ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

ETC不正通行で逮捕

2006年09月18日 | ITS
お久しぶりです。
昨日シドニーから帰国。ネット環境はあったけど忙しくて更新できずでした。
春先のオーストラリアは快晴で、まあ何というか、仕事での滞在はもったいですね。
さて。

本日の日経に驚きの記事がのっていた。
ETC不正通行で初の逮捕

要は、普通車でセットアップしたETCでトレーラーを運行した、ということのようだが、記事にある通り今年の1月から200回も通行していたらしい。

こんな輩がでてくるのは当然で、全く驚くに値しないが、驚くべきことは1月から200回も通行していて、今やっと逮捕された、ということだ。

そもそもわが国のETCがセキュリティにこだわっている理由はこうした不正通行を防ぐ為だろう。
それが、半年以上、200回も不正を繰り返してやっと逮捕、というのはどういうことなのだろう。

実は、高速道路会社は不正通行に対してなんら手を打っていないのだ。

以下はWikipediaのETCの項からの引用だが
「本道路公団管轄の料金所不正通行車は、2000年度91,349台、2001年度99,276台、2002年度153,577台、2003年度156,685台、2004年度204,207台と、5年で2倍以上に激増している。これは、ETC専用ゲートの設置により、心理的に料金所の突破がし易くなったためではないか、と言われている。」

私は「心理的に突破がし易くなった」というのは間違っていると思う。不正通行車が毎年増加しているが、この1-2年では無人ゲートはそれほどには増加していない。増加しているのはETC装着車だ。増加しているのは明らかに、カード指し忘れなどのトラブルで発生した過失による不正通行だと思う。

まあ、それはさておき、故意か過失かを問わず20万台以上のクルマが不正通行をしている。それに対して、ナンバープレート照合による請求書送付などの手続きは、まるでされていないようなのだ。

高い車載器、面倒な手続きを利用者に押し付けて、肝心の取り締まりはまるで行わない、というのはどう考えてもおかしい。

アメリカの場合は、不正通行に対してはすぐに請求書が送られ、すぐに払えば過失としてみとめられペナルティなし、遅延すると毎週金額が倍増するような仕組みになっている。極めてリーズナブルな方法だと思う。
各道路会社はこうした処置をすぐに実施するべきだ。不正通行は正規利用車の料金を押し上げているのだ。