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ミャンマーに人道支援を送るロシア

2008-05-16 | ラジオ
サイクロンに見舞われたミャンマー指導部の正式な要請に応えて、ロシアはミャン
マーに対し緊急の人道支援を行っている。ミャンマーへの人道支援に関連して、ロ
シアの声の評論委員は、次のようにコメントしている。
ロシアは中国、フランス、イギリス、タイと並び被災地における生活に不可欠な条件
を整えるための、実際的な援助を最初に行った国の一つだ。

ロシア非常事態省国際活動局局長は、ロシアが直ちに行った2回にわたる人道支
援物資の輸送に付いて次のように語った。
「破壊的なハリケーンに見舞われ膨大の数々の人々が住む家が失われた。このた
め5月9日にロシアからミャンマーに向かった輸送機は、150近くのテントを運び届け
た。
ロシアからの支援物資を積んだ第2便は、発電機や医薬品そして食料品などを現
地へと運び届ける」
ロシア非常事態省国際活動局局長は、ロシアの支援活動に付いてこのように述べ
ている。

モスクワから2機の輸送機で運ばれた全ての物資は、ミャンマーの要請によりサイ
クロンで被災した人々の間で配分される。これは一般的な活動だ。
しかし一部の西側諸国は、ミャンマー指導部の政策に極めて批判的であることから、
人道支援の実施に消極的で、このことはミャンマー当局が国際的な人道支援のた
めに空の門を開く上でも障害を生み出した。
残念ながら西側諸国によるミャンマーは国際的に孤立しており、自然災害の警告シ
ステムからも事実上切り離されていた。

このシステムは2004年12月に東南アジア諸国を襲った大津波のあとロシア、中国、
日本それに韓国といった国々の積極的な協力の下、ASEANによって構築されたも
のだ。
もしこの災害警告システムが機能していれば、ミャンマーの犠牲者の数は一桁少
なかったかも知れない。
現在実施されているミャンマー国民への人道支援は、数万人の命を救うため、そし
て被災者の住居を建て直す手助けをするために必要不可欠なものだ。
今回の天災によりミャンマーでは、およそ10万人が死亡そして同じ数の10万人が行
方不明となり、200万人が被災したと報じられている。

政治家達の野心に対して、人類は余りに高い代償を支払っているのではないだろう
か。
秘密のミャンマー (小学館文庫)

椎名 誠
小学館


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5月13日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル