「ベルファスト」
1969年の北アイルランド、ベルファスト。9才の少年バディの家族は、貧しいながらも愛と絆で結ばれていた。だが、宗教の対立による紛争が激化の一途をたどり、子どもたちの命も危うい状況に。バディの父は移住を決意するが…
ケネス・ブラナ監督、アカデミー賞脚本賞受賞おめでとうございます!受賞も納得の佳作です!ケネス・ブラナは俳優としては大好きなのですが、彼の監督作って正直そんなにスゴいとか面白いとか思ったことない「マイティ・ソー」は好きだけど。この半自伝的だという新作が、マイ・ベスト・オブ・ケネス・ブラナ監督作かも。すごい感動!とか、何という衝撃!とか、かつてない斬新さ!とかいった映画ではないけど、奇をてらわない真摯な演出、の中にもなにげにブラナ監督らならではの舞台的なシーンが独特でもあったり、何より憤怒と憎悪に満ちた内容になりがちな北アイルランド紛争ものを、不穏な緊張感を漂わせつつも心温まる優しい家族ドラマに仕立てていたのが秀逸でした。全然お涙ちょうだいじゃない、明るくユーモアあふれる爽やかな、干し草のぬくもり的な人情が心地よかったです。
モノクロ映像、政治不安で物騒な社会状況の中で明るく逞しく生きる人々、監督の半自伝的な物語など「ROMAローマ」とカブるところがあります。ローマもでしたが、いつどこでテロや暴動が起こるかわからないなんて怖すぎる。私には到底、あんな危険な日常茶飯事に慣れて生きる自信はありません。愛する家族が毎日命の危険に晒されてるのに、頑なにベルファストから出ることを拒むママにイラっとしました。郷土愛や、知らない土地で暮らす不安は理解できる。私だって広島が大好きだし、できれば広島にずっといたいし、今さら県外で暮らすのはしんどい。でも、自分だけならともかく愛する子どものことを考えると、あんな状態のベルファストで陽気に気丈に生きるなんて無理。北アイルランド紛争といい、ロシアVSウクライナといい、日本に生まれてよかったと心の底から思ってしまいます。
登場人物たちも、それらを演じた俳優たちも、みんな好感度が高くてチャーミング。主役のバディが無邪気で元気!いい子!演じたジュード・ヒルくんも、美少年ではなくフツーっぽいところがよかった。いかにも天才子役です!な鼻につく演技ではなく、すごく自然だったのが返って恐るべし。走り方が独特すぎて可愛かった!バディを子分扱いする年上のツインテール娘(バディの従姉?)もいい味だしてました。
バディの両親役、ジェイミー・ドーナンとカトリーナ・バルフは、オスカー候補にならなかったのが不思議なほどの好演。失礼ながらジェイミーが、いい男だとは知ってたけどこんなにいい役者だとは思わなかった。超庶民のパパママ役にしては、ジェイミーはイケメンすぎ、カトリーナは美人&スタイルよすぎ、だけど、どんなシーンも絵になって素敵なカップルでした。ラスト近くの歌ってダンスする二人、若い美しい恋人同士のようなアツアツスウィートさ。見とれてしまいました。
バディの祖父ちゃん祖母ちゃん役は、バイプレイヤーのキアラン・ハインズと泣く子も黙る大女優ジュディ・デンチ。オスカー候補になったのは、こっちのジジババのほうでした。二人とも怖らしい厳めしい見た目だけど、それとギャップのある明るく優しい演技。デンチ女史のアップと台詞で映画は終わるのですが、厳しくも哀切な表情が深い強い余韻を残します。上映時間が1時間半ぐらいなのも、長い映画が苦手な私にはありがたかったです。当時のベルファストの再現もお見事でした。ブラナ監督のポアロシリーズはCGだらけですが、こっちはリアルな生活感、ノスタルジー漂わせるセットが素晴らしいです。
↑ ケネブラ氏とジェイミーは同じベルファスト出身だとか。ケネブラ氏がもしポアロ第3弾を作るなら、ジェイミーも起用してほしいです。役者として一皮抜けたジェイミーですが、だからって演技派ぶった仕事せず、セクシー路線は今後も続けてほしいものです
1969年の北アイルランド、ベルファスト。9才の少年バディの家族は、貧しいながらも愛と絆で結ばれていた。だが、宗教の対立による紛争が激化の一途をたどり、子どもたちの命も危うい状況に。バディの父は移住を決意するが…
ケネス・ブラナ監督、アカデミー賞脚本賞受賞おめでとうございます!受賞も納得の佳作です!ケネス・ブラナは俳優としては大好きなのですが、彼の監督作って正直そんなにスゴいとか面白いとか思ったことない「マイティ・ソー」は好きだけど。この半自伝的だという新作が、マイ・ベスト・オブ・ケネス・ブラナ監督作かも。すごい感動!とか、何という衝撃!とか、かつてない斬新さ!とかいった映画ではないけど、奇をてらわない真摯な演出、の中にもなにげにブラナ監督らならではの舞台的なシーンが独特でもあったり、何より憤怒と憎悪に満ちた内容になりがちな北アイルランド紛争ものを、不穏な緊張感を漂わせつつも心温まる優しい家族ドラマに仕立てていたのが秀逸でした。全然お涙ちょうだいじゃない、明るくユーモアあふれる爽やかな、干し草のぬくもり的な人情が心地よかったです。
