レフティやすおの新しい生活を始めよう!

50歳からが人生の第二段階、中年の始まりです。より良き老後のために良き習慣を身に付けて新しい生活を始めましょう。

左利き者の証言(9)左利きの寿司職人すきやばし次郎(前)-左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii第535号

2019-02-13 | 左利き
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第535号(No.535) 2019/2/2
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23― 左利き者の証言から~9 左利きの寿司職人・すきやばし次郎(前)」



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 ※『週刊ヒッキイ』は、2014年7月より
  月二回(第一・第三土曜日)の発行に変更しました。
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右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
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第535号(No.535) 2019/2/2
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
左利き者の証言から~9 左利きの寿司職人・すきやばし次郎(前)」
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 過去の左利きの人たちの言葉を紹介しながら、
 先輩の証言から学ぼう、というテーマを始めました。


 第5回から8回までは、特別編として、
 「国際左利きの日」ILHDのイベントも実施している
 イギリスの左利きの会“Left-Handers Club”
 の生みの親とも言いべき、
 世界的に著名な左利き専門店“Anything Left-Handed”が
 めでたく50周年を迎えたということで、
 その記念サイトを紹介しました。


 久しぶりの今回は、
 「ミシュラン・ガイド東京」の2008年版から
 連続で選ばれている、銀座の三つ星寿司店「すきやばし次郎」の
 左利きの寿司(鮨)職人・小野二郎さんを取り上げます。

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 左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23―
  左利き者の証言から ~快適左利きライフのために~ 9
  ◆ 左利きの寿司職人(サウスポー二郎) ◆
   すきやばし次郎・小野二郎 ―前編―
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 ●サウスポー二郎

宇佐美伸/著『すきやばし次郎 鮨を語る』(文春新書 2009.10.20)

 ●右腕のやけどで利き腕はわからない
 
(略)肘から先が全部ただれてしまい、
  小学校を卒業する頃も跡がまだ残っていましたね。/
   最近は「サウスポーの二郎」ってことで
  私が左利きなのはご存知の方も多いでしょう。
  だけど、元々の利き腕はやはりわからない。
  本当は右だったのが、
  やけどのせいで左になった可能性もないわけじゃない。/
   というのも左で持っていた箸を右に持ち替えたのが
  小学校一年生の時で、
  後に奉公する料理屋旅館で包丁を右に持ち替えたのも、
  小学校三年生の時です。
  いずれも矯正という意識はそれほどなくて、
  ごく自然に右でもいけましたからね。
》「第二章 すきやばし次郎、鮨を語る」<利き腕>pp.48-49

...

少なくとも「強度の左利き」ではなかったようで、
私が言うところの
(右利きと左利きの)「中間の人」だったと考えられます。
...

 ●私の幼年時代
 ●鮨を握る場合
 
《鮨もね、右でやれってったら実は右で握れないこともない。
  修行したてのころは右で本手返しっていう
  昔ながらの握り方を教わって練習も積んでいた。
  パッパッとせっかちに握るとなると左だけど、
  ゆっくりなら今だって右でもこなせますよ。
  実際箸も包丁も
  小学生時分から右でずっとやってきたわけだし。/
   でも変なもんで、赤貝の筋入れ、
  つまり包丁で切り込みを入れるのは今も左だよね。
  右でやるとなぜか手をたたいちゃって。
  フォークやスプーンは左が手っ取り早いし、
  歯磨きも左かあ。どうも支離滅裂だね。
》(同書)p.49

このお話をお聞きしますと、
「中間の人」だけれど、
基本的に「左利き」の方に傾いた「弱い左利き」の人
と考えられます。
...

 ●「サウスポー二郎」誕生秘話
 
《人の十倍とは言いませんが、
  四倍、五倍と練習した自負はある。もちろんこの時は、
  鮨は右手で握るもんだという固定観念から、
  右手で最後は酢飯を押さえる
  右利きの握り方を反復していた。/
   でもねえ、これが恥ずかしながらどうもうまくいかない。
  いえ、ゆっくりやれば、
オヤジさんに教わったとおりのこなしはできます。
  今だってやれと言われればやれる自信は大いにある。
  だけどリズムでトトーンと握ろうとすると、
  いつの間にかまず左手に酢飯が入っちゃうんだね、これが。
  もう何回やったっておんなじ。/
   さて、どうしたもんかと、悩みました。でも考えたら私、
  その時二十五、六でしょう。
  この先鮨職人でやってくなら、どう考えたって時間がない。/
   中学を出て弟子入りするのが当たり前の時代に
  こっちは十年割食ってるんだから、
  今さら右手で握ろうとしたら
  果たしてどれぐらい時間がかかるか……。/
   それで踏ん切りをつけたんです、
  この際左手で握ってやろうって。右でも左でも、
  腕があれば味に差なんか出るはずがない。
  左利きで握ったって、それを自然体に感じさせられば
  お客もいちいち利き腕のことなんか気にしないはずだって。/
  「サウスポー二郎」誕生までには
  ざっとこんな曲折がありました。
  左でやろうと決めたからにはもう失敗はできない。
  来る日も来る日もシャドーで握りの練習ばっかり。
  我ながらよくやったと思います。
》(同書)<「サウスポー二郎」誕生>pp.99-100

里見真三/著『すきやばし次郎 旬を握る』文春文庫 2001/9/1
「鮨の握り方(小野二郎は左利きである)」の
p.274、275の2ページ見開きで、
その握り方がコマ割り写真で解説されています。



 ・・・

詳細は本誌で。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』

(※参照)「左利きのすし職人小野二郎」に関する記事:
・2005.5.20
 左利きの握りすし職人「すきやばし次郎」・その一
・2005.5.23
 <左利きの握りすし職人「すきやばし次郎」・その二>左利きのすし職人『すきやばし次郎 旬を握る』
・2005.7.17
<左利きの握りすし職人「すきやばし次郎」・その三>『至福のすし―「すきやばし次郎」の職人芸術』山本益博
・2007.11.20
「ミシュラン」三つ星に左利きのすし職人小野二郎

・2007.5.9
 新潮文庫 鮨に生きる男たち―左利きのすし職人もいます
・2005.6.8
 「TOKIMEKIママ倶楽部」のママのお悩み

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『レフティやすおのお茶でっせ』より転載
左利き者の証言(9)左利きの寿司職人すきやばし次郎(前)-左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii第535号
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