紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

アジア・オセアニア高校生フォーラム(29日~31日) 〈2020年7月31日〉

2020年07月31日 08時30分00秒 | 記事


フォーラムに参加した川合咲穂さん(左)と小早川えりかさん


 平成26年度に日高高校が100周年記念事業として行った「アジア高校生フォーラム」の意思を引き継ぐ、県主催「世界との対話と協働‥第6回アジア・オセアニア高校生フォーラム」は29日に開会。新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るう今年は、全プログラムをウェブ会議形式で行った。

 生徒らは自校や自宅からパソコンを通じて参加。日高高校からは、川合咲穂さん(2年)が意見発表、樫木彩さん(同)と小早川えりかさん(同)は、それぞれ津波・防災対策、観光・文化の分科会で討論に参加した。
 川合さんは、観光・文化の分科会で「Tourism of Mihama town(美浜町の観光)」について意見発表。観光に訪れた人にお薦めの場所を紹介できるくらい、自分たちの町のことは自分たちが知るべき、旅行の際はインターネットで検索するのが主流なので、外国語にも対応し、分かりやすい情報を盛り込んだ魅力的なウェブページをつくるなどのアイデアを提案した。
 発表を終えて川合さんは「すごく緊張した。シンガポールの人がネイティブすぎて、質問に答えるのが難しかったが、自分の言いたいことは言えた」と話した。
 参加したのは、日高など県内12校22人のほか県外5校5人の日本人高校生と、インド、オーストラリア、タイ、中国、シンガポール、モンゴルなど海外19の国・地域から各1人の外国人高校生。全てのプログラムの使用言語は英語で、津波・防災対策、環境、観光・文化、教育、食糧問題-の5つの研究課題について、各分科会で意見発表や討論を行った。
 開会式や分科会の様子はライブ配信され、県国際課ホームページにある視聴用URLから見られる。3人は31日までの3日間参加し、最終日は分科会のほか、討論のまとめ発表、閉会式、オンライン懇親会に参加する。


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少年メッセージ大会 久堀美々さん(切目)中本和さん(美山)県大会へ  奨励賞3人、18校代表原稿審査 〈2020年7月30日〉

2020年07月30日 08時30分00秒 | 記事

 日高地方青少年育成県民運動推進委員連絡協議会は29日、少年メッセージ2020日高地方大会の入賞者を発表した。優秀賞に久堀美々さん(切目3)と中本和さん(美山3)が選ばれ、県大会(8月25日に原稿審査会)への出場を決めた。玉木南帆さん(丹生2)稲垣裕稀さん(日高附属3)中津琉友君(早蘇3)が奨励賞(県少年メッセージ文集掲載)に選ばれた。表彰式は8月23日午後1時30分から日高振興局別館大会議室で行う。

 新型コロナウイルス感染予防のため、発表大会は行わず、原稿審査した。中学校18校(2校辞退)代表が将来の夢や家族、学校生活などをテーマに自分の想いを伝えた。
 久堀さんは「コロナウイルスについての考え」をテーマに、感染者や死者の数字が取り立たされるが、その一人ひとりに人生があり、家族がいることを訴え、誹謗中傷も出る中、「みんなが不自由な生活をさせられている。優しい言葉をかけ、地道にお互いに協力しながら、コロナウイルスと戦わなければならない」と主張。「コロナウイルスは自分が思うより身近に存在し、いつ牙をむくか分からない。『これ位なら大丈夫だろう』と思ってしまうこともあるかもしれないが、私はみんなの命、みんなの笑顔を守りたい。最善の行動を取り、一緒にウイルスと戦いましょう」と締めくくった。
 久堀さんは「選ばれると思っていなかった。県でも認められれば、うれしいです」。
 中本さんのタイトルは「『生きる』という権利」。長崎の原爆資料館を訪れた際に見た放射能と熱風によって焼け野原になった街、焼きただれた皮膚、黒く炭化した遺体などモニターに映し出された光景やその悲惨さを伝え、峠三吉さんの「原爆詩集」から「わたしをかえせ わたしにつながる にんげんをかえせ」の詩なども紹介。「今もなお、この世界では紛争という殺戮が続いています。このような痛ましい歴史を繰り返してはいけない。長崎の平和への祈りを未来に向けて伝えたい。『生きる』という権利の遵守、命を慈しむ世界を創っていくことを私は決意します」とつづった。
 中本さんは「被災地を訪れて自分でも知らないことを現地で知ることができ、その思いを多くの人に知ってもらいたかった。被災者の思いを伝えられたことで、受賞できてうれしい」と話した。
 玉木さんは「あなたに届け」を題材に思いを並べた。「電話やラインがある便利な世界だが、顔と顔で向き合って気持ちを伝えるべきだ。これから私は、自身の思いをしっかりと伝えられる自分を目指したい。『私の気持ちがまっすぐにあなたに届く』。いつかそうなれるように」と訴えた。
 稲垣さんは「一人一人が幸せに」と題し、国連幸福度調査2019から、58位の日本と1位のフィンランドとの違いを学費無料、労働時間の短さ、子育てサポートの充実などと比較。大切な人がいる、誰かの役に立つ、誰かにほめてもらうことなど自分なりの幸福への考えも示した。
 中津君は「友だちの存在」がテーマ。「男女、世代を超えて、今、僕の目の前にいる人々を大切にして生きていきたい。これから、もっと広い世界に行っても、大人になっても、共に生きる、支え合う仲間だから」と伝えた。


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日高川町 来年秋の国民文化祭で17年ぶり 道成寺二代目釣り鐘が里帰り  〈2020年7月29日〉

2020年07月29日 08時30分00秒 | 記事

 日高川町は27日、来年10月30日から開幕が予定されている第36回国民文化祭・わかやま21(第21回全国障害者芸術・文化祭わかやま大会)の実行委員会設立総会を農改センターで開催。地域文化発信事業として、京都市の妙満寺に安置されている道成寺の二代目釣り鐘が、平成16年以来17年ぶりに里帰りし、古典芸能や舞台発表などを行う。日程は未定。障害者交流ではダウン症の書家・金澤翔子さん親子の講演を行う。

 設立総会(会長・久留米啓史町長)では、町内各種団体代表者ら委員25人と監事2人を委嘱。同町では、地域文化発信事業として「道成寺釣り鐘お里がえり事業」と、ダウン症の書家・金澤さんの揮毫と母・泰子さんによる障害者芸術・文化祭記念講演会を計画した。里帰りは、二代目釣り鐘を寄進した豪族「逸見万寿丸」の生誕700年に合わせ、妙満寺から移送し、境内で道成寺物などの古典芸能舞台を開き、古典芸能の聖地「道成寺」と日高川流域の文化を発信する。
 道成寺の釣り鐘は、安珍・清姫伝説で、安珍の隠れた鐘を見つけた清姫がその鐘に巻き付き、炎を吐いて鐘を焼き払ったと伝えられる。約400年後の1359年、土生八幡神社に釣り鐘(兄弟鐘)を寄進した「万寿丸」が道成寺にも寄進。道成寺に二代目の釣り鐘ができたことは近畿圏でも大きな出来事で、「鐘楼を再興しようとしたが、供養の時に清姫の怨霊が現れ法会を妨害し、鐘を落としてしまった」内容の能楽や歌舞伎芝居も作られた。
「紀伊州日高郡矢田庄」「文武天皇勅願道成寺」などの銘が刻まれている二代目の釣り鐘(高さ110センチ、重さ約300キロ)が道成寺に戻ることはなかったが、平成17年に北面秘仏・千手観音像の33年ぶり開帳記念行事で里帰りを計画。プレイベントとして前年の10月に妙満寺から約420年ぶりに里帰りして約2カ月間、本堂で一般公開された。
 当時、約3000人が見守る中、女優の牧瀬里穂さんら総勢130人が参加して時代行列や鐘供養を行った。兄弟鐘のあった土生八幡神社を出発し、地元の園児と児童が道成寺までを引っ張り本堂に安置。ジャンジャカ踊りも登場して祝った。同月には、歌舞伎俳優の中村福助さんが、釣り鐘とライトアップされた境内で「京鹿子娘道成寺」の舞を奉納。雨の中、全国から700人のファンが訪れた。妙満寺に戻る道中には「兄弟鐘」がある同町和佐の光源寺に立ち寄り兄弟鐘との初対面もあった。


