きゃおきゃおの庭

近代建築から現代建築までPHOTOたてもの探訪の記録。大切にしているものなど写真で綴ります。

きゃおきゃおツアー その2 三菱一号館

2009-10-30 | 近代建築
雨の日は、タイムトラベラー。
国立国会図書館へ。
バーチャル散歩を楽しみます。

写真正面にあるのが三菱一号館。

よなよな国会図書館の写真蔵を散歩しています。
なかなか ここもお薦め。


この日きゃおきゃおツアーで初めに訪れた旧古河邸は、ジョサイア・コンドル晩年の作品。
三菱一号館は、コンドル働き盛りの頃のオフィスビル。
同じ建築家の建物ですが、複雑な運命をたどりました。

明治23年(1890年)、政府が払い下げた丸の内一帯の土地を、
岩崎財閥二代目岩崎彌之助(三菱社)が買取り ロンドンのロンバート街を模したオフィス街を計画し、
20棟あまりの煉瓦造りの建物が並ぶ街が完成。その長さが一丁(100m)なので「一丁倫敦」と呼ばれました。
1968年、保存の声の嵐の中、三菱一号館はあえなく取り壊され「一丁倫敦」の面影は丸の内から消えてしまいました。

その取り壊した三菱地所が、再び当時の設計図、実測図、保存部材等を用いて可能な限り忠実に復元するという。
前代未聞の出来事。初めから保存の道を模索して欲しかった…。

取り壊した建物を、限りなく再現する。
なんと愚かな…壊したものは消えてしまい
復元しても もうそれは本物ではない。
でも、イメージが伝われば それはそれでいいのかな。
実物の三菱一号館は、見たことがありません。
コンドルの建物の復元…どうしても見たくて 旧古河邸の次に訪れました。
外壁の煉瓦の色が、薄く感じます。
年月が経つと もっと濃い赤に変わっていくのでしょうか。

34階建ての高層棟、商業店舗の低層棟(丸の内ブリックスエア)をあわせ、総工費750億円。
2006年から4年余りをかけて2010年春に三菱一号館美術館がオープンします。





 

元銀行の窓口の合った場所にできたミュージアムカフェ「Café 1894」でランチ。
雨模様のせいか、空いていました。
プレートランチを注文しましたが
お料理は冷めていて、育ち盛りの私には量も少なくがっかりしました。
リピーターにはなれません。もっと頑張って欲しい。
カフェとしてお茶のみの利用がお薦めです。

丸の内ブリックスエアはお洒落な店やおいしげなお店が多くて
探検の価値はありそうです。

  

まだまだ つづく~☆

◇三菱一号館
1894年竣工 1968年解体
設計 ジョサイア・コンドル
所在 東京都千代田区丸の内2-6-2

2009年復元

コメント (10)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« きゃおきゃおツアー 旧古河庭園 | トップ | きゃおきゃおツアー その3... »
最新の画像もっと見る

10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
グルメツアー (106)
2009-10-30 08:44:25
私も行ったのですが、ちょっとした探検みたいな感じで面白かったです
壊したものは元には戻らないので、新しいものは新しいなりに楽しめたと思います(解体前を知らないので)
歩いた時のコツコツ感が気に入りました
きゃおきゃおさんが食べ盛りとは知りませんでした にならない様に注意してください
返信する
レンガの建物 (こりす工房)
2009-10-30 11:37:43
レンガや石造りの建物ってすごく好きです。
日本は何でも壊して新しくするのが好きですからね~~~~。
新しくなった三菱一号館、今度見に行ってみようっと。
でも東京はいつも八重洲口のほうばかりで、丸の内って滅多に行かないですね。
返信する
106さんへ (きゃおきゃお)
2009-10-30 21:35:23
そうそう、まだまだ(横に?)成長期なんですよ。(笑!)

でも もう充分。ぶひぶひ~♪
109さん、探検なさったんですね。
混んでいなかったですか?
雨模様だったので、人出は少なかったです。

そっくり造りなおすのなら…壊さなければ良かったのになあ。
もったいない…。
返信する
こりす工房さんへ (きゃおきゃお)
2009-10-30 21:40:58
東京駅から徒歩5分くらいなので、なにかのついでに訪ねてみてください。オフィス街に、おしゃれなスポットが出来ました。
パン屋さんとか、行列していましたよ。人が並ぶお店って、興味があるけど この日は時間が無くて買えませんでした。
返信する
こんばんHA (雨漏り書斎主人)
2009-10-30 22:23:01
あちこちに色んなスポットが出来て、なかなか追っつきませんねぇ ww

でも、ここは足場が良さそうだから、気楽に行かれそう ♪

家人Tを拉致って・・・
返信する
Unknown (ヨッシー)
2009-10-30 22:29:46
この復元はちょっと微妙ですね。
丸の内へ行ったときこのビルを横目で眺めながらいつも思ってしまいます。
気持ちはわからなくもないですが、
周囲の景観と比較しながら複雑な心境と
なります。
なんだかんだ言いながらついついこの建物を
見てしまうんですけどね。
返信する
雨漏り書斎主人さんへ (きゃおきゃお)
2009-10-30 22:38:03
moimoiさんちでみて、行ってきました。普段は、もっと混んでいるらしいです。
二人で出かけると、「はんぶんこ」ができるから楽しいですよね。
東京駅から近いので、ぜひぜひ。
返信する
ヨッシーさんへ (きゃお)
2009-10-30 22:55:29
騒がれた東京駅前の東京中央郵便局も解体がすすみ、外側がカステラの切り身のように残っていました。
これも嫌なかんじです。

価値を認めて復元したことは、評価しなくちゃいけないけど…
昔を知らない あたらしい建物ってことで 納得(でもないけど)しました。
返信する
胸中複雑です (julywind727)
2009-10-30 23:17:52
きゃおきゃおさん、今晩は。
この三菱1号館の復元工事が完成した5月に待ちきれずに飛んで行き、雨の中、夢中で写真を撮り記事にしました。私も胸中は複雑です。復元するくらいなら何故壊したのか・・といつも思っていました。解体工事の時、基礎が余りにもしっかりしているので、皆びっくりしたそうです。勿体無かったですね・・・。それでも復元された三菱1号館に会いたかった理由は、私が実際の昔の建物を知っているからです。(子供の頃、三菱1号館や旧帝国ホテルの建物を度々見ました。)昔の恋人に再会する気分で行きました(笑)やはり昔とは色々違っています。あのレンガの色は風雪を重ねなければ出てこない色ですね。全てが昔通りでは無いけれど復元は復元で胸中複雑ながら、「三信ビル」のように全く無くなってしまったよりは嬉しいです。私が残念に思う事がもう一つあって、同じくブリックスクエアを担っている隣の「旧八重洲ビル」ですが、外観と塔屋は残されていますが、中は全く取り壊されてしまった事です。あのビルの内部は、それは素晴らしかったのです。涙が出るほど残念です・・・。
返信する
julywind727さんへ (きゃお)
2009-10-31 00:30:47
そうですか。
julywindさんにとって、思い出の建物なんですね。
惜しまれつつ消え行く建物の面影を知っていること…素晴らしいことだと思います。
消える前に せっせと見て周らねば…。
八重洲ビル、知りませんでした。残念~。
返信する

コメントを投稿