紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

県教委 管内からGキッズに4人選ばれる 〈2019年4月17日〉

2019年04月17日 08時30分00秒 | 記事

 和歌山からオリンピックなど国際舞台で活躍するトップアスリートを育てようと県教委が取り組んでいる「ゴールデンキッズ発掘プロジェクト」の13期生メンバー31人(男18・女13)、12期生追加メンバー7人(4・3)が決まり、日高地方から13期生に3人、12期生1人が選ばれた。20日に県民文化会館で認定証交付式が行われるが、トップアスリートをめざす4人は希望に胸を膨らませている。

 今回は県内から607人の応募があり、昨年度行われた1次選考(20メートル走、オーバーヘッドスロー、反復横跳びなど5種目)のあと、1次選考通過者が最終選考となる2次選考で30メートル走やマルチステップ、リバウンドドロップジャンプなど5種目に臨み、新4年生対象の13期生に31人、新5年生が対象の12期生の追加メンバーに7人の38人が選ばれた。
 日高地方から選ばれたのは13期生で酒井希音さん(松原4年)、玉置奈央さん(藤田4年)、山来寛太君(同)、12期生追加メンバーで北野巧真君(内原5年)の4人。
 酒井さんは小学2年生のときから、美浜ひまわりでバレーボールに励んでいる。レシーブが得意で、トヨタ車体クインシーズの荒木絵里香選手が憧れ。「鋭いスパイクが打てるようになりたい。もっと早く走れるようにもなりたい」
 玉置さんは、保育園年少のころにサッカーを始め、エストラッサ湯川に入り、現在はFCダンシーマに所属。陸上競技のGOBOクラブでも走幅跳などで活躍している。「運動が好きなので、楽しんで競技に取り組んでいきたい」。
 山来君は、1年生のころから藤田少年野球クラブに所属し、内野手や投手として活躍。スイミングスクールの日高BHAにも入っており、身体能力にも自信がある。「選ばれてうれしい。プロスポーツ選手になりたいので、頑張りたい」。
 北野君は小学2年生からフットサルを始め、今は所属する地元チームの主力選手として活躍。短距離や跳躍が得意で選考会での立ち三段跳で男女総合1位に。サッカーや走ることが大好きで「ゴールデンキッズでたくさん練習していろんなことを学び、楽しみたい」。
 同プロジェクトは県のスポーツ競技水準が低下傾向の現状を踏まえ、運動能力の高い児童を発掘し、発達段階に応じた育成プログラムで能力を伸ばそうと平成19年に全国で初めて企画。小学4年を対象に選抜し認定者は4年から6年まで3年間にわたり、身体能力向上や食育の育成プログラムに沿って指導受け、トップアスリートをめざす。


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天皇陛下御在位30年、皇太子殿下御即位を祝う記念植樹 〈2019年4月16日〉

2019年04月16日 08時30分00秒 | 記事

記念植樹した柏木市長、向井議長、イベント参加の子どもたち


 御坊市が14日、御坊総合運動公園で天皇陛下御在位30年、皇太子殿下御即位を祝う記念植樹を行った。同公園に建設した子育て世代交流拠点施設のこけら落としイベントにあわせて実施し、柏木征夫市長、向井孝行市議会議長がイベントに参加した親子40人と一緒に天皇陛下お印の桐(別名・榮)、皇太子殿下お印の梓(キササゲ)の幼木を丁寧に植えた。

 林野庁長官から慶事の記念行事として天皇陛下の御在位30年記念は7月17日までに、皇太子殿下の御即位記念は来年7月17日までに全国自治体で記念植樹(記念造林等)を実施するようにとの通知があり、御坊市は親子連れが参加する子育て世代交流拠点施設のこけら落としイベントにあわせて実施した。
 柏木市長は「今日、植樹する桐、梓は、皆さんと一緒に年を重ね、大きく成長します。成長を確認しに来て下さい。交流拠点施設は安心して子どもを産み育てられる環境づくりの一環で皆さんの知恵をお借りし、建設しました。大いにご活用下さい」とあいさつ。噴水広場横で記念植樹を行い、柏木市長、向井議長、参加者代表の西馬路人君(5)=御坊幼=、松山穂乃海さん(6)=藤田小1年=の4人が桐、梓の順にスコップで土をかぶせるなど丁寧に植樹した。
 引き続き、竣工したばかりの同施設で、男女共同参画推進グループ「ウイズ・ア・スマイル」(中道幸代代表)が神戸市のアフタフ・バーバン関西を招き、こけら落としイベント「親子で忍者修業」を行った。参加者、スタッフ全員がスカーフを顔に巻いて忍者に扮し、スタッフが一斉に発した違う言葉を当て合ったり、「山、川」「平成、令和」のポーズを決め、合図にあわせポーズを取るなどのゲーム、グループでの宝探し、ちゃんばら修業を楽しんだ。
 交流拠点施設は国の地方創生交付金2000万円を活用。木造平屋で面積は96平方メートル。屋根はモダンデザイン瓦(防災瓦)、壁のないオープンスペースには杉をふんだんに使い、温もりのある施設に仕上がっている。芝生広場には屋根のある施設がなかったため、夏場は特に人気を集めそう。プライベート空間の授乳室兼更衣室(おむつ交換台付き)2室、パンダ型の手足洗い場、屋外掲示板、テーブル、イスも備え付けた。
 「ウイズ・ア・スマイル」は男性の育児参加、女性の活躍応援を目的に「お外遊び会」として5月に「おそとヨーガ」、6~7月に「淡水ミニ水族館」、10~11月に「青空図書館」も実施する。問い合わせは市人権・男女共同参画推進室(電話23・5508)へ。


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 松てるわ広場(美浜町)でフルオープン記念イベント


御坊市ふるさと納税 前年度比2・3倍の2億4千万円 30年度実績 品数充実で好調維持 〈2019年4月14日〉

2019年04月14日 08時30分00秒 | 記事

 ネット活用で全国に御坊をPR


 

 御坊市が、平成30年度「ふるさと納税」実績をまとめた。インターネットの大手ポータルサイトに委託して3年目となる30年度は前年度実績の1億300万円を目標にしていたが、委託サイトを増やし、出店業者や品数も充実したことから寄付額は前年度比2・3倍増の2億4424万4070円、件数は2・8倍増の1万8332件と、ともに大きく伸びて過去最高を記録した。今年度も前年度実績超えを目標に市の魅力発信に努める。

 平成28年12月からインターネットを活用した大手ポータルサイト2社に事業委託し、2年目の29年度は全国から6501件、1億395万7008円の寄付が寄せられ、目標の1億円をクリア。30年度は1億300万円を目標にポータルサイトを6社に増やし、返礼品の出店業者や品数も充実させた結果、前年度比2倍超のペースを維持し、昨年11月に1億300万円をクリアした。
 納税のピークとなる12月に目標を2億300万円に上方修正したが、12月だけで寄付件数は6986件、寄付額は9780万2040円あり、昨年末に2億円を突破。年明け以降も寄付は続き、3月に目標を2億5300万円に再度上方修正した。この目標にはあと一歩届かなかったが、寄付件数は前年度比2・8倍、寄付額は2・3倍と、ともに大幅な伸びを記録した。
 出店業者、品数は当初13業者、32品目から現在は36業者、322品目に増え、メニューのバリエーション化が図られている。返礼品上位は1位がフルーツセットで全体の12・5%、2位がはちみつ梅干しで11・8%、3位が白干し梅干しで7%、4位と5位がいちご(まりひめ)、6位がしそ漬け梅干し、7位がかんきつ、8位が温州みかんと続く。野菜・果物が全体の約8割を占める。
 寄付額は1万円が全体の91・4%を占め、最高額は50万円の3件。寄付者は東京都が27%で最も多く、大阪府10・2%、神奈川県9・9%、愛知県7・2%、兵庫県6%と続く。関東地方が全体の45・7%を占め、近畿地方が25・7%、東海地方が11・4%。
 返礼品は寄付額の3割程度。これに送料、手数料を加えた必要経費は約55%あり、残りの約45%が市の収入となり、子どもの教育環境整備や安心して暮らせる福祉の充実に活用。市企画課は「参画いただいている事業者の皆さまのご協力で全国から多くの寄付をいただくことができました。引き続きルールに従って御坊、日高の魅力発信に努めたい」とした


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 示現会展で切目二美さん(御坊市)佳作賞受賞

 19年度市民教養講座 26日からチケット販売

 12日、向井孝行・御坊市議会議長就任祝賀会開催

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青少年の家(由良町)白崎体験の風で親子ふれあう 〈2019年4月13日〉

2019年04月13日 08時30分00秒 | 記事

 化石発掘を楽しむ


 平成30年度由良町・白崎で「体験の風をおこそう」事業(実行委員会主催)が終了した。非日常体験を通じ子どもの自立心や生きる力を育み、親子のふれあいをはかるのが目的。親子交流事業(全19回)には171家族536人が参加し、陶芸、化石発掘、クラフトなどのものづくりや野外体験が人気を集めた。

 独立行政法人国立青少年教育振興機構の地域ぐるみで「体験の風をおこそう」運動推進事業の一環。5年目の取り組みで、30年度は親子交流で7事業を行った。
 一番人気の陶芸(3回)体験は30家族100人が参加し、器など好きなものを手びねりで制作。イメージしたものを形にすることで創造力が養われ、親子のふれあいを深めることができたと好評だった。
 次に人気の化石発掘(3回)は30家族94人が参加し、湯浅町栖原の山で体験。ハンマーなどで石を割り植物、アンモナイトや二枚貝の化石が見つかると大喜びで、アンモナイトや三葉虫のレプリカも作り創作意欲を高めた。
 クラフト体験(3回)は29家族91人が参加し、草木染めや藍染め、スギでミニ椅子、ヒノキでペン立てを制作、クリスマスリース作りも体験し、自然への関心が高まったという。
 毎回人気のロボット体験(3回)は26家族77人が参加し、プログラミングロボット作りなどを体験。ロボットの仕組みについて基礎を学び科学の不思議や面白さを体感した。
 料理体験はアウトドアクッキング、手打ちうどん、菓子づくりの3回で25家族76人が参加。家庭で体験しにくい野外料理、職人に学ぶ手打ちうどんは好評で、初の菓子づくりはバレンタインに合わせチョコレート作りやラッピングも学び、贈る相手への思いやりを育むことにつながった。
 古代体験(2回)は17家族56人の参加で、マイギリ式の火起こし器で古代生活を体験し、まが玉作りも実施。初の実施となったビリビリ体験(2回)は14家族42人が参加し、静電気高圧発生装置を使い電気が発生する仕組みを学んだ。
 実行委事務局・白崎青少年の家では「白崎体験の風事業も5回目の開催で定着してきており、人気も高くなっていると感じています。今年度も新規事業を絡め取り組んでいきたい」と話した。


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 6月2日、御坊市宮子姫みなとフェスタ開催

 印南町 川又観音で見ごろのシャクナゲ参道彩る

 日高川町 5月18日、町防災センター竣工

 平野譲さん(日高川町)にブルガリア外相から友好の証贈呈される


美山ふじまつり 主役のフジは例年並み開花 13日開幕、イベント20日から 〈2019年4月12日〉

2019年04月12日 08時30分00秒 | 記事

 フジの蕾が膨らみ始め、まもなく開花を迎える藤棚ロード


 日高川町美山地区の春のイベントとして毎年1万人以上の人出で賑わう椿山ダム湖畔の第21回「ふじまつり」が13日に開幕する。昨年は、暖冬の影響でフジが1週間以上も早く開花し、5月の連休中には花がなく、前年比で5000人以上も来園者数が減少。今年も開花時期が心配されたが、寒の戻りで開花のペースは例年同様となりそうで、今週末ごろから早咲きの開花が始まり、10連休には満開のフジが行楽客を迎えてくれそう。

