今月は、中華をイメージしたセッティングです
ややモダンに仕上げましたので、「モダンチャイニーズのディナー」と言ったところでしょうか。
中華風のセッティングを作る時には、以下の事を意識されると、より「中華風の食卓」を作ることができると思います
まず、食器を選ぶときは、青磁や金、銀器などを選ばれること。カトラリーには、象牙箸、漆箸、銀製のモノなどを選ばれること、リネンには絹や、刺繍入りのモノを選ばれること。そして、色彩としては、赤・金・黄・緑・青磁色などを取り入れること。
全てを叶えることは難しいと思いますので、手持ちの食器やリネンの中で、意識して選ばれると、よりイメージを表現しやすくなるのではないか、と思います
今回、私共がイメージした食卓を、ご説明しましょう。
シーンとしては、季節は4月頃で、お夕食のテーブルです。
食器は、青磁の貝のカタチのモノを選びました。これは和食器なのですが、貝の形は、中国でも縁起物のモチーフで、「繁栄と収穫」を意味するそう。黒の紫檀のお箸には、貝で模様が彫られています。同じく青磁のレンゲを、ナイフレストの代わりを兼ねて、セッティングしました。テーブルクロスには、茶系のやや光沢がある素材を選びましたが、この上にアジアンテイストのマットを敷きましたら、やや存在感が薄れますので、青磁のお皿とマットの間に、一枚グリーンの葉をはさみました。こうすることで、食器とマット、クロスとの間に、メリハリが生まれます。
葉っぱ一枚のことですが、結構と効果を発揮します
このグリーンと関連して、ナプキンは、濃いグリーンを選びました。
キャンドルスタンドは、ゴールドで、ステムの部分が唐草になっているモノを選びました。唐草文様は、西洋からシルクロードを渡ってアジアに入ってきたモチーフの一つで、大陸をイメージさせる文様の一つです。
キャンドルの色は、春ですので、春らしいカラーの、アップルグリーンを選び、テーブルを明るいイメージにしています。テーブルのお花も、同系色のアップルグリーン&ホワイトで、まとめています。
手前にある貫入の入った8角形のボール&お皿に、お料理を盛って、取り分けていただくスタイルに。ちなみに8角も、中国では非常に重要な数字とされていて、中国的モチーフの一つとして使われます。ボールの下のお皿は、本来はディナー皿なのですが、一枚布をはさんで、上にボールなどを置いて使用されたり、ミニ蒸篭を置いたりすると、また違った印象で使い回しできるのではないでしょうか。
手持ちの食器を、いかにイメージを変えて使い回すことができるか。
それが、家庭で行う「テーブルセッティング」で一番大切な事だと思っています。
洋食器・和食器の垣根に捉われることなく、自由な発想でコーディネートしてみてくださいね!