まじくんママのぷち旅ぶろぐ

トミーズツアー旅の編集人がつづる「四季の京都」周辺とたまに帰る「ふるさと富山」のお出かけぶろぐです。

第46回京都冬の旅 非公開文化財特別公開「平等寺」

2012年02月24日 | 京都市下京区

先日、第46回京都冬の旅 非公開文化財特別公開中の「平等寺(びょうどうじ)」へ行ってきました。平等寺は、平安時代の貴族、橘行平が、勅使として赴いた因幡国(鳥取県)で、海中から薬師如来を見つけ、のちに帰京した行平を追って飛来した薬師如来像を祀った「因幡堂」のが起こりで「因幡薬師(いなばやくし)」の名で知られています。平等寺という名前は、近くの東五条院に高倉天皇がお住まいになっていて信仰が厚く、天皇も庶民も分け隔てなく平等にということで「平等寺」と命名されています。

烏丸通の歩道(東側)を四条から五条へ下がると中ほどに「いなばやくし」の門が見えます。*案内図を見ながら細い道を入るより烏丸通を歩いたほうがわかりやすいかも?

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受付(拝観料:大人600円)を済ませ、本堂奥で、お寺の歴史などを係りの方から伺います。その後、寺宝の高倉天皇と天皇が寵愛した小督局ゆかりの品を見学します。高倉天皇は、平清盛の娘、建礼門院徳子が嫁いだ天皇で、源平合戦の際に海に入水した安徳天皇の父です。つまり小督局は、建礼門院徳子の恋敵!そのため、清盛によって出家させられてしまい、その際、剃髪した髪を怨念?を込めて小督局が織り込んだ経文(織物)などが展示されています。*建礼門院徳子ゆかりのお寺「長楽寺の特別公開」は以前ご紹介しています。

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本尊の薬師如来は、重要文化財に指定され、現在は収蔵庫に安置されています。日本三如来の一つに数えられる藤原時代の一木造りの像です。(縁起によるとこの仏像は因幡の海の底に沈んでいたのを引き揚げ、因幡の御堂に安置していたのに、京都まで2度飛んで来たらしい・・・)頭巾をかぶった印象的な姿は、火災などの非常時に厨子ごと後ろへ倒し、滑車と縄で運び出す際に傷をつけないためのものです。

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現在は、災難に遭うこともなく、収蔵庫に安置されているため、頭巾は必要ないのですが・・・。

平等寺 下京区因幡堂町728 拝観所要時間20~30分

第46回京の冬の旅 http://www.kyokanko.or.jp/huyu2011/index.html