの様な人だ。
日曜に妻がピックアップトラック1台分のココナツ殻を切断したが、機械の動作がスムースになって刃の回転数が上がったらしく、今までは混在していた切り損ないが無くなり、今までより細かく切れているそうだ。
近くで安く修理してくれる人が居て、本当に助かった。
切断機は直しながら末永く使えそうだ。