レフティやすおの新しい生活を始めよう!

50歳からが人生の第二段階、中年の始まりです。より良き老後のために良き習慣を身に付けて新しい生活を始めましょう。

私の読書論139-私の年間ベスト3・2020年(前)リアル系-楽しい読書285号

2021-01-02 | 本・読書
 ―第285号「古典から始める レフティやすおの楽しい読書」別冊 編集後記

★古典から始める レフティやすおの楽しい読書★
2020(令和2)年12月31日号(No.285)
「私の読書論139-私の年間ベスト3・2020年(前編)リアル系
現代にも通用する古典エッセイ『モンテーニュ』宮下志朗」


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2020(令和2)年も終わります。

今年は、コロナ禍の一年となりました。

本来なら1964年以来の
二度目の日本の首都でのオリンピック

 2020東京オリンピック/パラリンピック

の年となるはずでした。

多くの方の希望と努力の日々が
無残に砕け散った結果となりました。

でも、来年もう一度チャンスがあります。
希望を胸にチャレンジしてゆきましょう。

今でも遅くない諦めるべきだという人もいます。
様々な得失を考えれば、
止めるという決断も間違いではないのかもしれません。

しかし、夢を自ら諦めるのではなく、
最後の瞬間まで諦めないこと、最善の努力を続けるということも、
勇気ある、大事な決断だと思います。

頑張りましょう!
明日のために!

輝く希望の星を見上げて。


今年もお世話になりました。
来年も変わることなく、応援よろしくお願いいたします。

では、良いお年を!

レフティやすお


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◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
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2020(令和2)年12月31日号(No.285)
「私の読書論139-私の年間ベスト3・2020年(前編)リアル系
現代にも通用する古典エッセイ『モンテーニュ』宮下志朗」
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 恒例のその年、もしくは前年に私が読んだ本から選んだ
 「私の年間ベスト3」です。

 まずは、「リアル系」から。


 いつも書いていますが――

 「リアル系」とは、
 いわゆる論文やエッセイ系の著作、
 実用書のような解説系のものも含めて、をいいます。

 それに対して、小説等の文芸作品は、
 「フィクション系」と呼んでいます。

 「フィクション」に対しては
 「ノン・フィクション」という言葉があります。

 しかし「ノン・フィクション」というと、
 またそれで一つのジャンルになってしまいますので、
 あえて、どなたかが使っていた
 「リアル系」という言葉を使っています。

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 - 現代にも通用する古典エッセイ -
  ~ 私の年間ベスト3・2020(前編)リアル系 ~
  『モンテーニュ 人生を旅するための7章』宮下 志朗/著
   岩波新書
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 ●2020年の傾向――コロナ禍

(略)

 ●分類してみると

リアル系の内訳を例年のように分類してみましょう。

(1)メルマガ用のお勉強本―漢詩、読書関連
(2)その他の古典系のお勉強本
(3)小説や左利き本等著作のためのお勉強本
(4)個人的な趣味で、仏教や空海・弘法大師に関する本

(略)

 ●『モンテーニュ 人生を旅するための7章』


(画像:宮下志朗『モンテーニュ 人生を旅するための7章』)

(略)

モンテーニュという人は、現代にも通じる普遍性という、
物事の本質に関わる考察を続けていた人だったのでしょう。

全体は全6巻と長いので、手に取りにくいと思いますが、
本書の著者・宮下志朗さんがいうように、
1章ずつ別のお話ですので、それを積み重ねて行けばよいのです。

 《『エセー』を、気ままなエッセイとして読み始めてみよう。》
  「第7章「エッセイ」というスタイル」p.223

(略)

*参照:モンテーニュ
[Michel Eyquem De Montaigne1533年2月28日-1592年9月13日]

・『モンテーニュ 人生を旅するための7章』宮下 志朗/著
岩波新書 2019/7/20


・全訳【宮下 志朗/訳 白水社版 全7巻】2005-2016
『エセー〈1〉』2005/10/1

―1595年版を底本に、モンテーニュ自身の加筆を明確にするべく、
 版に合わせて、(A)(B)(C)と追加された文章を区別しながら訳す
 従来の翻訳をやめ、通して読める翻訳にした新訳。

・全訳【岩波文庫】版
『エセー 6冊セット』原 二郎/訳 2015/7/10

―ボルドー版を底本に、1580年の初版の文章に(a)、
 1588年版の増補分に(b)、それ以後手沢本の加筆を(c)、
 と『エセー』の進展ぶりを明瞭に区別して翻訳している。

・選集【荒木 昭太郎/訳 中公クラシックス】版・全3巻
『エセー〈1〉人間とはなにか』2002/9/1

『エセー〈2〉思考と表現』2002/10/1

『エセー〈3〉社会と世界』2003/3/1

―私が最初に読んだ本。全体のほぼ3分の2。

 ●気になる出版企画――『世界哲学史』ちくま新書

(略)

 ●『ブッダ伝 生涯と思想』中村元

(略)

 ●「人生はいかに生きるべきか」の教え

 《仏教とは、もともと「人生はいかに生きるべきか」を説く
  実践の教えでした。
  その実践とは、聖なる道につとめ励むことです。(略)
  その道とは、「最上の道」、「彼岸へいたる道」、
  「道を得る」などといわれる普遍的な理想的な道のことです。》
   「第八章 善き友、ブッダ」p.244

(略)

 《「人間は苦なる存在である」というのは、
  仏教の出発点であって、数十年の熟慮反省の結果、
  ついに「人生の味わいの深さ、美しさ、楽しさ、喜び」を
  体得するのが本当の仏の教えだと思います。》
   「第十二章 入滅の時」p.393

私の思うに、本来、仏教というのは、他の宗教と違い、
戒律戒律と締め上げるものではなく、
宗教といいつつも、もっと人間的なものだと思います。

生きるという行為は、「真善美」を極めるという、
真理や善的なものや美を求める道のようなもの、
ではないでしょうか。


(画像:中村元の著書『ブッダ伝』と訳書・岩波文庫版
『ブッダのことば――スッタニパータ』
『ブッダの真理のことば・感興のことば』
『ブッダ最後の旅――大パリニッバーナ経』)


 ●リンドバーグ『翼よ、あれがパリの灯だ』

(略)


(画像:『翼よ、あれがパリの灯だ(上下)』チャールズ・オーガスタス・リンドバーグ/著 佐藤 亮一/訳 旺文社文庫 昭和44(1969).11.1)

 ●夢と計画と実行と

最も大事なことは、夢を持ち、計画を立て、実行に移すこと。

本書は、いろんなことを教えてくれますが、
なかでも一番心に留めておくべきこと、最も大事なことは、
夢を持ち、計画を立て、実行に移すことだ、
という姿勢でしょうか。


 《人間の着想(アイデア)というものは種子のようなものであり、
  それは最初手に取り上げたときは、
  全く取りに足らないものなのだ。(略)
  しかしひとたびしっかりと根をおろすと、
  それはぐんぐん成長してどんな花も咲かせ、
  トウモロコシの茎にもなり、アメリカ杉にもなる――
  つまり、大洋を横断する飛行にもなるのだ。
  着想というものは種子以上に不思議なものである。(略)
  人間はどんな空想をえがこうとも、
  もしあまりにも傲慢になり神の正義を侵害しない限り、
  達成はできる。》
   『翼よ、あれがパリの灯だ(下)』 
    「第二部 ニューヨークからパリへ」p.32

 《私は計画を生かしておくことがたいせつだ。
  私はどこでも計画を推し進め、
  大西洋横断飛行の話をするときは、
  本気であるということを人々に示さなければならない。
  これがやがてベランカ機買い入れまで運ぶことになる。》
   『翼よ、あれがパリの灯だ(上)』 
    「第一部 2 ニューヨーク」p.92

 《あの星を見つづけるんだ。星によって導かせるのだ。
  けっして星を見失ってはいけない。》
   『翼よ、あれがパリの灯だ(下)』 
    「第二部 ニューヨークからパリへ」p.67

この場合の「星」は、夢や希望を意味する比喩ではなく、
現実の方位を確認するための「星」なのですが、
比喩的に読んでもふさわしいものがあると感じています。

夢を失ってはいけない、自分の目指す方向を見失ってはいけない、
ということ。

(略)

 ●私の今年2020年〈リアル系〉ベスト3

 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡

1.『モンテーニュ 人生を旅するための7章』宮下 志朗/著
岩波新書 2019/7/20


2.『ブッダ伝 生涯と思想』中村元/著 角川ソフィア文庫

3.『翼よ、あれがパリの灯だ(上下)』チャールズ・オーガスタス・
リンドバーグ/著 佐藤 亮一/訳 旺文社文庫 昭和44(1969).11.1

『翼よ、あれがパリの灯だ』チャールズ・A・リンドバーグ/著
佐藤 亮一/訳 恒文社 1991/10/1

―復刻版。

 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡 ★彡 ☆彡


(画像:私の今年2020年〈リアル系〉ベスト3
『モンテーニュ』『ブッダ伝』『翼よ、あれがパリの灯だ(上下)』)

