桒田三秀税理士

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税務調査官の目 その35

2010-12-12 07:37:29 | 税と会計
 調査官は基本的に人を信用しない。そして加算項目(税金が増える項目)しか指摘しない。そこでそれを逆手に取ることもある。

 企業側の事情として、きちんと決算を締めると若干赤字になるという場合は、一部の経費を翌期に回すなどの方法で決算書を作成する場合もある。そうした会社に調査が入った場合、先に「計上していない経費がこれだけあります」とは言わずに取り敢えず黙っている。手の内を明かすと調査官に目標数値を与えてしまうからである。

 調査官が3日間の調査を終え「○○と××は問題があるので修正申告をお願いします」と言う。調査官にもよるのだが、態度が気に食わない奴はしゃべるだけしゃべらせておいて「わかりました、当方にもこれだけの未計上分の経費があるのでそれを含めて修正します。ただし未計上分の方が多いので、税金を戻してもらうようになります」と切り返すのだ。

 態度が悪い調査官が一生懸命アラ探しをした挙句、こんなことを税理士に言われたらショックだろうなと思いながら、勝手にそういう場面を想像してニタニタ笑っている自分が気持ち悪い。
 
コメント
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