 昨年は18日に開幕したが、フジの花が過去にない早さで開花、開幕日には登り口付近の早咲きが満開となり、5月の連休には花が散ってしまう異常事態となった。今年は昨年より13日に開幕日を早め、花の開花状況も心配されたが、寒の戻りもあって早咲きの花もつぼみの状態。イベントが始まる頃から早咲きの開花が始まり、最も人出が多い5月はじめのゴールデンウイーク後半に遅咲きの花が楽しめそう。
 昨年の経験を踏まえて、今年は町観光協会のホームページでフジの開花状況を情報提供し、毎日更新。11日現在、早咲きの花は「蕾の房が伸び、2~3日のうちに開花」、中咲きの花は「蕾がふくらんできました」、遅咲きの花は「まだ固い蕾です」。見頃予想では「早咲きの白いフジの蕾の房が伸びてきている。寒の戻りで開花が遅れており、昨年(4月初旬)より7日から10日前後遅くなりそう」となっている。
 13日に開園し、20日から5月6日までイベントがあり、例年同様にお楽しみクジや番茶サービス、地元物産展、コケ玉作り体験(土日祝日午前10時から、400円)などのほか、フォトコンテスト(ふじまつり開幕中に撮影したもの)などがある。入園料は大人500円、小中学生200円。問い合わせは、美山温泉愛徳荘内の「みやまの里ふじまつり実行委員会事務局(電話57・0180)へ。


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 日本美術院第74回春の院展で鈴木薫さん、小野千寿子さん入選

 2020東京五輪の聖火リレーコース6月発表 和歌山県内は来年4月10日から11日

 県高校弓道遠的選手権大会 日高男女そろって団体優勝

 ゆらふるさと伝承館 4月29日、5月4日に開館


「ラ・フェスタ・プリマヴェラ2019」今年も日高路に 〈2019年4月11日〉

2019年04月11日 08時30分00秒 | 記事

 今年も春の日高路走行(写真は昨年のEEパーク)


 近畿地方を舞台にした国際クラシックカー連盟公認のクラシックカー春の祭典「ラ・フェスタ・プリマヴェラ2019」が、19日から22日まで開催。21日朝に日高路を走行し、チェックポイントの日高港新エネルギーパーク「EEパーク」(御坊市)と日高川交流センター(日高川町)を訪れ、首長らが出迎え、特産品をプレゼントする。

 東京で開催している姉妹イベントと並んで国内最高のクラシックカーイベントで今年11回目。県内がコース入りするのは9回目。主にヨーロッパで1925年から1950年代に製造されたスポーツカータイプのクラシックカー約70台が参加する。19日に名古屋市をスタート。三重県を走り、20日に県内入りし、21日に県内や大阪府、奈良県、兵庫県、22日に兵庫県や京都府を走り、同日夕方に京都市でゴールする。
 日高地方は20日夕方、みなべ町のHotel&Resorts「WAKAYAMA-MINABE」に到着。21日午前7時から順次出発し、7時30分から8時30分にかけてEEパーク、8時5分から9時5分にかけて日高川交流センターを訪れ、市町長らが特産品をプレゼントし、地元をPRする。その後、有田川町、和歌山市を走る。
 EEパークでは柏木征夫市長や宮子姫、宮子姫キャラクター「みーやちゃん」、地元の子どもたちが出迎え、ドライバーに「幸せくるる御坊のお菓子」をプレゼントする。市は「沿道、EEパークでのご声援よろしくお願いします」と協力を呼びかけている。
 常連の有名人は、歌手の堺正章さんが1967年製「MASERATI MISTRAL」、クレイジーケンバンド・ボーカルの横山剣さんが1956年製「AUSTIN HEALEY100/4BN2」で参加する。元F1ドライバーの鈴木亜久里さんは21日は参加しない見込み。元ラリードライバーの篠塚建次郎さんは参加を予定していたが、キャンセル。歌手の近藤真彦さんはエントリーしていない。


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 印南町集会所改修費用補助事業最終年

 御坊商工会館で23日に統合型リゾート(IR)説明会

 美浜コスプレデイ・第3回コス撮影会(21日)

 プチ家出の家で20日にアミーゴの会in美浜


県議選(市選挙区)一夜明けて楠本文郎氏 「市民の声届く県政に」と意欲 〈2019年4月10日〉

2019年04月10日 08時30分00秒 | 記事

 本紙を手に当選を喜ぶ楠本氏


 7日の県議選御坊市選挙区で現職を破り、見事初当選を飾った共産党新人の楠本文郎氏(64)=塩屋町南塩屋=は一夜明けた8日朝、日高別院そばの選挙事務所で集まった記者らに抱負を語った。247票差という大接戦だった選挙戦に草の根運動の広がりを勝因に挙げ、これからの4年間に「"市民の声が県政に届くようになった”と思ってもらえるようにしたい」と意欲を見せた。

 7日の夜は、選挙事務所で支持者らと喜びを分かち合ったあと、島と塩屋の事務所で当選を報告。次々に祝福に訪れる来客や、電話やメールなどの対応に追われた。自宅で床についたのは午前2時頃。翌朝は地元塩屋町の街頭に立ったあと、8時30分ごろに市役所を訪れて柏木征夫市長にあいさつした。そのあと、選挙事務所で記者会見を開いた。
 楠本氏は「一夜明けた気がしない。まだ余韻が続いている。徹底してボランティア、草の根でやったことがよかったという思いがこみ上げている」と当選の喜びをかみしめた。
 選挙戦に「いいスタッフに恵まれたというのが根底にある。地元の方、はげます会から出発してどんどん支持が広がっていった」と振り返った。自民王国、二階幹事長のお膝元での選挙戦。「〝共産党の看板を外せ、無所属で出ろ〟の声があった。共産党の看板がどれだけ災いするのか、というのが共通認識だった」という。選挙戦の組み立てを考えた。街宣車に〝共産党〟の文字を入れなかった。共産党をアピールせず、党を選ぶのではなく、人を選ぶ選挙と前面に打ち出した。「敗れた衆院選(2017年10月)の時は政党対政党の図式が強く、御坊から離れたところでは足元にも及ばなかった。今回は知名度のある御坊で人を丸ごと評価してもらう機会。同じ土俵で戦える。でも応援できない人、応援しずらい人もいる。みんなで知恵を出し合った結果、圧力が及ばない草の根運動にたどりついた」と話した。
 市民の要望は県へ一足飛びするのではなく、ほとんどが市に寄せられる。楠本氏は選挙戦を通じて〝県議会前には市長に市政の課題を聞き、市の考え方を把握した上で県政で発言する〟と訴えてきた。この公約について、この日の訪問で柏木市長は「当然のこと」と歓迎したという。
 市民の声や願いを聞く懇談会開催に意欲を見せる。「こちらが話す報告会といった形ではなく、市民の声や願いを聞かせてください、といった形で年に数回定期的にやりたい」といい、テーマを決めて市議との意見交換会も開催したい考えだ。
 早急に取り組みたいこととして日高川水系整備計画と国保税の引き下げを挙げる。日高川計画は「精査し市の考え方を聞いた上で到達点、課題を見つけ出し進めていきたい」、国保税については「仕組みを改善し高すぎる国保税を協会けんぽ(企業が加盟する健康保険の組織)並みに引き下げたい」と述べる。
 これからの4年間に「1回1回の定例会に真剣勝負で臨む。市民が政治の主人公。"市民の声が県政に届くようになった”と思ってもらえるようにしたい」と決意を語った。


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 子供見守りパトロール出発式

 白崎海洋公園 20日から一部開園

 日高川旗招待少年野球開会式

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県議選御坊市選挙区、楠本文郎氏(共新)247票差で大金星の当選 〈2019年4月9日〉

2019年04月08日 07時00分00秒 | 記事

 妻・弘子さん(左)らと万歳三唱で初当選を喜ぶ楠本氏(中央)


 統一地方選前半の県議選は、7日に投開票され、激戦となった注目の御坊市選挙区(定数1)は、保守分裂の間隙を縫うように現職への批判票を取り込んだ共産党新人の楠本文郎氏(64)=塩屋町南塩屋=が、自民党現職の中村裕一氏(59)=当選8回、熊野=に247票差の僅差で競り勝ち、初当選を決めた。同選挙区で共産党が議席を奪取したのは初めて。9選を目指した中村氏は保守票をまとめきれず、悔しい敗戦となった。当日有権者数は1万9710人で投票率は62・53%。無効186票。

市民が主人公の政治を
安全、活気、住み続けられるまちに

 日高別院そばの選挙事務所では午後9時過ぎに当選確実が出ると、大きな拍手と歓声に包まれた。楠本氏は、満面の笑顔で集まった100人の支持者と握手。妻・弘子さん(64)や支持者らとバンザイ三唱し初当選を祝った。
 楠本氏は支持者に「勝ったのは皆さんのおかげ」と感謝。選挙戦に「支持してくれる方、応援してくれる方が沸いてくるような体験。現職との選挙戦、しかも二階幹事長のお膝元で、中々外に出にくく、隠れながら話を聞いてくれた人、握手をしてくれた人もいた」と振り返り「共産党の看板を抱えているが、中身は市民党。〝市民が政治の主人公〟。そんな政治を御坊から取り戻そう、と訴え、その答えをいただいた」と力を込めた。「党を超えて〝まあいいか〟と思ってくれた。相手候補が無投票が続いていたので、有権者の気持ちをくめていなかった。そんな気持ちをくみ取り、アピールすることが勝利につながった」と述べた。
〝安全のまち〟〝活気 あるまち〟〝住み続けられるまち〟の3つの公約をかかげる。公約について「災害から暮らしを守りたい。根幹産業の第一次産業を太くしその流れで他の産業も活性させたい。高すぎる国保料を引き下げ、介護サービスを充実させ、その仕事に携わる方々の処遇を改善させる必要がある。県政がどんなに市政を応援することができるか、問いかけていきたい」と意欲。
「地域の皆さんの願いを丁寧にひろい、集めてその方策を考えるのが県議の役割」とし、「県政まで一足飛びで進むことはなく、住民の皆さんは市政を通じて要望をする。その要望について市長と意見交換し、市の考え方を把握した上で県政で発言するスタイルを貫きたい。投票していただいた一人ひとりの皆さんがいろんな思いを託してくれた。この思いに4年間かけて、皆さんに〝こうでいかがでしょう〟と問いかけていく、そんな姿勢で頑張りたい。明日から皆さんの思いを感じながら走り続けたい」と決意をみなぎらせた。


「私の不徳、今後のことは相談」
中村氏 敗戦に言葉少なめ

 薗の選挙事務所(伊勢屋倉庫)には、約100人の支援者が集まり、固唾をのんで開票作業を見守った。午後9時の2回目発表で敗戦の報が伝わると「まさか」「なんで」と声にならない声がもれた。
 野村義夫後援会長は「残念な結果となり、お詫び申し上げます。しかし、これですべて終わったわけではない。明日から捲土重来を図りたい」とあいさつ。中村氏は「私の不徳の致すところです。申し訳ありません。御坊市のこれからが心配ですが、市民の皆さんの選択なので仕方がない。応援していただいた皆さん、ありがとうございました。今後のことについては支持者の皆さんと相談したい」と頭を下げた。支援者からは「4年後、雪辱や」と励ましの声もあった。


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県議選 きょう(7日)投開票 〈2019年4月7日〉

2019年04月07日 08時30分00秒 | 記事

 統一地方選前半の県議選は、きょう7日が投票日。32年ぶりの同時選挙となった御坊市選挙区(定数1)日高郡選挙区(同3)は、ともに午前7時から午後6時まで市内は30カ所、郡内は93カ所の投票所で投票を行い、即日開票される。保革一騎打ちの激戦となった御坊市は混戦のままゴールへ。現職3人に新人1人が挑んだ日高郡はベテランの現職2人がトップ争い、残り1枠を現職と新人が競り合いゴールか。早ければ午後9時過ぎに大勢が判明する。

