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インド首相の日本訪問を総括して

2013-06-03 | ラジオ
インドは日本の防衛産業製品の一番の輸入国になるかもしれない。東京で行われた安倍首相とインドのシン首相との会談では、双方は日本製の水陸両用救難飛行艇US-2のインドへの納入及び、その共同生産に関する合意を話し合っていくと決めた。
日本では1967年から、防衛産業製品の国外への輸出禁止措置が効力を発している。そのため軍用飛行機は、民間仕様でのみ輸出が可能だ。

インドに対し民間用に装備替えされた、軍用機2機を売却するという日本の意向が明らかとなったのは、昨年2012年の事だ。この2機とは海難救助用に新明和社が生産している、水陸両用艇US-2だ。
実際上これは、アメリカの機械の改良型モデルで、1996年、日本はアメリカの水上飛行艇US-1Aを改良した。この改良型には、ロールスロイスAE2100の新しいターボエンジンが搭載され、翼の設計にも変更が加えられ、主翼内燃料タンクはブラダーセルからインテグラルタンクに変更された。
しかし肝心な点は、機首の部分に新しいフランス製のレーダー・サレスオーシャンマスターが取り付けられ点だ。
なおインド側は、イスラエルの新型捜索用機器を高く評価し、US-2にこのイスラエル製の航空工学技術を加える事に関心を抱いている。

ロシアのインド専門家ソトニコフ氏は、エンジンを4基搭載するという、水陸両用艇US-2について、海上での救難作戦実験用のものだが、偵察目的にも使用が可能だと指摘し、次のように述べている。
「つまり日本はインドに、二重の目的を持つ飛行機、平和の為にも軍事目的の為にも使用できる飛行機を供給するという事だ。これは日印の軍事協力に触れる関係での最初の兆しだ。日本は、この地域の国々との関係発展に大変興味を持っている。
インドはアメリカと同様に、中国の増大しつつある軍事力を憂慮している。日本はインドに飛行機を供給し、自分達の銃後を強化するとしているのだ。彼らはインドの力が増して、中国を抑止する能力を持てば良いと考えている。
このようにアメリカの立場も日本の立場も、強大化する中国のパワーを考慮して形作られている。加えてこの政策実現において、インドには重要な役割が割り当てられている」
インドの前門家は、このように発言している。

観測筋はまた、安倍首相とインドのシン首相が、海上自衛隊とインド海軍が定期的に合同演習を実施する事で合意した点にも注意を喚起していいる。
当然ながら、こうした日印のパートナーシップ強化は、中国の苛立ちを呼び起こした。一方インド国内では、今回のシン首相の日本訪問、そして安倍首相との交渉結果は、大きな成功として受け止められている。

ベテラン女性アナウンサーは「海上での救難作戦実験用」と言ってるが実験用ではないでしょう

インドvs.中国―二大新興国の実力比較
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日本経済新聞出版社

6月1日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル