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和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

由良町長選挙、現職・山名実氏だけの無風状態 〈2024年2月29日〉

2024年02月29日 08時30分00秒 | 記事

 4月16日告示、21日投開票で行われる由良町長選と議会議員再選挙(定数1)の立候補予定者説明会が27日、役場で開かれ、町長選は2期目を目指す現職・山名実氏(67)=吹井=1陣営だけが出席。元町議らに出馬の噂がくすぶるが、表立った動きはなく無風の状況が続く。告示まで残り50日を切り、山名氏の無投票再選が濃厚となってきた。
 町長選は山名氏だけ、同時執行の議員再選挙も出馬を表明している岩崎武司氏(62)=吹井、無職=の陣営だけが出席。湯川直宣委員長は公正な選挙運動を呼びかけ、関係機関が手続きなどを説明した。 
 町長選に向けて現職の山名氏は昨年12月、議会一般質問で「スローガンの“希望のある町に”の実現をめざしてまだまだやらなければならないこと、やりたいことへの思いが日ごとに強くなってきている。次期も町長職を担わせて頂きたい」と力強く出馬への決意表明。「就任以来、“若者が集う”“子育て世代にやさしい”“高齢者にやさしい”の3つのまちづくりビジョンを柱に誠実をモットーに町行政に取り組んできた」とし、防災減災対策、子育て支援、高齢者福祉、産業振興、移住定住対策などの成果を訴えた。
 山名氏には出馬要請4件、推薦2件が届いている。後援会では選挙戦の準備を進めており、16日に商工会右隣で事務所開きを行う。
 議員再選挙に名乗りをあげているのは岩崎氏だけだが、議員空白地の衣奈地区から擁立の可能性もあり予断を許さない状況。


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「ふるさとわかやま学習大賞」で河南中(模造紙新聞)、清流中(模造紙ポスター)が大賞を受賞

中井寛・日高振興局長が3団体に感謝状贈る

耐久の中田浩貴、坂田大和両選手が久留米啓史・日高川町長らに甲子園出場報告

消防功労者長官表彰、日高地方から副団長3人が受章


印南町・介護保険料基準額3期連続引き下げへ 〈2024年2月28日〉

2024年02月28日 08時30分00秒 | 記事


健康増進、介護予防などの取り組みの成果(筋力トレーニング教室「倒れんジャー」)


 印南町の令和6年度から適用となる第9期介護保険料基準月額は現行より100円下げ5700円となる見込み。このほど開かれた介護保険事業等策定委員会(岡本徹士委員長)で令和6年度から3年間の第1号被保険者(65歳以上)の保険料基準月額を5700円とすることを承認、28日に岡本委員長が日裏勝己町長に内容を報告する。保険料を引き上げる自治体が多い中、承認通りの基準月額となれば印南町は3期連続の引き下げとなる。

 委員会では、第1号被保険者数及び要支援・要介護認定者数の推計を行い、推計した被保険者数や認定者数から要介護度別認定者を推計し、3カ年における各サービス利用者数を推計、第8期(3年度~令和5年度)の実績なども踏まえて3年間の介護給付見込額を28億3316万2333円と算出。できるだけ住民負担を軽減しようと、この額を基にし、保険料基準額月額の見込みを現行の5800円から100円下げて5700円とした。年額は6万8400円となる。
 印南町の介護認定率は13・9%(令和4年度)で県下で一番低く、県下平均20・8(同)を大きく下回っており、介護給付が低く抑えられたことが引き下げの大きい要因。2005年から高齢者のための筋力トレーニング教室「倒れんジャー」を実施するなどしており、町は「健康維持・増進、介護予防、高齢者福祉の充実など住民主体のまちづくりを官民一体となって取り組んできた成果ではと考えている」としている。
 介護保険事業は3年ごとに見直すと定められており、委員会は令和6年度から8年度の3年間の保険料を含む第9期介護保険事業計画や第10次高齢者福祉計画も含めた計画案を承認。保険料については日裏町長が3月議会に保険料を変更する条例改正案を提案、可決されれば令和6年度から適用となる。


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「キュウソネコカミ」を御坊市制施行70周年記念スペシャルサポーターに委嘱

御坊市内で能登半島地震復興チャリティー庄野真代さんコンサート

日高町スポーツ賞・功労賞に少年野球監督、故・稲葉伸一さん

御坊市農地利用明確化の地域計画策定へ・最終の名田地区協議


JR道成寺駅前「まちなみの駅」3月23日竣工式 〈2024年2月27日〉

2024年02月27日 08時30分00秒 | 記事


建物は完成し、外構工事が行われている「まちなみの駅道成寺」


 県が御坊市藤田町藤井のJR道成寺駅前に整備している「まちなみの駅」建築工事は、最終の外構工事が進められており、3月23日に県、御坊市、日高川町共催で竣工式を予定。観光客らの利便性向上、地域の魅力発信などおもてなし環境を充実させようと、総事業費約9000万円(用地買収含む)かけて整備。4月以降にウオーキングイベントも計画している。

 令和4年度から整備事業に着手。用地(462平方メートル)はJR道成寺駅前の県道沿い、きのくに信用金庫道成寺支店横の民有地を買収。施設の床面積は107平方メートル。木造平屋で、外観は道成寺の景観に配慮した寄棟屋根の和風造り。電線の引き込み柱はモニュメント風にしている。
 施設には男女別トイレ、オスメイトを備えた多目的トイレを設け、便座はすべて温水洗浄便座。駐車スペースは広くとり、身障者用駐車スペースは多目的トイレ横の屋根の下に設けた。県道側に道成寺周辺の観光案内板を設置し、地域の魅力などを発信する。
 建物はすでに完成し、現在は水路や舗装など外構工事を行っている。施工は建築が(株)梶工務店=由良町=、電気設備が浅田電機(株)=日高川町=、機械設備が(有)紀州エンジニアリング=御坊市=、水路が嶋津工務店=日高川町=、舗装が(株)柏木建設=同=、ラインが向江組=かつらぎ町=。
 道成寺は国内外から年間15万人以上の観光客が訪れる日高地方の観光拠点のひとつ。周辺には国史跡の愛徳山王子跡北東参詣道など多くの観光資源があるが、駅も含めて周辺に公衆トイレなど休憩施設がないことから市が県に整備を要望した。まちなみの駅は道成寺駅前が県内4カ所目、管内は県下第1号の小竹八幡神社前に次いで2カ所目。


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3月4日、美浜町議会開会 町制70周年記念事業費を計上

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由良町で狩猟や駆除で捕獲された野生鳥獣類の追悼式


御坊市藤井県道拡幅・下川放水路、6年度から着工 〈2024年2月25日〉

2024年02月26日 08時30分00秒 | 記事


全幅10・25メートルに拡幅する藤井の県道御坊美山線


 県が御坊市内で進めている藤田町藤井地内、日高川右岸の堤防強化を兼ねた県道御坊美山線改良事業、日高川水系河川整備計画のひとつ下川放水路整備事業は、ともに令和6年度から着工される見通し。県道は現道を堤内(民家)側へ全幅10・25メートルに拡幅、下川放水路は通称18メートル道路の地下にボックスカルバートを設置。ともに長年の懸案事業で早期完成が期待される。

 藤井地内の日高川沿いを走る御坊美山線は中学・高校生等の自転車通学路、地域住民の生活道路、川辺インターへのアクセス道路として交通量が多いが、市水道事務所周辺から野口橋周辺までの延長840メートル区間は幅員が4メートル~5・5メートルと狭く、道路照明もないほか、野口橋右岸取り付け部は見通しが悪い交通難所のひとつとなっている。
 また、県道と一体化している右岸堤防は昭和28年水害後に完成して約70年が経過し、川側の法面コンクリートが老朽化。「御坊市にとって防災上、市民の命を守る重要な堤防」として堤防強化を兼ねた早急な道路拡幅を求め、県が令和元年度から着手し、現在は用地買収を進めている。
 計画では現道を堤内側(民家側)に拡げて全幅10・25メートルに拡幅。車道は6メートルあり、堤内側に2・5メートルの歩道を整備。堤内側に現道を拡幅することで堤防強化につながる。現在の堤防部分についてはボーリング調査で空洞は確認されていないが、工事中に何からの支障が生じていれば必要な対策をあわせて行う。
 県は新年度予算に1億円を計上。日高振興局建設部は「引き続き用地買収を進めるとともに一部区間で着工したい」としている。
 下川放水路整備事業は令和3年度から着手し、現在は詳細設計中。天理教湯川分教会前交差点から日高川堤防まで約1・5キロの通称18メートル道路(県道御坊停車場線)の地中に3・4メートル~4メートル四方の放水路(ボックスカルバート)を設置。
 18メートル道路4車線のうち中央の2車線部分の地下に放水路を設置するため、工事期間中は両サイドを通行できるようにする。県は新年度当初予算に4200万円を計上。振興局建設部は「令和6年度中に一部着工したい」とし、下流部分(日高川堤防付近)からの着工を考えている。
 下川は河川ぎりぎりまで家屋が密集し拡幅が難しいため、大雨時は放水路から日高川に直接放流することで下川の氾らんを防ぐ。


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御坊市制施行70周年記念に「キュウソネコカミ」凱旋ライブ 〈2024年2月23日〉

2024年02月23日 08時30分00秒 | 記事


凱旋ライブを行うキュウソネコカミのヤマサキセイヤさん

田中理恵さん


 御坊市は22日、市制施行70周年記念事業を発表。「みんなが笑顔に」をテーマに御坊市出身のヤマサキセイヤさんがボーカル・ギターを担当する5人編成のロックバンド「キュウソネコカミ」の地元凱旋ライブをメインに、元体操選手で平成24年ロンドン五輪代表の田中理恵さんを招いた子ども体操ピクニック、NHKのど自慢、夏期巡回ラジオ体操など7つの特別事業を行う。キュウソネコカミには70周年記念スペシャルサポーターを委嘱し、情報発信など協力してもらう。

 凱旋ライブは「キュウソネコカミONEMANLIVEinGoboCity!!ヤマサキセイヤ地元凱旋・成人式ぶりの御坊市民文化会館」と銘打ち6月8日に市民文化会館大ホールで開催。市内の若い世代にふるさと御坊の良さを再認識してもらう機会にしようと、市民優先チケットを先行抽選販売する。会場には地元特産物のブースも出店する。
 キュウソネコカミは平成21年結成、26年にビクターからメジャーデビュー。昨年2月に和歌山県警「特殊詐欺被害防止」広報大使に就任。同3月にニューアルバムをリリース。20歳代、30歳代を中心に絶大な支持があり、その発信力の高さを生かし、3月5日午前10時30分から市役所で「70周年記念御坊市スペシャルサポーター」に委嘱(来年3月末まで)し、SNSで御坊の魅力など情報発信したり、市との連携事業を行ってもらう。
 体操の田中理恵さんをゲストに招いた「みんなで行こう!子ども体操ピクニック」は、6月2日に御坊総合運動公園で開き、市民対象に公募する3~5歳の子供を持つ子育て世代30組と運動、トーク、サイン会、写真撮影などで交流。終了後、市内商店街を散策し、お勧めの商店を訪問するなど市民とふれあう。
 他の特別事業、冠事業は次の通り。
【特別事業】ごぼう防災ゼミ=7月14日。市民文化会館で音楽演奏、基調講演、パネルディスカッションなど▼夏期巡回ラジオ体操・みんなの体操会=8月22日。かんぽ生命、NHK、全国ラジオ体操連盟とタイアップして御坊小学校で▼野口オートキャンプ場市民開放DAY=9月28日と29日。市民に無料開放し、川遊びや音楽コンサートなど。
 NHKのど自慢=来年2月2日に市民文化会館。テレビを通して全国に歌声を届け、御坊をPR▼花と笑顔で彩る私たちのまち=4月に市役所ロビーにスターチスのフォトスポット、ピアノを設置し、年間通じ自由に使い、SNSで発信してもらう。御坊の暮らし、まちなみ、人など未来へ伝えたい風景の写真も募集。
【冠事業】花火大会、シオトープ子どもまつり、宮子姫こどもまつり、みーやちゃん記念日パーティー、日高川ゴルフ場パースリーコンテスト、市民総体、市民教養講座、健康マージャン全国大会、市展、市議会主催こども議会。


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日高川町の天文公園を複合施設に再整備 〈2024年2月22日〉

2024年02月22日 08時30分00秒 | 記事


既存プラネタリウム施設を室内遊具スペースに(写真はイメージ)


 日高川町は、入園者の減少など人気に陰りが見えるかわべ天文公園を、魅力ある施設にと令和5年度から再整備を計画。5000万円の設計業務費を投じて進めてきた再整備案を提示、休止状態のプラネタリウム施設を室内で遊べる遊具場にするほか、同施設があるコスモポート内各所に本棚を設置して軽食を楽しめる図書スペースに。屋外にも複合遊具や多目的に使える人工芝のフットサル場を整備する。早ければ6年度から一部整備を始める。

 天文公園の再整備については、若手職員から屋外宿泊施設やカフェを併設した図書館、遊具の充実などの提案が出され、令和4年度当初予算に概略設計業務委託料(150万円)、今年度当初予算に設計業務費5000万円を計上して実現に向けた構想を練ってきた。21日の議会全員協議会で初めて再整備の概要を提示して了承を得た。
「みんなが一緒に集まれる遊び場(プレイグラウンド)に」をコンセプトに、プラネタリウム室が入るコスモポートを大改修。子供に人気のボールプールを設けて室内で遊べるスペース、既存のレストランを交流ラウンジとして飲食を楽しみながら読書ができる場に。施設内各所に本棚を置き、幼児用のプレイルームも設ける。
 屋外には複合遊具や「ふらふわドーム」、幼児向けや障害者も楽しめるインクルーシブなど全世代が楽しめる遊具を設置。斜面の地形を生かしたすべり台の新設やソリすべり、屋外ステージも新設する。公園入口から左手には新たにフットサル等多目的に使える人工芝のコート場やドッグランを楽しめる場所も設ける。
 利用者の利便性を図るため、室内遊具が入る施設裏や既存リス園を撤去して新たな駐車場も確保する。
 新年度から施設ごとに順次整備を進めていく方針で、国庫補助の対象期間となる令和9年度までの5カ年で完成を目指す。平成8年の開園以来、プラネタリウムの休止や遊具の撤去などで来園者が減り続けてきた天文公園が町を代表する行楽施設として生まれ変わろうとしている。


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美浜町議会全員協議会で煙樹海岸活性化基本構想 概要や進ちょくを聞く


日高高生、5年ぶりデンマーク姉妹校に訪問 〈2024年2月21日〉

2024年02月21日 08時30分00秒 | 記事


フレデリクスハウン高校を訪問する及川さん、
玉置さん、村上さん、森口さん(前列右から)
岡本君、池田君、柏木君、聶さん(後列右から)


 日高高校の生徒10人が3月2日から、デンマーク王国を訪れ、姉妹校・フレデリクスハウン高校の生徒らと交流する。両校を互いに行き来する間柄は、コロナ禍で、2019年にフ校生が日高高校を訪問したのを最後に途絶えてしまっていたが、ようやくの交流再開。日高高生がフ校を訪れるのは5年ぶりとなる。

