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北朝鮮の核実験プランをめぐる一連の状況

2006-10-07 | ラジオ
北朝鮮は国の防衛力を強化し、アメリカの脅威に備えるためとして核実験
を実施する意向を明らかにした。同時に北朝鮮は朝鮮半島の非核地帯化
交渉を支持していると表明している。
このことに付いてロシアの声の評論委員は、次のようなコメントをしている。
北朝鮮政府が核実験を実施する意向を明らかにしたことで、国際社会は懸
念を高めている。このようなやり方は、例えどの様な理由があろうと朝鮮半
島を非核地帯化にしようとすることに沿うものでは無く、地域情勢を複雑化さ
せるばかりか、核不拡散体制にも悪影響を及ぼしかねないからだ。
すでに北朝鮮が核実験を実施することで日本台湾韓国等も核武装に踏
み切るかも知れないとの見方が広まっている。
取り分けアメリカ共和党の議員グループが、このような観測を行っていること
が知られている。

ロシア政府は自国の防衛力の強化を求めるという、北朝鮮側の意向を理解し
尊重してはいるものの、この問題をめぐっては6カ国協議の枠内で解決を図る
べきであるという立場を堅持している。そしてロシアは北朝鮮に自制を呼びか
け、北朝鮮が正しい選択を行うことを期待している。
これに関連してラブロフ外相は、現在6カ国協議を再開させる為あらゆる努力
が行われている。と述べると共に、北朝鮮が自制心を発揮し過激な行動をと
らないよう、ロシア政府は外交的な努力を続けていることを明らかにした。

中国もまた北朝鮮に核実験を行わないよう呼びかけ、自制することを求めて
いる。中国は全ての問題は、話し合いや協議を通じて解決すべきであり、状
況をより複雑化させる様な行動を、とるべきではないとの見解を示した。
そして評論委員は北朝鮮だけでなく、アメリカに対してもこのような見方は当
てはまると考えている。アメリカは北朝鮮による核実験プランを、挑発的な行
為とみなしているが、もしも北朝鮮が実際に核実験を実施した場合、どのよう
な制裁を行うのか、その中に軍事的なものは含まれるのかという問題に付い
ては回答を避けている。
これに関してはライス国務長官も、状況に応じて対策を決めると答えるに留ま
っている。

いずれにせよ今の段階ではまだ、朝鮮半島をめぐる状況が危険な方向に動い
て行かないよう、食い止める可能性が残っていることは確かだ。
このためには緊張を高めるような措置を避け、早まった行動をとらないことが重
要である。
日本の核・アジアの核―ニッポン人の核音痴を衝く

朝日新聞社

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10月5日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル