まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

愛と災厄の倫敦

2012-07-06 | イギリス、アイルランド映画
 最近、“キラキラネーム”が話題というか賛否両論になってるみたいですね。
 キラキラネームとは…若い親御さんが生まれた赤ちゃんにつける、ファンシーすぎる名前のことです。たとえば、真心(ぴゅあ)ちゃんとか僕(しもべ)ちゃんとか、与羽(よはね)くんとか徐慧瑠(じょえる)くんとか月(むーん)ちゃんとか七音(どれみ)ちゃんとか。私の周囲にいるキラキラちゃんたちは…星南(せな)くん、はまだ可愛いと思ったけど、あると&たるとくんという双子、滋瑛久(じぇいく)くんには、正直え?!と思った。
 私世代の古い人間からすると、暴走族かよ~と笑えるけど…キラキラな名前をつけられた本人からすると、どうなんでしょう?私なら親に申し訳ないけど、改名します。それにしても。むかし世間の耳目を集めた“悪魔ちゃん”騒動を思い出します。子どもの名前をつけるのは、親の権利、自由なのでしょうか?面白半分や遊び心、ウケ狙いでつけるのだけはやめてあげてほしいですね。
 でも、私ももし双子の男の子とか生まれたら、慧(さとし)&昴(すばる)とかつけたいわ。これってやっぱキラキラ系?
 
 「ロンドン・ブルバード」
 刑務所から出所し、カタギとして生きようとする元ギャングのミッチェル。彼は引退した人気女優のシャーロットをパパラッチから守る仕事に就く。シャーロットと恋に落ちたミッチェルを、ギャングのボスであるギャレットは手放そうとせず…
 「ディパーテッド」などの脚本家、ウィリアム・モナハンの初監督作品。音楽やオープニング・ラストクレジットなど、70年代のブリティッシュなテイストをまぶした犯罪&恋愛ドラマです。
 今年はオリンピック開催やエリザベス女王即位60周年で、華やかに盛り上がっているロンドンですが。この映画では、薄汚い団地や見るからにヤバそうな不良たち、人間扱いされてないホームレスなど、もうひとつの顔である治安の悪さや貧困で澱む底辺社会も重要な舞台となっていて、ロンドンの光と影の対比が興味深かったです。もう一度訪れてみたいと思っていたロンドンですが、今はちょっと躊躇。
 やくざな世界から足を洗い、まっとうに生きようとするミッチェルですが。昔のボスや仲間が放っておいてくれないし、たったひとりの肉親である妹も自堕落ビッチだし、好きになった女もわけのわからない引きこもり女だし、よってたかってミッチェルを不幸と災難に引きずり込もうとする連中ばかり。そんな疫病神たちに魅入られて非道い目に遭いながらも、自由を求め愛する者を守るため奮闘するミッチェルが、哀れで愛しい。
 ミッチェルみたいな男って、ほんと気の毒。本人が望んでも求めてもいないのに、勝手におかしな奴らがブンブン寄ってくる。そんな体質の人って、確かにいますよね。幸か不幸か、私はその真逆人間…
 ギャングのボス、ギャレットが怖かった。ミッチェルへの執着ぶりが異常。実は変態ホモだと判明し納得。ミッチェル、確かにゲイ受けしそうなルックスだし。
 ギャレットの蛮行もミッチェルの反撃も、後先のことを全然考えてない、まさに“どうとでもなれ”な狂乱ぶり。ひと昔前の香港映画ならいざ知らず、今のイギリスであんなアナーキーなことがまかり通るものなのでしょうか?
 この映画を観たのは、もちろんコリン・ファレル目当てさ♪

 コリン、めっちゃカッコカワイかったです。優しいけど怒らせたら怖い熊みたい。寡黙でスゴ腕なギャングなのに、カッコつけたところもスカしたところも皆無。コリンってほんと、不幸顔してますよね。幸せや喜びよりも、災いや悲しみのほうが似合う。ケンカ無双な暴れん坊ぶりも素敵ですが、心を傷つけられたり消沈させられたりした時に見せる、悲しみでウルウル潤んだ瞳が最高にチャーミング。あのルックスでドMなコリンが好きです。
 ビシっとスーツでキメたコリンもイカしてましたが、ムチムチした裸もイケまくり。私、バキバキに鍛えた筋肉やマッチョよりも、コリンみたいなガチムチ系のほうが美味しそうに見えるんですよね。コリンの太くて厚い、けど柔らかく温かそうな腕と胸、抱かれるとさぞや心地いいだろうなあ。

 シャーロット役はキーラ・ナイトレイ。私、彼女が苦手なんですよねえ。病み女みたいだもん。色気も女性的な柔らかさや優しさも感じられない。ガリガリな身体も、不健康そうで痛々しいし。
 それにしても。シャーロットって、ぶっちゃけいてもいなくてもいいような役だったような?ミッチェルに命がけで人生をやり直す闘いをさせる運命の女として、魅力的に描かれていなかったのが残念。
 シャーロットの同居人役デヴィッド・シューリスの、かったる~い無気力ぶりが何だか笑えました。

 ↑このコリン、か、可愛いコリンの最新作“Dead Man Down”は、またギャング役の犯罪ドラマ。共演は「ドラゴン・タトゥーの女」オリジナル・リスベットことノオミ・ラパス、テレンス・ハワード、そしてイザベル・ユペール!楽しみな異色の顔合わせですよね~
 
 
 
コメント
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