1010 Radio

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ワシントンでのサミットに向け、新たな世界金融システムを提案を準備したロシア

2008-11-08 | ラジオ
先週ロシアは世界の金融システムを変えるため、その提案を準備した。
この提案は11月15日、ワシントンで世界20カ国の経済大国が集まって行
われるサミットの席で、メドヴェージェフ大統領によって発表される。
これはシュワロフ第一副首相が明らかにしたものだ。
提案の中には複数の新たな金融センターと準備外貨を作り、世界的な経
済問題に対し、これに集団的に対処するためのメカニズムを構築すること
が含まれている。

ロシア指導部はこういった事は時代の要請だとの見方を示している。
現在在る世界金融システムは、アメリカドルに(?)しており、ポスト産業化社
会の条件には適さないものとなっていること、また今起こっている金融危機
は世界中の取引所を破綻に追い込んでいることからも、それは充分に明ら
かなことだ。
今回の危機はその震源地がアメリカであり、程度の差はそれぞれあるもの
の、殆ど全ての国がその影響を被り、乗り越える課題を負った。

これを一刻も速く克服するには集団の努力を結集するしかない。
シュワロフ第一副首相はまさにこの路線に趣を置き、次の様に声明を表して
いる。
「ワシントンで開かれるサミットの場では、全ての行動を協調して行うことの必
要性が認識されるよう願っている。
我々が今、乗り越えようとしている危機はロシアから始まったものでも、
中国や他の国が原因で起きたことでもない。
しかしながらたった一国のために、こんな危機が始まったからといって、そこを
避けてはならないのだ。
我々はそれぞれが努力しながら、この状況がロシア経済を損ねることの無いよ
うに、また出来るだけ損傷を少なくするために努めなければならない。世界の金
融システムの全体として機能し、世界経済が前向きな成長率を見せるよう力を
尽くさねばならない」
シュワロフ第一副首相はこの様に述べている。

この様なアプローチの根底には、あらゆる国がそれぞれのポテンシャルとは関
わりなく、グローバル経済の一部分になっているという理解がある。
もし世界で景気の後退がこの先も進むのであれば、金融危機の打撃が比較的
少ないロシアも含め、前向きな成長率を長く出し続けるのは難しくなるだろう。
ですから世界の金融システムを一刻も速く安定させることは、全ての国の関心
の的となっているのだ。

(?)は不明瞭な発音で聴き取れず

金融権力―グローバル経済とリスク・ビジネス
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本山 美彦
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11月4日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル