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日本におけるロシアフェスティバルを振り返って

2006-12-25 | ラジオ
12月21日、日本では鈴木忠志監督の演出によるモスクワ芸術座の「リア
王」が上演された。これは日本におけるロシア文化フェスティバルを締め
くくる舞台となっている。
サンクトペテルブルクのマリインスキー劇場の公演で始まった、日本にお
けるロシア文化フェスティバルは、モスクワ芸術座の「リア王」によって幕
を閉じたわけだが、これはスタニスラフスキー・システムに基づ
く古典的な演出と、日本の伝統芸能である能を取り入れた鈴木忠志監督
の独自の方法論を組み合わせたユニークな舞台であり、そのため特に日
本におけるロシア文化フェスティバルの執りを飾るものとして選ばれたと言
う。
つまり観客は能とロシアの舞台芸術を組み合わせた、極めて興味深い舞
台を楽しむことが出来た訳だ。

ロシアと日本の国交回復50周年を記念して実施された様々な企画の中で
も、この日本におけるロシア文化フェスティバルは、最も規模の大きなもの
であったと言っても過言ではないだろう。
フェスティバルは一年にわたって続けられ、そのプログラムの中には例えば
マリインスキー劇場やボリショイ劇場の客演、エルミタージュ美術館あるい
はプーシキン美術館の特別展、ロシア・ソビエト映画、サーカス等、様々な
催しが含まれていた。
フェスティバルは大きな成功を収め、日本側はロシアに対し毎年こうした企
画を行うよう提案している。
今後日本では特別な機会だけでなく、定期的にロシアの文化を楽しむよう
になる筈だ。

日本におけるロシア文化フェスティバルの閉幕セレモニーは、東京でも最も
大きな劇場の一つ新国立劇場で開かれた。
このセレモニーに出席するため、ロシア文化映画局局長が東京を訪れてい
る。
これまでにもニュースや文化の世界の中で何度となく伝えてきたように、日
本におけるロシア文化フェスティバルの枠内では、およそ2千人のロシアの
アーティスト達が、日本の154の街でロシアの文化を紹介した。
そして日本の観客延べ120万人がこれを楽しんでいる。
この1年間、日本の人々の前で公演を行ったのは、ロシア文化を代表するグ
ループやアーティストたちで、その中にはボリショイ劇場やマリインスキー劇
場のバレー団、ボルコフ劇場あるいは世界的に有名な識者でチェロ奏者、歌
手、ピアニスト等が含まれている。
さらにロシアやソビエトの映画作品を紹介する映画フェスティバル、ロシア語
コンクールや、ロシア語週間、ロシア民謡のコンサート等も開かれた。

美術部門ではエルミタージ美術館とプーシキン美術館が所蔵する、様々な名
作が日本の複数の街で公開された。そのほかサンクトペテルブルクの国立図
書館に保管されている、日本とロシアの関係史を物語る貴重な資料が特別展
の形で、日本の人々に紹介された。
またロシアの作家と日本の読者が交流する場が設けられたことも、日本におけ
るロシア文化フェスティバルにおける重要なイベントの一つだった。

すでに今年8月の段階でロシア文化映画局局長と、日本におけるロシア文化フ
ェスティバルの日本側の開催責任者は、これから毎年こうしたフェスティバルを
続けていくという合意文書を取り交わした。
この合意は5年おきげんとし、さらに自動的に延長されるという。
次回の日本におけるロシア文化フェスティバルは、2007年の7月7日に東京で開
幕し11月まで続く予定。もちろん来年のフェスティバルでも、東京だけでなく日本
各地で公演が行われることになっている。

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12月23日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


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