モノクロ映像、政治不安で物騒な社会状況の中で明るく逞しく生きる人々、監督の半自伝的な物語など「ROMAローマ」とカブるところがあります。ローマもでしたが、いつどこでテロや暴動が起こるかわからないなんて怖すぎる。私には到底、あんな危険な日常茶飯事に慣れて生きる自信はありません。愛する家族が毎日命の危険に晒されてるのに、頑なにベルファストから出ることを拒むママにイラっとしました。郷土愛や、知らない土地で暮らす不安は理解できる。私だって広島が大好きだし、できれば広島にずっといたいし、今さら県外で暮らすのはしんどい。でも、自分だけならともかく愛する子どものことを考えると、あんな状態のベルファストで陽気に気丈に生きるなんて無理。北アイルランド紛争といい、ロシアVSウクライナといい、日本に生まれてよかったと心の底から思ってしまいます。
登場人物たちも、それらを演じた俳優たちも、みんな好感度が高くてチャーミング。主役のバディが無邪気で元気!いい子!演じたジュード・ヒルくんも、美少年ではなくフツーっぽいところがよかった。いかにも天才子役です!な鼻につく演技ではなく、すごく自然だったのが返って恐るべし。走り方が独特すぎて可愛かった!バディを子分扱いする年上のツインテール娘(バディの従姉?)もいい味だしてました。
バディの両親役、ジェイミー・ドーナンとカトリーナ・バルフは、オスカー候補にならなかったのが不思議なほどの好演。失礼ながらジェイミーが、いい男だとは知ってたけどこんなにいい役者だとは思わなかった。超庶民のパパママ役にしては、ジェイミーはイケメンすぎ、カトリーナは美人&スタイルよすぎ、だけど、どんなシーンも絵になって素敵なカップルでした。ラスト近くの歌ってダンスする二人、若い美しい恋人同士のようなアツアツスウィートさ。見とれてしまいました。
バディの祖父ちゃん祖母ちゃん役は、バイプレイヤーのキアラン・ハインズと泣く子も黙る大女優ジュディ・デンチ。オスカー候補になったのは、こっちのジジババのほうでした。二人とも怖らしい厳めしい見た目だけど、それとギャップのある明るく優しい演技。デンチ女史のアップと台詞で映画は終わるのですが、厳しくも哀切な表情が深い強い余韻を残します。上映時間が1時間半ぐらいなのも、長い映画が苦手な私にはありがたかったです。当時のベルファストの再現もお見事でした。ブラナ監督のポアロシリーズはCGだらけですが、こっちはリアルな生活感、ノスタルジー漂わせるセットが素晴らしいです。
↑ ケネブラ氏とジェイミーは同じベルファスト出身だとか。ケネブラ氏がもしポアロ第3弾を作るなら、ジェイミーも起用してほしいです。役者として一皮抜けたジェイミーですが、だからって演技派ぶった仕事せず、セクシー路線は今後も続けてほしいものです
私もモノクロ&監督の自伝的作品... ということで
ROMAにテイストが似ているなーなんて思っていました。
何気ない日常を淡々と描きながらに?心温まる作品のようですね。
おっしゃるように、俳優さんたちもみんな魅力的ですね。
両親役の二人、笑顔がすてきですね☆
できたら劇場に見に行きたいです。
ローマとかなりカブる映画ですよね!どっちも秀作!
家族愛はハートウォーミングなのですが、紛争の様子はすごい物騒で怖いです。あんなところでハートウォーミングには私、とてもじゃないけど生きられないです💦
両親役の二人、美男美女で映えるカップルでしたよ!映画はやっぱ美しい男優女優が出てないと!ぜひ劇場でご覧になって!ご感想、首キリンでお待ちしてます(^^♪
ベルファスト、ようやく配信で見ることができました。
新春を飾るのにふさわしい、ハートウォーミングですてきな作品でした。
ケネス・ブラナー監督作品ということで、私も少々暑苦しい作品かも...と心配だったのですが
いい感じに肩の力が抜けた、さりげない描写がよかったですね。
ポアロのシリーズのようにご自身が出演しないで監督に徹したのがよかったかも。
(なんて、大俳優に向かって上からの物言いすみません。)
パパとママもすてきでしたね。俳優陣がみなすばらしかったです。
ベルファスト、佳作ですよね!オスカー受賞も納得の脚本でした。奇をてらわない、けど独自さも出してるところが、さすがケネブラ氏です。賛否あるポアロ役、俳優さんでもあるから、やっぱ演技もしたいんでしょうね。M谷K喜氏センセイには脚本に徹してほしいけど(笑)。
そうそう、ポアロ第3弾が決定したとか。何と!ジェイミー・ドーナンとジュード・ヒルくんも出演!嬉しいニュースですね(^^♪