 フ校を訪問するのは、及川真未さん、岡佳亮君、岡本太一君、柏木洋一郎君、玉置みうさん、中村壮太君、村上ななみさん(以上2年)と、森口園乃子さん、池田明州哩君、聶千惠さん(以上1年)。
 一行は2日に関西空港を発ち、アムステルダム経由で同日午後10時20分にオールボー着。3日にフ校を訪れ、10日まで、フ校の授業に参加したり、共同のテーマでお互いの学修成果を共有しあったり、一緒に一日旅行をするなどして友好を深める。それぞれの国の行事や学校スケジュールなどを記したカレンダーを贈り合って、文化交流も。滞在期間中、生徒らはホストファミリー宅でホームステイする。
 日高高生らはすでにSNSを通してフ校生と交流を重ねており、対面するのを楽しみにしている。「デンマークは幸福度が世界で2番目に高いと聞くので、日本と何が違うのか知りたくて参加しました。なにかヒントを得て、自分の人生や周囲を改善できないかと思います。附属中1年のときにフ校の生徒が日高高校に来て交流し、そのときはあまり話は通じなかったけど楽しかった。今回、ホストファミリーから、日本の料理をつくってと頼まれているので、チキンライスやお好み焼きをつくるつもり」とは、岡本君。
 フレデリクスハウン市は、1957年2月10日に日の岬沖で火災を起こした機帆船「高砂丸」の乗組員を救おうと果敢に海に飛び込み命を落とした、デンマーク船エレン・マースク号ヨハネス・クヌッセン機関長の出身地。この事件から50周年にあたる2007年8月、同市のバングスボー博物館に、ク機関長の記念コーナーが開設され、除幕式に、和歌山県や美浜町、日高町からも関係者らが集った。
 そのときの縁から、2009年に日高高生とフ校生の電子メールでの交流がスタート。2010年には日高高生がフ校を訪問、その翌年にはフ校生が日高高校を訪れ、以降、姉妹校提携を結んで相互交流を続けている。


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日高振興局長感謝状表彰に「みやこ姫よさこい祭り実行委員会」など3団体

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御坊市「野口橋」の利用実態調査「あるほうがよい」半数やや超え 〈2024年2月20日〉

2024年02月20日 08時30分00秒 | 記事


今後の対応に苦慮している野口橋


 御坊市は、懸案の老朽インフラのひとつ日高川に架かる野口橋(延長351・8メートル)を廃止するか、当面維持するかの方針を決めるための参考とする利用実態調査結果(速報値)をまとめた。昭和34年完成から65年が経過し、過去2回の定期点検で早期に対策が必要とされるが、10億円以上かかる耐震補強や架け替えは困難なため、廃止撤去を視野に検討しており、調査結果のより詳細な分析を行った上で令和6年度中に方針を出す考え。

