ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

パイオニアとソフトバンクがテレマティクスで提携

2008年04月26日 | ITS
ちょっと古い話で恐縮だが、去る3月にパイオニアとソフトバンクはテレマティクスで提携し、今夏から本格サービスを行うことを発表した。

この報道発表を見るとわかるとおり、具体的なサービス内容についてはあまりかかれていない。そろそろどんなことをするのか聞こえてくるかと思っていたのだが、まだ特に発表はないようだ。

考えるに、パイオニアのナビ技術(とくにスマートループのプローブ情報資産)と、ソフトバンクの回線を結びつけることでのビジネスチャンスを探る、ということは間違いないだろう。
テレマといっているので通信型ナビなんだろうが、このブログでその可能性を一貫して否定し、且つ実際の市場でも誰がやっても成功例のない分野で、どんなブレイクスルーを見せてくれるのかが楽しみである。(もちろん反語的表現です)

そもそも明確なユーザーニーズのないサービス市場に対して、シェア20%のソフトバンク携帯保有者だけを対象に商品を投入するのでは、ほとんど勝算はないように感じる。

唯一、可能性として考えられるのはソフトバンクが思い切った料金設定をするということだろう。自社シェア拡大のためのコストモデルと割り切ったようなビジネスモデルを構築すれば、大きな展開があるかもしれない。

でも、正直な話、私は利用料や通信料が無料だったとしてもテレマなんて普及しないと思っている。
テレマがもたらすというベネフィットがどんなシーンでどれだけ便利で、それがVICSやローカルで持っている情報や、携帯で簡単にわかる情報に対してどれだけアドバンテージがあるか、冷静に考えればおのずと答えは出る。
人は車の中で生活しているわけではない。

いずれにしても、今後に注目したい。