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メドヴェージェフ新大統領就任式の模様に付いて

2008-05-10 | ラジオ
5月7日ロシアではメドヴェージェフ新大統領の就任式が行なれた。
国の最高権力の座に就く、こういった就任式のセレモニーの基礎は18世紀のは
じめピョートル1世によって築かれた。
しかしながらこうした形の就任式、当時の大会式の歴史は1917年、社会主義革
命までの、たった200年間しか続かず、その後のソ連時代はその伝統は途絶え
ていた。
大統領就任式は首都モスクワのクレムリンの中にある、歴代の(?)が住んでいた
国立クレムリン宮殿で行なわれた。
この宮殿の広間は19世紀半ばロシアの紳士達の(?)を称えるために造られたもの
で、広間のそれぞれは、ロシア革命が戦士達に授けた勲章の名前にされている。
メドヴェージェフ新大統領は慣習に従い、3つの広間に並ぶ縦列の間を潜り抜け、
最後にアンドレー勲章の間に辿りついた。

この様子に付いて儀式を取り仕切る主任執行官は、次のように述べている。
「新大統領は試練を通り抜けて行く訳だが、その足元には絨毯が敷かれている。
アンドレー勲章の間に或る小さな舞台の上で、主たるセレモニーの全てが執り行
われる。大統領の権威を象徴するシンボル、そして軍旗が手渡され、特製のロシ
ア憲法の上でメドヴェージェフ氏は宣誓を行なった。
こういった大統領の権威の象徴は1996年、故ボリス・エリツィン元大統領が第2期
目の就任式を行なったときから再び用いられるようになったものだ。
そして2000年と2004年に、プーチン大統領も同じようにこれを用いて就任式を行な
った」
主任執行官はこの様に述べている。

大統領就任の宣誓の文句は短く、33ある次のようなものだ。
「ロシア連邦大統領の全権を用い、人権と自由を擁護し、国憲法を遵守し保護し、
国の主権、独立、安全保障、領土保全を守り国民のため誠意を尽くして働くことを
誓います」
そしてこの宣誓が行なわれた後、ロシア憲法裁判所裁判長が大統領の就任を宣
言し、国家が演奏される中、広間に国旗が掲揚された。

この後メドヴェージェフ新大統領の就任の挨拶が行なわれ、この全てが済んだ後、
クレムリンの(?)では30本の大砲から祝砲が挙げられた。
こうした就任式のシナリオは数年前に、詳細まで細かく書かれたものだが、今回
の就任式には今までには無い特別な状況がある。
それは初めて大統領が自分の任期を最後まで全うし、選挙で選出された次の大
統領にその座が手渡されたと言うことだ。

この様にして2008年5月7日のこの日、プーチン氏とメドヴェージェフ氏は、その新
しい歴史の幕開けを見事に飾った。

(?)は発音が不明瞭で聴き取れず

大帝ピョートル (中公文庫BIBLIO)

アンリ トロワイヤ
中央公論新社


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5月7日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル