みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

インサイド・ジ・アーマーのチャーチル戦車

2012年07月24日 21時43分16秒 | AFV(英・チャーチル)
 ここでちょっとチャーチル戦車の話題を。最近、「インサイド・ジ・アーマー」の新製品が日本にも入荷してきたようで、その中にはかなり興味深いチャーチル戦車のパーツが含まれています。チャーチルファンとしてはかなり垂涎もの。
 Inside the Armourのメーカーサイトはここです。ここの「Churchill Interiors and Conversions」のタグを開くと、こうなります
 Resicastからチャーチル用のエンジンは出ていましたが、ここのはトランスミッションや燃料タンクやラジエーターまで入った、エンジン区画全体に及ぶキットです。エンジンはResicastのものが入っているようですね。戦闘区画や砲塔の内部パーツまで合わせれば、チャーチルの車内が完全に再現できるわけです。すげえ。3インチ自走砲の改造キットなどというすごいものもありますね。

 さらに魅力的なのが、AFVクラブのキットを初期型に改造するパーツです(以下画像はすべてInside the Armourのサイトからの引用です)。Mk.I/IIの初期型と後期型、それにMk,IのCS型(近接支援型)が揃っています。Mk.I/IIの初期型と後期型(改装後- Post Rework)というのはどこが違うのかと言うと、まあチャーチル戦車では初期型・後期型という言い方はしないので分類が面倒ですが、
 ○鋳造砲塔のタイプ(チャーチル全体の歴史の中では初期型に当たる)
に関するサブタイプとして、次のように分類することができます。

「極初期型」
ハセガワの1/72ミニボックスのタイプ。操縦手区画前方左右の泥よけ板や後方の泥よけを含めて、フェンダー類が全く無いもの。

「初期型」
Inside the Armourのこれ。

操縦手区画前方の左右の泥よけ板、及びキャタピラ後方上部の泥よけが追加されたもの。但しエアインテークは下向きで丸っこい旧型。Inside the Armourでは「Initial Version」と呼んでいますが、これより前のセガワのタイプをここでは別のものと考えました。

「中期型」
Inside the Armourのこれ。Inside the Armourは「Late - Post Rework」と呼んでいます。しかしこの後にもさらに「Rework」があるので、これも分けて考えました。

初期型に対して、エアインテークが上向き箱形の新型に変更されたもの。ここに泥が落ちてくるのを防止するために、この周辺のみフェンダーがキャタピラを覆っています。ディエップの参加車輌はこの形のフェンダーが多いようです。ここここをご参照下さい。

「後期型」
中期型にさらに、チャーチルMk.III以降のようなキャタピラ上面全体を覆うフェンダーが張られたもの。つまり砲塔が鋳造タイプである以外、車体はMk.III以降と同じに見えるもの。例えばミリキャストの製品では、これがそう。また近接支援型(CS)ですが、missing-lynxのこの作品も、フェンダー回りがアップデートされたタイプです。但しこのタイプには最初からこの形で製造された車輌は無く、すべて以前のタイプの改造車輌ですから、後期「型」と呼ぶにはやや難があるのかも知れません。ついでに、厳密に言うとこの段階の車輌は、フェンダー前方上面の補強板が無い点で、Mk.III以降のタイプとは異なります。エルアラメイン戦の参加車輌もこの古い形のフェンダーで、これを正確に再現したキットは各スケールとも今のところありません。塗装とマークと埃除けカーテンだけエルアラメイン用で、他はそのまま。これに関しては、比較的簡単に改造する計画(妄想?)が一応あるので、その内実行したいと思っています。(いつになるんだ?)