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ミハエル・ゴルバチョフ元大統領、75歳の誕生日によせて

2006-05-19 | ラジオ

ソ連共産党最後の書記長であり、また史上唯一のソ連大統領を務めた
ことで知られる、ミハエル・ゴルバチョフ氏が3月2日、75歳の誕生日を
迎えた。
このことに付いてロシアの声評論委員は、次のようにコメントしている。

ミハエル・ゴルバチョフ氏はソ連の政治システムの中で成長し、最終的
にはそのシステムの幕を閉じる役割を果たした人物だということが出来
る。
まさにゴルバチョフ政権の下で、ソ連は民主化に向けての大変動を経験
し、ペレステロイカやグラフノフシと言ったロシア語が、世界中で知られる
ようになった。

またソ連と西側の軍事的な対立を終わらせる上でも、ゴルバチョフ氏の功
績は小さなものではなく、このため1990年にはノーベル平和賞を受賞して
いる。

その一方でゴルバチョフ氏がとった政策は、特に内政面でその傾向が謙
虚だったが、一貫性が無く全国民の支持を集めることが出来なかった。
後にゴルバチョフ氏自身も、ロシアやその他の元ソ連国民がゴルバチョフ
氏に対して、さまざまな評価を行っていることに付いて触れ、幸福な改革
者と言うの者は存在しないものだと語っている。

同時にゴルバチョフ氏は、自らの行った改革に付いて次のように振り返っ
ている。
「私は完全に正しい決断を行ったと思っている。もしもあのときに戻ったとし
たら、やはり同じ行動を選んだはずです。一方で当時犯したような過ちは
避けることが出来るでしょう。いずれにせよ私は何一つ後悔していません。
これまで何千年もの間、ロシアの支配者は数多くの人の命を奪ってきたの
に対し、私はこの国に住む人々を全てを、真意に成長させると言う理想を、
守り抜くことが出来たからです。」

ミハエル・ゴルバチョフ元ソ連大統領は、この様に語っている。
ゴルバチョフ氏はまた新聞のインタビューに答え、ロシアに民主主義と情報
公開のキッカケを与え、また1998年に初めてとなる公正な選挙の実施を見
届けたられた事を誇りに思っていると述べた。
そしてゴルバチョフ氏が与えたキッカケは、現在までロシアに影響を与え続
けている。さらにゴルバチョフ氏はロシアが安らかで人間らしく、政治的にも
経済的にも落ち着いた、住みやすい国になることを望むと語った。

一方で多くの政治学者は、ゴルバチョフ氏の行動に対する評価はまだ定める
ことが出来ないと考えている。
皮肉なことに現在は博物館の展示品となっている、ゴルバチョフ氏の労働手
帳は、ソ連大統領在職中のままで終わっている。
現在のゴルバチョフ氏は社会政治研究基金や、ノーベル平和基金などの機
関で指導的な役割を果たしている。

3月2日、ゴルバチョフ氏の75歳の誕生日にあたっては、ドイツのコール元首
相など親しい友人たちがお祝いにやってきた。
またクラシック音楽や、バレーのチャリティーコンサートも開かれている。
ゴルバチョフ氏は、このチャリティーコンサートで集められた基金を、白血病に
かかった子供たちを支援するため寄付する計画。
ロシア同時代史権力のドラマ―ゴルバチョフから
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朝日新聞社

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3月3日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル