みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

Eduardの1/72、MiG-15 その6 尾翼の角度は…(the tail wings)

2014年04月05日 23時06分15秒 | 航空機(露・軍用機)
 EduardのMiG-15も既に、最初のチェコ空軍のデュアルコンポ、それにMiG-15bisのプロフィパックが出ていて、さらに新たにMiG-15(初期型)のプロフィパックがそろそろ入荷するようです。塗装例のバリエーションがいっぱいで、楽しみです。
 さて、最初のデュアルコンボのキットを開けてパーツを目にしたとき、ちょっと気になったことがありました。垂直尾翼の後退角です。今までも本ブログで何度も採り上げてきましたが、MiG-15の垂直尾翼・水平尾翼の後退角というのが、各社のキットによってかなりまちまちで、それぞれの解釈の違いがなかなか面白いのです。前回、作る暇は無くても毎日模型に触るだけは触っている、と書きましたが、1/48も1/72もパーツを引っ張り出してはしょっちゅういじっているので、今までのキットの尾翼の角度は割と印象に残っています。それからすると、このEduardのMiG-15、垂直尾翼の後退角がやや大きい、つまりやや寝ているような気がしたんですね。
 ええと、後退角という場合は、機体軸と翼が成す角ではなく、機体軸に対して直角方向の直線と翼とが成す角を言うんですよね。だったら翼が寝ている場合は後退角が「大きい」でいいんですよね? 違っていたらごめんなさい。百科事典を調べてみたら、翼の前縁から翼弦長の25パーセントの点を連ねた線が、機体の軸に直角な左右軸と成す角度、となっていたので、それでよさそうですね。
 1/48については、タミヤのMiG-15の尾翼後退角が大きすぎることは、海外でも指摘されているところで、CIROモデルからはタミヤの尾翼を切り落としてすげ替えるという、「正しい角度」の尾翼レジンパーツが出ていたくらいです。やはりあちらの人にもタミヤの角度は「正しくない」と認識されているんでしょう。但し、地上に立つ人の目線で斜め前から見上げた場合、確かに垂直尾翼がタミヤのパーツのような感じに見えることはあります。ネット上の写真でも、書籍に掲載された写真でも、そう感じられる写真はたくさんあります。この点からすれば、タミヤの尾翼というのは、模型表現としてのデフォルメと言うことは可能です。
 ただし私が気になっているのは、前縁角度だけの問題ではなく、これが垂直尾翼の側面形に影響するということなんです。タミヤの場合は垂直尾翼前縁の後退角が大きいため、それが側面形に影響して、やや先細りに見えます。尖った感じになるんですね。実機を真横から撮った写真や、CIROモデルのパーツを見ると、水平尾翼直上のあたりの長さ(幅)、と言うか翼弦長と言うか、幅広に見えるんです。一方Trumpeterのは、全体は明らかにタミヤのコピーのくせに、アゴ下機銃パネルは型抜きの関係で劣化しているくせに、この尾翼の角度と側面形に関してはタミヤよりCIROモデルの修正パーツに近い、というのが1/48の状況です。以前掲載した、タミヤのパーツとCIROモデルの修正パーツの比較画像を参考のためもう一度引用しておきます。

 1/72に関しても、以前各社の胴体パーツを比べてみたことがありました。ざっとした結論は、Airfixの古い金型のキットは細かいことを言っても仕方が無い、ドラゴンは不正確、KP(Kopro)は作りにくいけどサイズや形状は正確、GRANはKPのコピーかと思ったら違ってて尾翼後退角が大きい、Airfixの新しい金型のはそもそも全体がオーバースケールで不正確、HobbyBossは全体的に精度が低いけど尾翼についてはやや小さい後退角となっている、というところです。
 では今度もそれに倣って、EduardのMiG-15についても比較を行ってみます。