ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

ETC2.0普及促進キャンペーン

2015年01月09日 | ITS
ETC2.0普及促進キャンペーンが明日1月10日から始まる。
今まで散々書いてきた事の繰り返しになるが、何をやっているのかどうにも理解に苦しむ。

ETC2.0というのは以前はITS車載器と呼ばれていたもので,高速道路通行料金精算機能に加え路側機からDSRC5.8GHz帯電波を受信し,車載器(ナビ画面)に交通情報を表示する機能をもったETC。

それに対応するナビでないと機能しないが,ナビ側のコストアップは大したことがないので今販売されているナビの多くがこれに対応している。

しかし,問題はこのETC2.0対応車載器の価格が高いこと。

普通のETCなら実売価格は1万円を大きく割り込んでいるが,ETC2.0車載器だとまだ2万円以上する。

正直,現時点ではそれだけの出費に見合うメリットがないので,あまり売れていない。数が出ないから値段も下がらない。その悪循環を断ち切るということで,このキャンペーンをするのだろう。
5000円x1万台,5000万円のコストは一体どこから出ているのか。
通行料なのか税金なのかわからないが,利用者が払っていることに変わりはない。

国交省はすでに250億円だかの税金を投入して全国高速道路に路側機を整備した。これが素晴らしい物なら話題になり,車載器だって黙っていても売れる筈だが,実際はそうではないということ。

路側機に対する投資が無駄にならないようになんとか車載器を普及させたいということだろうが,10000台増やしたくらいでは焼け石に水だろう。

なんだかなぁと思う。