金獲得

朝、テレビをつけるとオリンピックの女子スケート団体追い抜き。

圧倒的にリードしているので、こりゃ金メダル確実だ。
と思っていたら、最後の最後の最後でまさかの逆転負け。
あ～あ、残念。
これで今回の冬期オリンピックでの日本勢は金メダルゼロという結果になったようだ。

よし。
では今からボクがかわりに金をとってまいりましょう。

と意気込んで出かけたのは、運転免許センター。
遂にボクも今回、ゴールド免許というものになるんだよね。

今まではちょいと手違いがあって、ブルーだった。
それがようやくゴールドになる。
このオリンピックシーズンに金を獲得する事になるとは、もはや偶然とは思えない。
日本代表として、立派に金を目指そうではないか。

でも。
いきなり最初の難関が立ちはだかる。

何時くらいに行けばいいのかしら。

実は我が家は免許センターとは目と鼻の先ほどの距離。
何年か前に近くに移転してきてくれたんだよね。
１０分もかからず到着するのでギリギリに出ればいいけど、免許センターがどれほど混んでいるのか不明だ。
朝一番の講習に行きたいけど、早く行き過ぎて待つのはイヤだ。
でも混雑してて朝一番に間に合わなくなるのもイヤだ。

悩みに悩んだ末、受付開始４０分前に家を出た。
これならちょうどいいくらいだろう。

と思ったのが大間違い。

既に大行列！

うへ～。
まだ受付始まっていないのに、みんな早くから来てんのね。
仕方なく最後尾に並び、ほどなくして受付開始。
列が進み出した。

列は、４列に並んで待つように指示されている。
ボクの左には、チャラチャラした若者。

こいつにだけは負けてなるものか！

と、何故だか妙なライバル心が芽生えてきた。
闘争本能ってやつだろうか。
お互いの列が同じように進み、かなり白熱したデッドヒートを繰り広げる。
オリンピックに相応しい展開だ。
チャラチャラ男はボクの事など眼中にない様子でケータイを眺めているが、抜きつ抜かれつの攻防は続く。

そして受付場所へついたのだが…

負けた。
ギリギリの差であっちのほうが先になってしまった。

けど、ここで諦めては金なんて獲れやしない。
次の第２受付では見事チャラ男よりも早い列に並び、ここで逆転。
さらに次の視力検査でも早い列に並び、一気に突き放しましたわ。

ざまみろ！
結局は圧勝でチャラ男に勝ち、無事に講習を受け、見事に金免許を獲得しましたよ。
日本代表として頑張りました。
この偉業にも関わらず、取材陣が殺到する事はなく。
誰１人としてボクに関心を示す気配もないので、黙ってトボトボに帰路につきましたわ。

獲得の記念に金免許を噛んだ写真を撮ってほしかったんだけどなぁ。