まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

バッチさんのイッテQ航海日誌

2016-07-10 | 欧米のドラマ
 ベネディクト・カンバーバッチ主演のTVドラマ「新世界 航海の果てに」全3話を観ました~。
 19世紀初頭。英国貴族の青年エドマンドは、要職に就くためにオーストラリアへと向かう旅客船に乗る。そこには、さまざまな身分の人々がいた。世間知らずなエドマンドは、あることで船長と衝突してしまうが…
 今をときめくバッチ主演。当時30歳ぐらい?若い!まだお肌つやつや。シワひとつないです。若い頃のバッチさんも、イケメンとか男前とかいった感じではなく、良く言えば個性的、悪く言えばヘンな顔、なのですが、抵抗感を覚えるほどの灰汁の強さとか、演技派気取りのイヤミがまったくなくて、どんな役でもユニークかつ可愛い。なんでこんな男が人気あるの?と出演作を観る前までは不思議に思ってたけど、今ではその世界的人気は当然だと思ってるし、すっかりファンにもなってしまってる私です。

 このドラマのバッチも、いつものバッチらしさ全開でファンは楽しめます。ちょっと傲慢不遜だけどホントは優しく、悪気はないけどかなりKYで、頭脳明晰だけどコミュ障、いつも大真面目だけど何かズレてる…出世作の「シャーロック」やオスカー候補になった「イミテーション・ゲーム」と同じですね。バッチ扮する貴族のエドマンドが、船上でも特権を当然のように甘受し、気取ってエラソーにしてる姿も、全然イヤミがなくて笑えます。威張ってるのではなく、あれが貴族としてフツーだったんですよね。エドマンドより身分が低い人たちも、別に反発や反感を抱くことなく当たり前みたいにエドマンドに従う様子も、当時のイギリス社会の縮図みたいで興味深かったです。

 イギリス正統派男優と見なされてるみたいなバッチですが、ワタシ的にはバッチって、どっちかっつーたらコメディ向けなのかな?と思ってしまったり。どの出演作でも、何か笑えることが多いし、そういう演技が巧い。このドラマでも、クスっと笑えるシーンがいっぱいあります。基本的に、このドラマじたいが喜劇調でしたし。船内で勃発するトラブルや人間関係のもつれ、海上での非常事態に、バッチたちがドタバタ、アタフタ大騒ぎする姿が笑いを誘います。第一話で、神父さんが無残に狂死するエピソードは、でもヤバかったです。むくつけき船乗りの男たちに輪姦されて…?おぞましい疑惑を臭わすだけで、そういうシーンはありませんでしたが。

 長い船旅、若いエドマンドなので性欲を抑えきれず、乗客の中にいたヤリマンっぽい娘と狭い船室でせわしなくズコバコシーンは、かなり滑稽です。一発ヤってスッキリしたら、もうヤリマン娘は用なしとばかりにガン無視(可哀想!)するくせに、一目惚れした清純な令嬢には超紳士的でウブなアプローチ。落差ありすぎで笑えます。別の俳優だとゲス男になってしまうところ、バッチマジックなのか笑える天然キャラになってて不快感ゼロ。船室ファックシーンと行水シーンでは、すっぽんぽんになってファンサービス。TVドラマであそこまで脱げるって、スゴいわ~。

 全体的にコメディ仕立てでしたが、当時の船旅の大変さは笑いごとではなかった。まさに命がけ。相当な覚悟、高いモチベーションがないと、あの旅はできないです。特に女性。すごい勇気、捨て身だわ。安全面もですが、衛生面でもう私はダメです。あんな生活、1日でも無理。艱難辛苦の中でも、態度や服装は取り澄ましててキチンとしてるエドマンドたち、さすが誇り高いイギリス人!

 バッチさん、貴族の衣装もよく似合ってて素敵でした。結構とっかえひっかえでしたが、どんだけ衣装を船に持ち込んだんだよ(笑)。船内のセットとか、TVドラマにしては予算かけてるな~と感嘆。
 

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