意外と社会派(予定)

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意味不明の法人税減税

2010年12月16日 | 経済
民主党は法人税の5%引き下げを決めました。

・・・5%程度引き下げて一体なんになるのか?
もちろん税金は高いより安いほうが良いけれど、何のための減税かが全くわかりません。

一応、これを決めた管総理は、

>企業が海外に行って雇用が失われることは経済にも雇用にもプラスではない。思い切って(税率を)5%下げて、投資や雇用を拡大することで働く人の給料を増やして経済成長を促し、デフレを脱却する。そういう方向にしてもらいたい

と、これで黒字の企業が雇用を増やすことを期待しているようだ。
スッカラ管もここまでくると笑えない。

そもそも基本的に法人税を安くするのは、

1.日本の企業を海外への流出を抑えるため
2.日本に外国企業を誘致するため

の2つのためにするものです。
要するに『日本の雇用』を確保するためです。
なので、法人税の減税は間違えていません。

ですが、日本は法人税率は約40%と高いので、これらの効果を期待するのに5%では少ないだろう。
諸外国で法人税は10%台というのも散見されるので、最低でも法人税率は25%前後にしなければ対抗しえない。
この程度の削減で、企業は雇う人間を増やさないだろう。
それなのに5%下げれば、雇用が増えると考える根拠は何なのでしょうね。

企業は必要な人員を雇うだけで、決して、黒字だから雇うわけではない。
そんなザルな経営をしないのだ。
しかも、減る税収分は各種控除や相続税の増税で賄うと・・・。
一般人にしわ寄せしてどうするんだ?

だいたい、この税金の恩恵は黒字企業しか受けられないし、多くの赤字企業は関係が無い。
7割が赤字企業とされる企業を黒字化させる政策に主眼に置く・・・景気対策のほうがよっぽどマシではないだろうか?
そもそも、民主党は「格差是正」を言っていたはずでは?

・・・・理念も方策も全てにおいてチグハグなのである。
要するに、訳が分からず批判されないために場当たり的に決めたというのが真相なのでしょうね。
まぁ、これは民主党の『いつものこと』なのだけど・・・。