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原発事故による死の噂を誇張する日本

2013-06-08 | ラジオ
日本の首都・東京で再び脱原発デモが開かれた。世論調査によると日本人の70%以上が、原発に反対しているという。
多くの専門家は日本の放射能恐怖症を引き起こしているのは、1945年の原爆投下の記憶だと考えている。
ロシア経済高等学院のフェシュン氏は、心理的要因のほかに政治的要因もあるとの見方を表し、次のように語っている。
「心理的要因は間違いなく存在している。福島は国民の潜在意識の中に蓄えられていた、恐怖の記憶を蘇らせた。ですがそのような記憶は、時間の経過とともに日本社会から消え始めていた。
また政治的側面もある。脱原発デモは、権力組織の中で地位の確立を目指す政治家たちに多くのメリットを与えている。日本の著名な政治家の多くが、全原発を廃止しなければならないとする非常に派手な発言をした。
これは選挙運動での支持率上昇に貢献した。
一方で与党の政治家たちは、原子力エネルギーを拒否することは不可能だということを理解している。エネルギー関連分野では、ただ考えが固められただけではなく、原発の再稼動計画が策定された。これは経済的現実だ。
同時にマスコミでは、あたかもアメリカで改革を起こしたかのような、安価なシェールガスに関する非常に大規模な宣伝が行われている。この革命は2016年に、シェールガスのタンカーと一緒に日本へ到着すると考えられている。
これが脱原発機運の大きな支えとなっている。一方で日本のビジネス界は、シェールガスの問題はそれほど単純なものではなく、日本経済が2016年まで待つことはできないことを理解している」
フェシュン氏の発言だ。

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社会的機運を受け民主党政権は、2030年代に原発ゼロを目指したエネルギー政策を決定した。ですが2012年12月の総選挙で自民党が政権を奪回、自民党の総裁で日本の新たな首相に就任した安倍氏は、原発廃止については多面的に分析するとし、前政権の政策を見直す意向を何度も表明した。
注目すべき事実は、原発隣接地域と日本全体の統計が異なっているということだ。原発隣接地域では、原発から離れた地域よりも、原発推進者が著しく多くなっている。
原発隣接地域の生活は、一般的に語られているよりも危険ではないことを証明している。これは研究者たちの調査結果でも述べられている。

ロシア原子力企業ロスアトムのボヤルキン計画部長は、統計は必ずしも実態を正確に表しているわけではないと指摘し、次のように語っている。
「福島第1原子力発電所の事故が、直接の原因で死亡した人は一人もいない。東日本大震災では、津波による石油コンビナートなどでの火災で数十人が死亡した。
原発では石油コンビナートなどよりも、天災に対する対策が整っていた。次に原発隣接地域では、マスコミが騒いでいるにも関わらず、人体に深刻な影響を及ぼすほどの放射線量を浴びた人は一人もいなかった。
しかし石油コンビナートの周辺では、有毒ガスで大勢の人が重度の中毒に苦しんだ。そして原発で事故処理をした作業員で、健康に悪影響を及ぼすほどの放射線量を浴びた人は誰もいない。彼らが浴びた放射線量は、私たちが2回から3回のレントゲン検査で受ける放射線量と変わらないのだ」
計画部長の話だ。

日本政府内では脱原発の声が弱まっている。日本政府は現在、原発廃止期限を設けず、全原発の廃止からエネルギー源の多様化に方向転換している。

相変わらず女性アナウンサーの声が出てないため本当に聴き取りにくい

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6月5日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル