1010 Radio

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緊迫するパキスタン情勢

2009-05-04 | ラジオ
パキスタン政府は自国が所有する核兵器を管理、監督できなくなる可
能性がある。
タリバンはこれまで隣接する、アフガニスタンの境界地域で活動してい
たが、新しい地域を自らのコントロール下に置き、そこでイスラム法に
よる支配を進め、パキスタン中央政府の官僚達のすることを無視して
いる。

しかし肝心なのはタリバンの戦闘員らが、首都イスラマバードから60
kmの所に居るという事だ。
こうした状況ではタリバンが、イスラマードを占拠するのは時間の問題
だろう。
パキスタンの一部スワート盆地やブネル地区は、部族が支配するゾー
ンとして知られており事実上タリバンが支配している。

パキスタン中央当局はこれを承認にし、そうすることで暴力を避けられ
ると伝えている。
アメリカのクリントン国務長官は4月26日、テレビのインタビューに応じ
た中で、パキスタンで生じていることは、平和に取って致命的な脅威で
あるとし、パキスタンの核兵器がタリバンの手に落ちる可能性も有り得
ることから不安感を表明した。
クリントン国務長官が認めたように、タリバンは政権奪取に近いところに
居る。
ここでアメリカ政府は今回も自分達が、かつて取った政策の結果を、そ
の手にしようとしているのだと思い起こすことは(?)を得たことかも知れな
い。

パキスタンの核兵器は明らかに、アメリカが放任主義を取ったことで政
情された結果であり、パキスタン当局は常に、この地域におけるアメリカ
の砦でしたし、アメリカ行政府はパキスタン当局の核の野望に目を瞑っ
ていた。
そして今、核兵器のボタンがテロリスト集団の手に渡る可能性が生じてし
まった。
ここで最も興味深いことはこのテロリストらに、かつて武器を与え訓練し、
資金援助をしたのは他でもないアメリカとパキスタンの諜報機関であった
という事実だ。
彼らはアフガニスタンに駐留していたソ連軍と戦わせるために、テロリス
トを援助した。
それがまさに鬼ッ子となって帰ってきているのだ。

後に戦うためにモンスターを作り出す意味などあったのだろうか。
パキスタンは実際、自らの国家を失う可能性にぶつかっている。
当然このことはアメリカ政府を心配させ、クリントン国務長官の言葉を借り
るならば、パキスタン国家が無くなることを許すわけには行かない。
そうしたことからアメリカは、失われた地区のコントロールを回復するよう
パキスタン中央当局に圧力を掛けている。
専門家達はホワイトハウスは、パキスタンで軍事クーデターが起きても目
を瞑るだろうとの意見がまとまっている。

ロシアの声の特派員で国際安全保障問題の専門家は次の様な見解を示
している。
「アメリカはやはりパキスタンを失うことを許さないだろう。
アメリカにはこれに関してパキスタン軍と共同で、あるいは自主的に行動
する、あるプランが存在しているように思う。
これは予想だがイスラマバードが奪取される可能性があるように思われる。
しかしそれでもやはりパキスタン軍は、私が見るところザルダリ大統領の政
府を退陣させて、タリバンへ反撃するか或いはアメリカと共に、または自分
達だけでタリバンとの戦いに勝利しようと試んでいる可能性もある」
ロシアの声のソトニコフ特派員はこの様に述べている。

隣国アフガニスタンで活動するアメリカの後ろ盾を受けた多国籍軍が、テロ
リズムの(?)に対抗する力を持った、この地域の唯一の力であると言うのは
客観的に(?)と言っていいだろう。
ロシア政府もこの連合軍の活動を支持し、彼らの補給のためロシアの領空
を飛行機が通過するのを許している。
いずれにしてもイスラム過激派との戦いはあっと言う間に解決されるような
問題ではなく、国際社会が一致して努力を重ねることによってのみ、彼らの
活動の広がりを阻止することが出来ると思われる。

(?)は何言っているんだかさっぱり判らん

核を追う―テロと闇市場に揺れる世界

朝日新聞特別取材班
朝日新聞社


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4月28日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル