あだち広報11月10日号では、1面トップと6~7面の見開きで「がん検診」をとりあげ「がん検診受診率はわずかに8・6%がん検診の通知をホッといているあなた!がん検診をうけてホッとしませんか?」と呼びかけています。
がん検診は法で定められた区の責務
日本人の死亡原因は、「がん」が第1位です。今では、2人に1人はがんになり、3人に1人はがんで死亡する時代となりました。
がん検診は健康増進法、がん対策基本法で定められ、公衆衛生の一環として国と自治体の責務です。早期発見・早期治療が大切です。
ところが、あだち広報では胃がん検診では3337円のところ区の助成で1000円、子宮がん検診では7669円のところ区の助成で2000円でオトクだと言っています。まるで買い物のような感覚で、区の公共性はないかのような言い方ではないでしょうか。
しかし、他の区ではどうでしょうか。
足立区の近隣4区のがん検診の受診料(左記一覧表)をご覧下さい。
お隣の荒川区では胃がん検診に胃カメラを導入して1000円徴収していますが、他の検診はすべて無料です。
荒川区ではがん検診のあり方を審議した審議会で「有料化を導入した区では受診率が下がっており、働き盛りの人の死亡をなくすための受診率向上という観点からも、負担なく多くの区民に検診を受けてもらうことが大事として無料にしています。
一方、足立区がん検診の 受診率が低い原因に23区でいちばん高い受診料があります。
足立区医師会はがん検診の区民負担を軽減するよう要望
医師会の区への予算要望書によ るとがん検診を うけない要因を分析して次のようにのべています。
胃がん検診では20・9%、肺がん検診では8・8%、大腸がん検診では8・6%も東京都平均より低いが、国が無料クーポン券を発行している子宮がん・乳がん検診では平均を上回っており、がん検診では無料クーポン券を発行することや区民負担を軽減すべきと要望しています。
検診の無料化と区民への個別通知、働く環境の改善が必要
足立区議会には「がん検診を無料にして下さい」という陳情が提出され継続審査になっています。
がん検診を向上させるには検診の無料化と区民への個別通知、働く環境の改善が必要であることは明白です。
ところが、足立区は23区で唯一、検診費用の3割負担を区民に強いる方針を取り続けています。
足立区にはため込んだ基金が1395億円の基金があります。区民のために使うべきではないでしょうか。
区民のみなさんのご意見・ご要望をお寄せ下さい。