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福田首相のロシア訪問報告

2008-05-25 | ラジオ
日本の福田首相は歴代3首相との会談の中で、ロシアとの平和条約締結に付
いて全力を傾けていく姿勢を改めて確認した。
この話題に付いてロシアの声の評論委員は、次のようにコメントしている。
福田首相は歴代3首相と個別に会談し、4月末に自身が行ったモスクワ訪問に
付いて報告を行った。
首相として初の訪問となった今回の訪問の目的は、7月に北海道の洞爺湖で行
われるG8サミットの予定をロシア政府指導部に報告すること、さらに就任前のメ
ドヴェージェフ大統領とプーチン首相と顔合わせを行うことにあった。

行われた会談では両国間の協力における重点分野や平和条約問題での調整、
ビザの簡素化などがテーマに上った。
日本側は会談で両国関係を、新たな次元に引き上げることを提案している。
これは最近数年で顕著な成長が見られた結びつきを今後も発展させていくだけ
でなく、領土問題解決の上での障害を取り除くことも含んだものだ。
日本側は2003年に両国首脳間で結ばれた、露日行動計画6項目のうち5項目ま
ででハッキリした進展があったものの、残る1項目の平和条約締結、領土問題の
解決では前向きな動きは無かったと判断している。

一方モスクワでの会談後、日本外務省報道官は両国首脳が信頼関係を構築す
ることが出来たと発言した。
両国政府は平和条約締結関して、相互に受け入れ可能な打開策を模索する為、
高いレベルでの話し合いを継続していくことで一致したというのがその内容だ。

福田首相はメドヴェージェフ大統領を洞爺湖サミットに招待したばかりでなく、プ
ーチン首相に対しても都合の良い時期の日本訪問を提案した。
ロシアは平和条約の問題で真剣な対話、真剣な交渉を続けていく用意がある。
しかしこの目的を達成するためには、問題の複雑さをよく理解し、露日両国の世
論を考慮したうえでの粘り強い努力が必要となるだろう。
一方でロシア国内には、日本との平和条約締結が必要のものではないと見る向
きもある。

例えば第二次世界大戦、最大の敵国であったドイツとの間に平和条約は無い。
両国からそれを問題化する動きも無い。
なので平和条約は無くてもよいのかも知れないが、それに当たっては両度問題
が解決されていることが望ましいと言える。
しかし日本は平和条約締結による領土問題の解決を望んでおり、締結により現
在の状況が解決することも好ましいといえる。
福田首相のロシア訪問後、まさにそのような指示が両国政府から出されている。

スターリン、ヒトラーと日ソ独伊連合構想 (朝日選書 (816))

三宅 正樹
朝日新聞社


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5月15日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル