●陳水扁総統は9日、外務先のコスタリカで北京当局に対し、中華民国
政府との対話を重ねて呼びかけた。
陳水扁総統は台湾海峡、両岸間を解決する唯一の方法は対話だと述
べると共に、最大野党国民党主席と経済や民生問題に付いて話し合う
など、野党と意見交換を行う意向を示した。
また陳水扁総統は現地時間8日コスタリカで行われた「全世界民主連
盟中南米支部2006年総会」の開会式で挨拶をした。
●中央アメリカのコスタリカを訪問中の、陳水扁総統が現地時間の8日午
前、アリアス新大統領の就任式典に出席した。アリアス新大統領の就
任式は国家体育館で、現地時間の午前11時30分から行われ、中華民
国からは陳水扁総統率いる30名の特使団が参加した。
式典にはアメリカのブッシュ大統領ローラ夫人、スペインのフィリップ王子、
エクアドルのパラシア大統領などが出席したほか、中米諸国からも国家
元首らが出席した。
陳水扁総統は式典会場でブッシュ大統領夫人ローラさんに挨拶、ブッシュ
大統領に宜しく伝えるよう頼むと共に、ローラさんの台湾訪問を要請した。
ローラさんはこれに感謝したとの事。
陳水扁総統は今回の中南米歴訪に当たり、アメリカ・アラスカ州への一時
寄航を急遽取り止めており、台湾とアメリカとの関係にマイナスの影響が出
ないかと関心が集まっている。
●中南米を歴訪中の陳水扁総統が、帰路にアラブ首長国連邦等での一時寄
航し、アメリカ・アラスカ州への一時寄航をしないことが明らかになった。
9日付の日刊紙「中国日報」では、アメリカ側が陳水扁総統のアメリカ本土で
の一時寄航に同意しないことから、陳水扁総統はアメリカ側が提案するアラ
スカのアンカレッジでの一時寄航はしないことを決めたと報じている。
また帰路にはアラブ首長国連邦のほか、南太平洋の国家に立ち寄る可能性
を指摘している。
アメリカ側は当初、サンフランシスコでの一時寄航に同意していたが、ブッシュ
大統領は中共の胡錦濤総書記との会談後、ニューヨークとサンフランシスコで
の一時寄航を撤回し、ハワイとアラスカへでの一時寄航を提案してきた。
また寄航は5時間の給油のみという厳しい制限を設けた。
陳水扁総統はアメリカは台湾の本当の友人だが、中共は国際情勢を利用して
アメリカに政治的圧力をかけていることが遺憾だと述べている。また今回の一
時寄航問題で、陳水扁総統が帰国後にアメリカからの軍備購入計画を取り消
すのではないかとの目測に対し、厳しい姿勢で否定した。
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