 野口橋は、御坊大橋(延長480メートル)に次いで市道で2番目に長い橋。平成10年に約1億円かけて塗装塗り替えなど修繕を行っただけで老朽化が進む。耐震調査も未実施で、5年に1回の定期点検で過去2回とも「早期に何からの対策が必要」との結果。老朽化による落橋事故が懸念されるほか、藤井側での車両進入待機による交通障害、橋脚による水の流れの阻害といった問題もある。
 今後の対策として「架け替え」「耐震補強を含む大規模改修」「塗装塗り替えなど修繕(車両通行止めなど通行規制も含む)」「廃止して撤去」が考えられるが、架け替えは20億円程度、耐震補強を含む大規模改修は12億円以上必要なため、市単独で行うのは現状困難。塗装塗り替えなど修繕を行った上で当面維持するか、廃止して撤去か。修繕でも1億円以上、撤去は6億円程度必要だという。
 最近の交通量調査では一日約740台の自動車・自動二輪車、約90人の自転車・歩行者が利用。まず利用実態を把握しようと、昨年12月22日から今年1月31日まで野口、藤田町藤井・吉田の全世帯1264世帯(アンケート用紙)と、市内外問わず日ごろ橋を利用している人(インターネットのロゴフォーム)を対象に調査を行い、アンケート用紙583件、ロゴフォーム426件の計1009件の回答があった。
 利用頻度は、ほぼ毎日15・6%、週1回程度22・6%、月1回程度19・9%、利用しない41・8%。利用する人の年齢は60歳以上46・7%、18~59歳49・9%、学生3・4%。交通手段は軽自動車40・3%、普通車34・9%、自転車9・1%、バイク5・5%、徒歩10・1%。利用する方向は両方から66・2%、藤井から野口19・8%、野口から藤井14%。利用目的は買物36%、通勤11%、送迎9・2%、散歩9・2%、レジャー7・8%、通院4・7%、通学1・6%など。
 今後については「あるほうがよい」が50・8%と半数をやや超えた。「なくてもよい」は27・3%で、これに「どちらでもよい」の21・9%をあわせればニーズは半々との見方もできる。市都市建設課は「『あるほうがよい』と答えた人の中に、日ごろ橋を利用していない人もいるので結果について詳細な分析を行いたい」とし、今年度中に分析結果をまとめ、来年度中に方針を打ち出す。


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和歌山県小学生バレー新人大会日高予選・女子「日高」優勝

松原小で大谷翔平選手から贈られたグローブを使っての野球教室


御坊市「とびやま花しょうぶ園」リニューアル2年目 〈2024年2月18日〉

2024年02月19日 08時30分00秒 | 記事


昨年リニューアルし、人気を集めた
「とびやま花しょうぶ園」


 御坊市野口の「とびやま花しょうぶ園」(浅井了二園長)が昨年5月に移転リニューアルオープン。県下唯一の花菖蒲園で、広くなった園内には85品種2100株が植栽され、京阪神や県内各地から1000人以上が訪れた。リニューアル2年目を迎え、中心メンバーで栽培歴45年の片岡やゑ子さん(75)=野口=は「花菖蒲は世界に誇れる数少ない園芸文化」とし、同園のさらなる充実、希少品種の増殖等に「情熱を燃やし続けたい」と意欲を見せる。

 同園は地域の有志で平成24年に設立。新しい園は10アールあり、片岡さんが45年間かけて収集した130品種のうち85品種2100株を植栽。観賞用4面には85品種を群生させ、品種別区画には1品種ごと植え、作出者が文学、漢詩、地名、人名などにちなんで命名した品種名に思いを巡らせながら鑑賞できるように創意工夫。高齢者や車椅子の人もゆっくり鑑賞でき、来園者から好評を得た。
 片岡さんは45年前に親友から3鉢の花菖蒲を譲り受け、その姿に魅了されて以降、毎年好きな株を購入するなど少しずつ種類を増やし、今では130品種を栽培。全国で20人程度しか保有していない「宇宙」など希少品種も多く栽培し、自らの名前「やえこ」をつけた新品種も作り出した。
 片岡さんは「花菖蒲は一年を通じ季節感を味わせてくれ、自然とのふれあいを思い起こされてくれます。開花時期は極早咲、早咲、中咲、中晩咲、晩咲、極晩咲があり、5月中旬から1カ月以上絢爛豪華に咲き続けます。色分けは青紫、紅紫、紫、ピンク、藤色、水色、黄色、白色、白ぼかし、白筋入、覆輪、絞り、二色花があり、見る人の目を楽しませ、心を癒やしてくれます」と魅力を語る。
 品種の収集にあたっては「いいものをいつまでも」をモットーに、師と仰ぐ岡山県在住、日本花菖蒲協会員で片岡花しょうぶ園を運営管理し、大阪万博記念公園の栽培指導や明治神宮に「宇宙」を寄贈した片岡文男さん所有の2200品種の中から時代時代の作出者の最高傑作(名花)や人気品種を購入したり、栽培指導や花菖蒲全般の指導を受けている。
 3年前に自宅の庭で育てている花菖蒲を紹介する写真集も作製した片岡さんは「花菖蒲は日本が世界に誇れる数少ない園芸文化。正しい品種の保存の遂行を続けていくとともに、希少品種の増殖に情熱を燃やし続けたい。『とびやま花しょうぶ園』は今年90品種2200株に増やし、今後も県下唯一の花菖蒲園としてさらに充実させていきたい。花が好きな仲間が増えてくれればうれしいですね」と笑顔で話した。


