ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

夜明け前

2015年08月30日 | 日本とわたし
昨日は、お昼過ぎからマンハッタンに出かけ、まずはミーティング、そして地下鉄でユニオンスクエアまで下りて、辺野古基地建設反対!戦争反対!集団的自衛権反対!デモに参加しました。
一緒にデモに参加してくれた大好きなかおりちゃん一家と一緒に夕飯を食べに行き、久しぶりの話に花を咲かせ、それから戻ってみたものの、
気がつくとプチ徹夜(日本の抗議行動の様子をはしごして見てしまった…)をしてしまいました。
この年で徹夜をすると、翌日はほぼ全滅です。
脳みそがふやけたような感じで、だから考えることのいらない洗濯や掃除に勤しむことにしました。

昨日の抗議行動の一番すばらしかったことは、それはもうバラエティに富んだ、とても大勢の人々がおもてに出てきて、それぞれのやり方で気持ちを表したことでした。
誰に強制されたわけでもない、組織ぐるみの団体行動でもない、自分の思いをしっかり受け取って、それを大事に抱きしめながら歩いている姿を見ているだけで、
ああ、日本は変わり始めていると、しみじみと感動しました。

全くまとまりのないままではありますが、記しておきたいことを少しだけ、抜粋してみようと思います。


お葬式色の風船と、安倍やめろの大文字。強烈でした。


戦争したがる総理はいいらない!
憲法知らない総理はいらない!
国民なめんな!
若者なめんな!
民主主義ってなんだ!
これだ!


たとえ安倍政権打倒が叶ったとしても、戦争したがる、憲法知らない総理がまた現れないよう、この言葉を叩きつけ続けなければなりません。



↓以下は、OurPlanetさんがまとめてくださった動画と文章です。



国会前「民主主義の広場」へ~安保法案抗議
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1971

国会で審議中の、安保法案に反対する大規模な抗議集会が30日、国会議事堂周辺で行われ、
悪天候にも関わらず10万人以上もの人が集まった
国会議事堂前に向って、続々と人が押し寄せ、抗議の開始間もなく、警察の規制線は決壊。
大群衆が車道になだれ込み、国会議事堂前には4時間近くにわたり、「民主主義の解放区」ともいえる自由な表現空間が現れた
 
国会議事堂前にはこの日、赤ちゃん連れの家族や高校生、働き盛りの層から戦争を知る高齢者まで、幅広い世代が集まり、
思い思いのプラカードを掲げながら、「戦争反対」「安倍やめろ」など声をあげた。
正門近くでは、高校生100人が1時間にわたり、合唱を披露。
レ・ミゼラブルの「民衆の歌」など、5曲を歌った。

「民衆の歌」は、フランス革命に至る民衆の声を歌ったもの。

(まうみ注・まずこの件について、ともたさんから、記事の上記部分の内容に誤りがあるとの指摘をいただきました。

引用文中に「民衆の歌」が「フランス革命に至る民衆の声を歌ったもの」とありますが、これは誤りです。
この歌は、ヴィクトル・ユーゴーの小説「レ・ミゼラブル」がミュージカル化された1980年に作詞・作曲されたもので、
その背景は、1832年の6月暴動でした。(フランス革命は1789年
なので、正確には、フランス革命と強くつながっているものではありません。

詳しくはウィキペディアなどをご参照ください。


そしてその後、ともたさんご自身が勘違いされていたということで、次のようなコメントをいただきました。

間違えました。
先ほど、”「民衆の歌」はパリ・コミューンの歌”だと投稿しましたが、私の勘違いでした。
正確には、小説「レ・ミゼラブル」の時代背景は、1832年の6月暴動でした
作者のヴィクトル・ユーゴーが、パリ・コミューンの敗北後、そのメンバーたちを亡命先として受け入れていたため勘違いしていました。
申し訳ありません。
民衆の歌とフランス革命とが関係薄いことには変わりがありませんが