 8年ぶりの選挙戦となった御坊市選挙区は、届け出順に共産党新人の楠本文郎氏(64)=塩屋町南塩屋=と、自民党現職の中村裕一氏(59)=当選8回、熊野=が、保守層、浮動票をめぐり激しい票取り合戦を展開した。
 20年ぶりの選挙戦となった日高郡選挙区は、いずれも自民党現職の花田健吉氏(60)=当選4回、印南町印南原=、冨安民浩氏(71)=同7回、日高町高家=、坂本登氏(72)=同5回、みなべ町南道=、無所属新人の玄素彰人氏(45)=印南町印南=が舌戦を繰り広げた。
 投票は市内が30カ所、郡内は美浜町6カ所、日高町14カ所、由良町16カ所、印南町17カ所、みなべ町13カ所、日高川町27カ所で行い、開票作業は各市町ごとに午後8時から始まる。御坊市は市立体育館で開票を行い、午後8時30分に第1回速報、その後は30分おきに発表。早ければ午後9時過ぎに大勢が判明する。日高郡は県選管が午後10時20分ごろ第1回速報を発表するが、この時点で日高郡の確定票は出ている見込み。
 投票率は、御坊市が8年前は54・80%。この時は現職への信任投票の色合いが濃く、盛り上がりに欠けた。今回は保守が分裂した混戦となり有権者の関心も高く、60%台に乗るのではとの見方が多いが、白票あるいは棄権が増えるのではとの予想もある。浮動票の動向が当落の鍵を握る可能性もあり、市選管、両陣営とも棄権防止を呼びかけている。今年1月市議選は71・34%、昨年11月知事選は47・10%、29年10月総選挙は60・11%、28年7月参院選は58・83%、同年5月市長選は78・10%だった。
 日高郡は、20年前が82・96%だったが、各町とも各種選挙での投票率は毎回低下傾向にある。昨年の知事選は60・56%、29年総選挙は67・50%、28年参院選は69・47%だった。20年ぶりの選挙戦となり、有権者の関心は高く、70%前後との見方が多い。
 3月28日現在の有権者数は御坊市が2万31人(男9470・女1万561)日高郡が4万4037人(男2万662・女2万3375)。


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県議選御坊市選挙区 楠本文郎(共・新)、中村裕一(自・現)両氏最後まで混戦か 〈2019年4月6日〉

2019年04月06日 08時30分00秒 | 記事

 県議選の選挙運動も残すところ、きょう6日の一日限り。共産党新人の楠本文郎氏(64)=塩屋町南塩屋=と、自民党現職の中村裕一氏(59)=当選8回、熊野=の一騎打ちとなった御坊市選挙区は、保守票、浮動票をめぐり激しい票取り合戦を展開。両者とも譲らず、混戦が続いており、最後までもつれそうだ。両陣営とも最終日は、市内全域を周り、徒歩で有権者に訴えるなど最後のお願いに奔走する(見出し、文はすべて届け出順)。

 今回の選挙戦は、過去の保革対決とは異なり、保守分裂となった平成28年御坊市長選のしこりが今もなお尾を引き、市長は静観し、市長の後援会は自主投票となったことが混戦に拍車をかけている。両陣営とも票読みが難しく、29年総選挙での市内得票(二階俊博氏6715票、楠本氏5099票)を目安の一つにしており、楠本陣営は当選に必要な票を上乗せできるか。中村陣営は二階氏の得票を守り、上積みできるか。
 楠本陣営は「党派間の争いではなく、どちらが市民の声、願いを県政に届けられるかだ」と共産党色を出さず、市議を9期35年務めた人柄や経験を前面に出し、草の根運動で保守層、浮動層への浸透を図り「市民の願い届ける人を県政へ」と訴える。中村陣営は「一人区の議席は絶対、共産党に渡さない」と自共対決を前面に打ち出し、推薦の公明党や新風会が強力に支援し、自民党や無所属の市議も表、裏で運動を続けている。「市民の夢、希望を実現できるのは自民党の中村だけ」と議席死守をめざす。
 楠本陣営 最終日は市内全域を街宣。塩屋事務所などで演説するほか、最後は島のはげます会事務所と日高別院そばの選挙事務所で訴える。陣営幹部は「県議の仕事は楠本さんが長年してきた市議の仕事の延長。国政とは別、党派を超えて多くの保守や無党派の方々に支持が広がっている。ものすごく反応がいい。衆院選の時は〝ふんわり〟とした手応えだったが、今回は強くがっちりとしたものを感じる。(当選確実の)7000票以上が目標。心配は投票率、得票につながっているかどうか。あと一歩。この勢いで最後まで全力で戦いたい」と話す。
 中村陣営 野村義夫後援会長は「さまざまな情勢分析から手応えを感じているが、見る方向によっては違う景色になるので、油断することなく、緊張感を持って最後まで戦い抜きたい。候補者同士の戦いではあるが、それぞれ後ろに背負っている自民党、共産党との戦いであることを強く意識し、一票一票の上積みを図りたい。有権者の皆さんには投票に行っていただけるようお願いします」と支持を訴えている。最終日は中村氏、妻、長男の3人が市内全域を回り、できるだけ多くの場所を歩き、有権者とスキンシップを図りながら最後の訴えを行う。


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