天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

大好きなソフィア・ローレンは私が思ったように『女は結局のところ、頭の良いのが最高だ』を具現した女性

2009-11-09 22:08:20 | 日記
今日は、私が読んでいて、久しぶりにとても嬉しく楽しくなった本の紹介です。その本は『運命のままに わが愛しのマストロヤンニ』(エンツォ・ビヤージ著 岡本太郎訳 日之出出版1997年刊)という20世紀イタリアが生んだ国民的俳優マルチェッロ・マストロヤンニの肉声を集めた彼の評伝です。
その著書の、彼がソフィア・ローレンを語った「出会いと別れ」で、彼らしい優しい気持ちにさせていまう言葉に、私はとても嬉しくなりました。カトリーヌ・ドヌーブやフェイ・ダナウェイのようないかにもきつそうな女優が、彼に心を奪われたのも無理はないと、私は得心しました。ただ、私が大好きなソフィア・ローレンだけは、母親と同じ歳のカルロ・ポンティが「父親で、兄で、恋人で、夫」だったから、優しいマルチェッロの言葉に心を奪われなかったですが(笑)。マルチェッロ・マストロヤンニはこの著書でソフィア・ローレンを語っています。
「ぼくと一番長く続いた女性はソフィアだね。ぼくらの間は1954年に始まって、いまだに終止符が打たれていないんだ。(私注:残念ながら彼は1996年12月19日逝去)ソフィアがただの優れた女優だというだけじゃなくて、本物の人間だということが嬉しいよ。彼女は古典的な女性ですよ。グレタ・ガルボみたいなものね。」そして、この著書では筆者がソフィア・ローレンにインタビューしています。それに彼女が真摯に答えています。
-あなたは多くの人々に会ったわけですが、誰を一番尊敬しますか?
「チャーリー・チャップリンね。彼が映画を生み出したのよ。もしもチャップリンに電話帳を読むように言われたら、私はそうしたわ。見た目は冷たくて、ひどい人みたいだけれど、本当はうんと優しくとても人間的だったわ。」
-身近な人間ではどういった点を最大限に評価しますか?
「男なら、頭の良さ。女なら、感じ良さね。」
-今までに受けた最大の賛辞はどのようなものですか?
「USAトゥデイの記事で、私が<世界でもっともセクシーな女優>というもの。冗談はともかく、たぶんマルチェッロ・マストロヤンニと『昨日・今日・明日』のストリップ・シーンを再現してみせたからじゃないかしら。」(私注:この映画オムニバス第3話で高級娼婦ソフィアが神学生マルチェッロに一肌脱ぐ彼女のとても魅力的な肢体のことか)
-あなたにとって「魅力」とは?
「自然の贈り物。というより歳とともに萎えることのない強みを持つ神秘です。たとえば、カルカッタのマザー・テレサ、リタ・レーヴィ・モンタルチーニ(私注:1909年生まれのイタリア神経生理学者)そして、キャサリン・ヘプバーンです。」
私の大好きな女優ソフィア・ローレンは『女は結局のところ、頭の良いのが最高だ』を具現したとても魅力的な女性です。私はとても素敵で娘みたいな女性を「生涯の伴侶」にできたカルロ・ポンティを、男としてとても羨ましく思いました。
そして、「歳とともに萎えることのない強みを持つ神秘」の女性としての魅力は、彼女の誕生日と同じ日に、日本で生れたある劇場演技者に確実に引き継がれています。
コメント
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