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県下最大級の防災センター(日高川町) 周辺整備終了、5月18日竣工式 〈2019年4月26日〉

2019年04月26日 08時30分00秒 | 記事

 南側上空から見た日高川町防災センター(写真左上が湯浅御坊道路)


 日高川町が、湯浅御坊道路に隣接した小熊公園に建設を進めていた町防災センターが完成し、5月18日午後1時から現地で竣工式が行われる。鉄骨平屋地下1階建ての県下でも最大規模の本体施設は1年前に完成し、駐車場や町道の拡幅工事が進められてきた。約500人が一時避難できる広大なスペースや土砂災害の仕組みなどを学ぶコーナーが設けられ、災害時の活用だけでなく、日ごろから防災に関する知識や意識を高める施設となる。総事業費は約8億3000万円。

 国の社会資本整備総合交付金事業を活用し、湯浅御坊道路沿いの高台にある小熊公園の約1500平方メートルの敷地に、斜面を利用して地下1階を設けた鉄骨平屋の施設を整備。平成27年度に事業着手し、平成28年度の当初予算に本体建築費などを予算化して昨年春に本体が完成した。県下でも最大規模の防災施設で、1階正面に防災展示スペースがあり、奥には約500人の一時避難や講演などができる防災イベントスペース(約800平方メートル)があるほか、厚さ約50センチの防音壁に囲まれた「防災シアター」、地下部分には備蓄倉庫も備えている。
 平成30年度には周辺整備と展示物の展示に着手。施設の南北に約60台分の駐車場や駐輪場を設けたほか、施設北側に被災時トイレとして利用できるマンホールトイレやソーラーライト25基、災害時に更衣室などに活用できるバーゴラ(東屋)を整備した。施設内の防災展示スペースには、模型などを使って土砂災害の仕組みを学ぶコーナーや映像に映し出された炎をゲーム感覚で消火したり、水圧をシミュレーション体験できる設備などが整えられた。
 施設と湯浅御坊道路の間を南北に通る町道約160メートルを現状の幅員4メートル、歩道1・5メートルを幅員5・5メートル、歩道2メートルにする避難路の拡幅整備も実施。湯浅御坊道路(緊急輸送道路)に設置される緊急ゲートと町道を連結させることで、大地震などの大規模災害時に救援物資の集積や搬送など後方支援の拠点として広域的な活用も見込まれる。
 竣工式は、5月18日午後1時から町や県、地元関係者ら約170人が出席。式典とテープカットで完成を祝ったあと、全国治水砂防協会の岡本正男理事長が「知る・備える・行動する」をテーマに記念講演し、小熊広場で餅まきを行う。


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