先日(21日)、街かど古典カフェ春季講座へ参加しました。街かど古典カフェは、講師の方を囲み、京町家やカフェなどくつろいだ雰囲気の中で、古典に親しみ、学び、こころ豊かな時間を過ごすというものです。
私は、廬山寺で行われる京都学園大学教授山本淳子先生の講座に参加させていただきました。テーマは「源氏物語と紫式部」です。1回目は、紫式部が「源氏物語を書くようになった背景」【前ぶろぐ】2回目は「光源氏と紫式部の闇―その身」【前ぶろぐ】、3回目は「光源氏紫式部の闇―その心」【前ぶろぐ】です。
4回目(最終回)は「宇治十帖」です。宇治十帖は、光源氏が亡くなって後の話です。現代なら光源氏をよりパワーアップさせた「光源氏ゴールド?」みたいな、ヒーローが登場してもよさそうなのですが、強力なヒーローは存在しません。
宇治十帖へ話が移る橋渡しの三帖の冒頭には、子孫多しとはいえ、光源氏を超えるほどのいい男はいなかった。まぁ、強いてあげるなら、匂宮(光源氏の娘明石の中宮の息子)と、同じように光源氏の六条院で生まれ育った薫(光源氏と女三宮の息子、実は柏木の子)の2人であるけれど、まぁ、まぶしいほどの男ではないはねぇ・・・と、紹介します。(^m^)
宇治十帖では、自分の生い立ちに疑問を持つ薫が出家を考える中で、宇治の大君と恋をしますが、2人は精神的には結ばれているものの・・・出家を望む身だからと・・・結ばれないまま、大君の死亡で幕が下ります。これは当時の恋愛物語としては稀有な結末だそうです。(当時の物語は子孫繁栄、めでたし、めでたし・・・という終わり方が普通)
大君の身代わりに愛した大君の異母妹の浮舟は、薫と匂宮との三角関係の果てに身を投げ、行方不明になります。行方を探し出し、薫が文を出すものの「人違いでは?ちょっと記憶がないのですが、もしかしたら思い出すかもしれないけど、とりあえず、人違いだと困るからお手紙そのままお返しますね。」などと、思わせぶりな返事を返します。かたや、薫は「え?つまらない。手紙など出さなきゃよかった。」と考えるものの「いや、待てよ、また別の男に囲われてるのかも?」と考えたそうです・・・と、終わります。・・・出家を考えている男にあるまじき考え(^^;)そして、なんか続編を思わせるような・・・こちらも当時の物語としては画期的で、源氏物語が今でも愛される世界的文学となった要因の一つのようです。
源氏物語を書き上げた紫式部は、自分の心の闇を光源氏に反映させ、物語を綴り、その中の人物を出家という手段で救います。しかし、自分は、世の中は苦しいことがたくさんあるけど、それでもがんばって生きてゆきます・・・という内容の句を「紫式部集」の中に残します。形ばかりの出家は現実逃避でしかなく本当に救われるのは大変なんですよね~。
全4回の古典カフェで源氏物語を作者側から見つめ、改めて源氏物語や紫式部の素晴らしさを知りました。所詮作り話で、現代なら大衆向けの娯楽などと失礼な事を思った事もありましたが、紫式部の人生や当時の世相を考えると深いですね~。
さて、古典カフェのもう一つのお楽しみ、今回のお菓子は、とらやさんの京都限定「桃山 雲居のみち」です。雲居とは、はるか遠くという意味から宮中を表す言葉とされています。御所車のデザインのお菓子は、こし餡と白餡を合わせた餡が入っていてしっとりとした味わいです。^^
2011年の夏講座で平家物語を学び大河ドラマも平家ということもあり、昨年からゆっくり平家物語を読み続けていたものの、清盛が亡くなり平家滅亡の話が始まるとなぜか読み続かず(^^;)・・・結局、この講座で再び源氏物語を読み続けています。でも、平家物語も頑張って最後まで読まなくちゃ・・・。今の大河ドラマみたいに女性が魅力的に描かれてたらよいのですが・・・。
古典の日 http://www.kotennohi.jp/index.html 春期古典カフェ(1) (2) (3)
(ちょっとわかりにくかったので文章手直ししときました)
ドラ息子・・・確かにそうだね~。
薫はまじめすぎるんだよね・・・
でも、他に誰か?と考えるのがなんか以外というか・・・
源氏?平家かな?
えーっと、清盛がなくなって・・・そろそろ没落しまーすあたり。
こちらも、ヒーロ不在となると面白くなくて(^^;)
やっぱ、ドラ息子はあかんのかな?
源氏物語は今どのあたりかな?