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ブッシュ政権の8年間を振り返って

2008-11-05 | ラジオ
アメリカのブッシュ大統領の8年間の姿勢に付いて、署名なアメリカ研究家
でもある、ロシアの声の政治評論委員は次の様にコメントしている。
11月4日はアメリカ大統領選挙投票日に当たっている、投票前にこれ程ア
メリカが暗い気分に包まれていた様な戦況を思い出すのは、きっと難しいと
思われる。
世論調査によるとアメリカ人の80%が、国は正しくない方向へ向かっている
と考えている。

こうした調査を専門に行っているセンターの代表であるジョン・ゾクビィー氏
も、今アメリカの社会を支配している気分は、1932年以来権力(?)やビジ
ネス機構に対する信頼が、最も低い水準にあることを物語っている。
圧倒的多数の市民が大統領も議会もまた企業も、効果的に機能していな
いと捕らえている。この様に分析している。

アメリカにとって特に心配される状況は、国民が近く行われる政権の交代
に特別の希望を抱いていないという点だ。
ニューヨーク州に在るセントメロペス大学(?)で経済学が専門のホロビッツ教
授はオバマ、マケイン両候補とも提起された問題解決のため、充分な準備
が出来ておらず、マケイン候補は自分が経済に付いて余り深い知識が無い
ことを認めているし、またオバマ候補に付いて言えば、さらに経験が不足し
ていると指摘している。

4日の投票によってオバマ、マケイン両候補の内どちらかが権力の座に就く
ことは確かだろうが、来年1月21日までの、さらに3ヶ月近く現在の生活の
テンポとしては、そう短くは無いこの期間、まだホワイトハウスにはアメリカ
人の5人の内なんと4人から信頼を得ていない、今のブッシュ大統領が残る。
任期終了前にこれほど低い支持率しか得られなかった大統領は、これまで
一人も居ない。
つい最近アメリカで最も権威在る歴史家109人を対象にして実施されたオン
ライン調査によると、ブッシュ政権はアメリカの歴史上、最悪の行政府であ
ったとの結論が出されている。

新聞NewYork Timesのフリードマン評論員も、ブッシュ大統領の8年間に付
いて皮肉をこめて次の様に書いている。
「ブッシュ氏はなるべく早く荷物をまとめて、テキサスの牧場へ帰ったほうが
良い。問題は彼が飽きられてしまったという事ではなく、恐らく彼にはアメリ
カの未来に付いての理念というべきものが、何一つ無かったとうことだ。
ブッシュ氏は国民に対して、私は家へ帰っていいかどうか、そう聞きたいよう
に思われる」
NewYork Timesのフリードマン評論委員は、こんに風に書いている。

こうした状況の中で、アメリカという国の指導をし、ましてブッシュ政権と巨大
ビジネスの指導者達のせいで、アメリカが直面することになってしまった容易
ならぬ、極めて難しい問題の数々を解決することなどは、とても出来ないこと
ではないだろうか。
そうしてしまった問題は、8年前にアメリカという国を指導することに対して、自
ら責任を負った政治家達の酷い見込み違い、時には全くの無思慮とも言うべ
き行動によって引き起こされたものだ。

何のしっかりとした理由も無くブッシュ大統領の行政府は、自分たちの善隣者
たちがトップを賭けた軍拡競争を再開し、予算の歳出を浪費し国の借金を天文
学的な数字にまで増やしてしまう、とうとう国の経済的な幸せの根本をだめに
してしまった。
こうした高いツケをアメリカ人は今後も払い続けなけれはならない。
ブッシュ政権によって溜め込まれた、国の抱える債務は10兆ドルに上っており、
今月のみならず将来のアメリカの世代の肩に重くのしかかる負担になっており、
この負担はオバマ、マケイン両氏のうち、どちらが大統領になるとしても彼らだ
けではなく、その後の大統領達にとって大きな頭痛の種となるだろう。

しかしブッシュ政権が残す酷い負の遺産は、こればかりではない。
世界中で大きく失墜してしまったアメリカの権威を回復させ、国際社会で多くの
点で無くしてしまった、アメリカに対する尊敬の念を取り戻すために、沢山の時
間と大変な労力が必要となることだろう。
真の民主主義と価値観するアメリカ的な概念を、他の国々や他の国民に押し付
けようとする前代未聞の、政治的なあつかましさと言っていい様な、その極致と
もいえる態度、国際法や国連での決定に基づいた、国際的な数々の原則の無
視、イラクでの栄光無き負け戦、冷戦の批判と手法への回避、ワシントン特有の
政治的特徴となってしまったダブルスタンダード、今挙げたような全てのことが民
主主義の素晴らしさ、とりでとしてのアメリカのイメージを損ない、世界中に反米
感情が渦巻く種をばら撒いてしまった。

(?)は聴き取れず

G・W・ブッシュ政権の経済政策―アメリカ保守主義の
理念と現実



ミネルヴァ書房

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