ネット検索してみると、私が勘違いしていたように、
”「民衆の歌」はパリ・コミューンを背景とした歌だ”という記述が、少なからず存在していたからです。

この理解が誤りであることは、小説「レ・ミゼラブル」の発行が1862年、パリ・コミューン成立がその9年後の1871年であることを一つとって見ても明らかなのですが。

しかし、たとえ「民衆の歌」とパリ・コミューンが直接関係ないとしても、パリ自治政府と市民が果たした歴史的意義は決して失われません
また、その両者に通底する思想と行動は、フランス革命史における歴史的伝統に他なりません


ということで、ともたさんが勘違いをしてくださったおかげで、わたしにとっては非常に勉強になりました。
ともたさんから、自分がなぜ勘違いしていたかも含めて、ここに書き残しておくことで、いつかどこかで、誰かの役に立つかも知れないという、
とても建設的で親切な申し出をいただきましたので、少し長いものになりましたが、掲載させていただきました。
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自由の森学園のなぎさんは、
「平和を求める戦争などしたくない。この歌が国会に届いてほしい」と訴えた。


「公明党よ、本当に平和の党なら目を覚ませ」というプラカードを掲げた、創価学会員の姿も見られた。
学会員たちが、安保法案の廃案を求めて、公明党に提出する要望書への署名を呼びかけた。
 
抗議に参加したJIM-NET(日本イラク医療支援ネットワーク)の佐藤真紀さんは、
「平和をつくろうと非暴力で活動してきた。日本が戦争で人を殺すような国にはしたくない。絶対廃案にしたい」と語った。

大学4年生の喜久村睦貴さんは、
「この法案は戦争への第一歩となるもので、絶対に止めないといけない」と、廃案へ向けて意気込んだ。
 
30日の抗議行動は、市民団体「戦争をさせない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」が呼びかけた「国会10万人・全国100万人大行動」の一環。
29、30の2日間、全国47都道府県で、計300カ所以上の場所で、デモや抗議集会が行われた。


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↑以上、転載おわり



そしてこの動画は、昨日の国会議事堂前デモで、歩道に人があふれた瞬間です。(2015年8月30日)




もうひとつ、本当に嬉しかったことは、国会前だけではなく、全国で、人々の気持ちが呼応して抗議行動が行われたことでした。
列島がひとつになろうとしている。そう思いたいです。

国会前以外での抗議行動
(毎日新聞の写真部さんが撮ってくださったビデオを一時停止して切り取りました。なので停止マークがど真ん中にあります。すんません!)
















































こちらはマンハッタン・ユニオンスクエアでの、辺野古基地建設反対&集団的自衛権反対&安倍いらないデモ

レイチェルが習字で書いてくれたすばらしい横断幕!












そしてそして、ツィッターの中で見つけた写真をおまけに!











つくばの電車の中で、いいなあ、こういうの。


共闘を誓う党首たち(民主党の岡田克也代表、日本共産党の志位和夫委員長、社民党の吉田忠智党首、生活の党と山本太郎となかまたちの小沢一郎共同代表)。


そしてこれが、わたしが一番感動した写真。


さらにこれが、わたしが一番欲しいノート。



全国では、30日だけで、250カ所を超える地域で、集会・デモ・パレード・リレートーク、宣伝などの開催が予定されていました。
前日の29日や、9月初旬の行動計画を含めると、主催者の呼びかけに応えて行われる諸行動は、370カ所を超えることになります。

真っ暗だった空が濃いむらさき色になり、藍色になり、そうするうちに下の方からじわじわと、オレンジ色の光の筋が現れ始める。
そのときのエネルギーたるや…。
そのエネルギーのような強さを、思い思いの服装で、思い思いのやり方で、通りや広場に立つ人たちの、
もし電車やバスやスーパーや公園の中で会ったなら、それこそただのONE OF THEMに過ぎない人たちの中に見たのです。
いつものように、今まで生きてきたように、息をするように、これからの暮らしの中に当たり前のように、
憲法12条に書かれている、憲法が保障してくれてる自由及び権利を保持するための『不断の努力』、というのを付け加えられるほどのエネルギー。

だからわたしは、今の日本を、『夜明け前』と呼びたいです。