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田辺高の寺西邦右選手(印南町)甲子園出場、印南町役場に激励懸垂幕

御坊市農地利用明確化地域計画、2回目の「塩屋・明神川地区」協議

中津(日高川町)のハーブ園で早咲きの「カンザキアヤメ」開花始まる

御坊市が新庁舎の災害対策本部室を初活用した災害対応訓練


3月8日、御坊市自主防犯連絡協議会が市民文化会館で啓発イベント 〈2024年2月17日〉

2024年02月17日 08時30分00秒 | 記事


県警音楽隊コンサート

兄弟お笑いコンビ「すみたに」


 御坊市内の自主防犯パトロール隊が連携し、昨年9月に結成した市自主防犯連絡協議会(酒本和彦会長)が、3月8日午後2時から市民文化会館小ホールで初の啓発イベントを開く。深刻化している特殊詐欺被害防止に向け、コンサートや漫才、講演を通じ、詐欺の手口や対策などを分かりやすく紹介し、地域住民の防犯意識醸成を図る。

 令和5年中の県内特殊詐欺被害認知件数は100件で、被害総額は3億6031万円。前年度に比べ件数はほぼ横ばいだが、被害額は2倍以上の大幅増。手口は架空請求詐欺が最も多い64件で前年度比23件増。未払いの料金があるなどとして金銭をだまし取る手口で、被害額は約2億7500万円(前年度比2億円増)に上る。被害にあった人の年齢層は70~80代が半数を占めているが、20~30代の被害も二桁ある。
 今年に入ってもSNSで知り合った外国人から「必ずもうかる」と投資を持ちかけられたり、ネット上で見つけた投資広告から被害に遭うなど、1月18日現在で7件6381万円の特殊詐欺被害があり、30代以上の幅広い年齢層が被害に遭っている。
 管内7市町が共同で市役所に開設している「日高地域消費生活相談窓口」に寄せられた令和5年度相談件数は16日朝現在で197件あり、過去最多だった3年度191件を超えた。高齢者に加え、物価高騰等で生活が苦しく、副業を考えている人たちを狙った特殊詐欺も増えているといい、特殊詐欺被害防止対策は喫緊の課題のひとつ。
 犯罪や被害の未然防止に向け、横の連携を強化するとともに未設置の自治会に組織化を働きかけようと、昨年9月に市内自主防犯組織7団体で結成した市自主防犯連絡協議会が、第一弾イベントとして特殊詐欺被害防止をテーマにしたセミナーを開く。県警音楽隊がコンサート、和歌山市出身の兄弟お笑いコンビ「すみたに」が特殊詐欺被害をテーマにした漫才を行い、御坊警察署の田中睦浩・生活安全刑事課長が県内の犯罪情勢について講演する。
 参加無料。同協議会は「全国的に電話やインターネットを駆使した特殊詐欺被害件数は増え続け、手口も巧妙化しています。『私は大丈夫』と思わず、自分や家族、知人が被害に遭わないように、一緒に勉強しましょう」と参加を呼びかけている。申し込み、問い合わせは市防災対策課(電話23・5528)へ。


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