 ●ベスト3以外のリアル系の本

今年(2020)のベスト3は以上ですが、
ベスト3以外では、

・『読む力 現代の羅針盤となる150冊』松岡正剛・佐藤優
中公新書ラクレ 2018/4/9

―本誌でも何回か取り上げた本です。

・『人はなぜ物語を求めるのか』千野帽子
ちくまプリマー新書 2017/3/6

―『ミステリマガジン』の連載コラムでその存在を知った著者・
千野帽子さんの「物語」とは何か、なぜ人は物語に惹かれるのか、
という一連の「物語」論の1冊です。
『物語は人生を救うのか』(同 2019/5/7)

という次の1冊も出ています。

・『空海「秘蔵宝鑰」こころの庭を知る手引き』
加藤純一・加藤精一 角川ソフィア文庫 2010/4/25

―現代語訳。

・『NHK宗教の時間 空海「秘蔵宝鑰」をよむ(上下)』福田亮成
NHK出版 2008/3/1、2008/9/1

―NHKラジオのテキスト。2020年、国書刊行会より
『空海「秘蔵宝鑰」をよむ』として書籍化。


・『空海コレクションI』宮坂宥勝監修 ちくま学芸文庫 2004/10/7

―現代語訳「秘蔵宝鑰」「弁顕密二教論」収録

(一部、略)

といった本は、空海の主著の一つ
『秘蔵宝鑰』の現代語訳本や解説書の類いですが、
空海の思想「十住心論」(主著『秘密曼荼羅十住心論』)を
短く説いた、この著書を挙げておきたいですね。

心の発達段階を本能に基づく第一段階から
頂点の第十段階である密教まで10段階に分け、
それぞれに対応する心のあり方や宗教・宗派の思想を解説する
「十住心論」は、
『世界哲学史』の3巻でも空海の章で取り上げられています。

中世日本を代表する哲学の一つといってよい、
ということでしょう。


(画像:ベスト3以外から、空海『秘蔵宝鑰』の現代語訳本や解説書
『NHK宗教の時間 空海「秘蔵宝鑰」をよむ(上下)』
『空海「秘蔵宝鑰」』『空海コレクションI』)

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本誌では、「私の読書論139-私の年間ベスト3・2020年(前編)リアル系 現代にも通用する古典エッセイ『モンテーニュ』宮下志朗」と題して、2020年に読んだ本の中から、今回はリアル系の本から「私のベスト3」を選び紹介しています。

本文でも書いていますように、今年はコロナ禍の影響で精神が不安定で、思うように本の世界に没入できず、冊数は進みませんでした。
50代から朝読をはじめ、年間100冊以上読むようになっていたのですが、今年は80冊ちょい。

また図書館の休館もあり、手持ちの本から読むことが多くなり、特に初期の持ち本は小説本が多く、必然的に買い置きの本や持ち本の再読では、リアル系の本が少なく、結果的に今年はリアル系の本が25冊程度。
例年ならリアル系とフィクション系が半々なのですけれど、ね。

で、そのなかから選んだものが、これでした。

今年のもう一つの傾向としては、メルマガの月末発行分の古典紹介編用の勉強がほとんど進んでいなかった、ということでしょうか。
やはり、これは図書館の休館が大きかったですね。

西日本最大級の規模を誇る府立図書館が、3月から5月下旬頃まで。
地元の市の図書館が、新図書館に移転するということで、お正月明けに休館に入り、3月7日新図書館開館の予定だったのですが……。
結局そのまま休館状態が5月下旬まで。

そんなこともあり、図書館本で勉強していたメルマガの古典編は、勉強が滞り、思うように進められませんでした。
その点がちょっと残念なことでした。


でも、こうやって振り返りますと、それなりに読んできたのかな、という気もします。

ただ問題があるとすれば、やはり本に触れる機会が大きく減ったという点。
新刊書店にしろ古本屋にしろ、本屋さんの営業時間の短縮だったり、休業だったり。

それでなくても、本屋さんが激減状態になっていて、本にふれる機会が減っている。
さらに古本市のイベントが中止になったこともあり、購入本の半分ぐらいを占めていた古本のほうもふれる機会が激減。

その辺のところですね。
困ったことでした。

古本市のイベントは後半はどことも復活していますが、新規感染者数の多い大阪市内が会場のものが多く、つい敬遠してしまいました。
来年は気軽にどこへでも出かけられるようになればいいのに、と願っています。

 ・・・

では、詳細は本誌で!

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『(古典から始める)レフティやすおの楽しい読書』

『レフティやすおのお茶でっせ』

〈メルマガ「楽しい読書」〉カテゴリ


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『レフティやすおのお茶でっせ』より転載
私の読書論139-私の年間ベスト3・2020年(前)リアル系-楽しい読書285号
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