天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

鳩山首相の提唱する『友愛社会』は『他人の不幸が蜜よりも甘い』社会に繋がる恐れがある悪しき言葉

2009-11-01 21:37:16 | 日記
鳩山首相は自らの所信表明演説の答弁で「友愛政治」を説明しています。「人の幸せが自分の幸せだと感じることが出来る、人の痛みが我が身の痛みになる、こういう思いを感じられるような、支え合いを大切にする社会が、私が目指している友愛社会だ。」と説明しています。
首相はリヒャルト・クーデンホーフ=カレルギーの唱えた友愛思想に感銘を受けた祖父である鳩山一郎に影響を受け、自身の施政方針にこの「友愛」精神を唱えています。
しかし、この鳩山首相の答弁内容は「友愛」ではなく「博愛」が適切な言葉です。「友愛」とは「兄弟間の情愛。また、友人に対する親しみの情。友情。友誼」の意味です。 一方の「博愛」は「すべての人を等しく愛すること。汎愛」です。何故この「博愛」でなく「友愛」という言葉を鳩山首相は使ったのでしょうか?彼はその意味がまったく同じと解釈しているからでしょう。
フランス革命時に唱えられた「自由・平等・博愛」の翻訳語「博愛」が間違っており、本来の意味は「友愛」であることを彼は知っていません。啓蒙思想の果実であるフランス革命が、その後恐怖政治に陥るのは、この「友愛」の精神であれば当然のことであると、多くの歴史家は納得しています。志を共にしない者は敵なのだから、それらに対して残酷に振舞ったとしても、「友愛」の精神からはずれたことにはならないからです。そして、その究極の悪しき社会は『他人の不幸が蜜よりも甘い』社会になるのです。鳩山首相にはもっと人間の歴史を勉強してからその言葉を使ってほしいです。
(追伸)「劇場演技者から出ていけと言われても居座ったのは誰だったか?」とネット掲示板に誹謗されています。しかし、私は一人の劇場関係者から言われましたが、一度たりともどの劇場演技者から「出ていけ!」とは言われていません。逆に、ある応援隊の一人の応援客はその劇場演技者から完全に応援を拒否されています。間違った事実をさも正しいことにする狂った社会の擁護者に、私は断固抗議します。
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ピエール・グリマル著『ローマ文明』結びの辞は日本の『他人の不幸が蜜よりも甘い』社会への警鐘

2009-11-01 18:51:16 | 日記
ここ数日、日本の首相を話題にした私の日記に関して、関係するネット掲示板に『イタリアのネタが煮詰まったから話題を変えたいだけだろう』と私を批判する投稿がありました。このように、彼らの悪しき性根はまったく直っていません。
私のイタリア旅行の一つの目的は過去の「古代ローマ人が創りあげた、人間を生き生きと照らし光輝く理想世界」に触れる為でした。ローマ人が創りあげた世界は、現代の国家的・行政的枠組、審美的・倫理的規範などあらゆる分野に影響を与えています。だから、私はその一環で現在の日本の首相の施政方針に言及したのです。
だだ、その影響がまったく見られない唯一の例外は、日本のある劇場で繰り広げられている『他人の不幸が蜜よりも甘い』の狂った社会です。その信奉者の彼らはローマ人の世界をまったく理解できないのか?私は再度、その社会の自浄を促す行動を取ります。私はピエール・グリマル著『ローマ文明』(桐村泰次訳・論創社2009年6月初版刊)の結びの辞をその社会の悪行者に捧げます。
「ローマ人は常に神の現前を意識しており、不条理なことに遭遇しても『嫌悪』を覚えない。彼は、それぞれの行為がどんな結果をもたらすかは、『神々』によってよしとされるか、それとも怒りを買うかによるので、人間が予測することは不可能だと考える。ギリシヤ人が理性で判別できる普遍的なものへの飽くことのない欲求を特徴としたのに対し、ローマ人がそのような欲求をほとんど感じないのは、そのためである。また、ローマ人は、太古からの残滓や、その後流れ込んできた、あらゆる種類の神秘主義を受け入れる性向をもっていて、秩序と政治的・社会的安定や誓約と法律への尊重心といった基本的価値が明らかに脅かされないかぎりは、この寛容的な施政を崩すことはなかった。もしローマの根底的価値が脅かされると分かった場合も、危険を伴う狭量な『拒絶』を嫌って、多くは和解・調停の道を求めることで満足した。その結果、ローマは、世界でも前例のない、人間にとって最良の土地となったのである。」
私の行為を裁くのは、劇場での『神々』である「劇場演技者」だけです。決してその応援隊ではないです。
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