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26日 印南町消防団 新入団員ら8人が基礎訓練に取り組む

日高川交流センター「俳句王国がゆく」観覧募集

27日 きのくに信用金庫印南支店で防犯訓練実施

27日 国土交通省海事関係功労者等表彰式で山内哲さん(MES‐KHI由良ドック㈱)が近畿運輸局長表彰受賞

 

御坊市 1トン千円の最終処分場負担金徴収  全国で稀 条例制定で搬入抑制へ 〈2020年7月28日〉

2020年07月28日 08時30分00秒 | 記事


市議会全員協議会で条例案を説明


 御坊市は、県下初で全国でも珍しい「最終処分場埋立物負担金条例」案をまとめ、9月定例議会に提案する。市内には県下最大規模の民間事業者最終処分場があるが、すでに半分が埋まり、次の造成計画がある中、少しでも埋立物の搬入スピードを抑制するとともに、将来的に民間処分場が増えることも視野に入れ、事業者から1トン当たり1000円の環境保全負担金を徴収するもの。条例制定で自然環境保全や環境負荷低減を図るのが目的。議会承認を経て10月から施行予定。

 市は第4次総合計画の基本指針のひとつに「豊かな自然環境を守り育て、次代に引き継ぐ環境づくり」の推進を掲げ、廃棄物の適正処理や再生利用による減量化など環境低負荷型社会の実現をめざしている中、民間事業者の大栄環境(株)が平成29年3月から森岡地内で御坊リサイクルセンター(管理型最終処分場・中間処理施設)を稼動。最終処分場の埋立容量は137万5441立方メートルあり、15年程度で満杯になる計画だったが、京奈和道路関連工事に伴う産廃土、全国からの災害廃棄物の搬入等が続いたこともあり、すでに半分が埋まり、第2期処分場造成計画が進んでいる。
 最終処分場の許認可権は県のため、市に権限はなく、市環境衛生課は「次々と市内に最終処分場が建設されれば市民が不安になり、環境負荷も高まる。現在、搬入されている埋立物は市外がほとんどで、その量も年々増加している。全国から運ばれてくる災害廃棄物も増えると予想され、今のままでは御坊市はごみの捨て場になってしまう」と危機感を持ち、昨年12月から独自の条例制定を検討した結果、県の許認可を得て市内に所在する最終処分場で埋め立て処理を行った民間事業者から負担金を徴収する条例をつくった。
 27日に開いた市議会全員協議会で条例の目的や骨子、経緯などを説明。条例に定める負担金は一般廃棄物(主に災害廃棄物)や産業廃棄物を問わず、最終処分場に埋め立てられる埋立物1トン当たり1000円(災害廃棄物は2分の1の500円)に設定。年間負担金は平成30年度実績を当てはめると1億4191万円、令和元年度は1億9089万円となる。負担金は市の新たな収入源となり、環境保全推進に関する事業に充てる。9月定例議会に提案し、10月施行をめざす。
 三浦源吾市長は「条例制定により、本市における良好な環境保全を図り、循環型社会の構築をめざしたい」とコメント。市環境衛生課は「条例は自然環境保全と環境負荷低減を図り、持続可能な循環型社会の構築をめざすとした第4次総合計画の集大成と位置づけている。人口減少が続き、厳しい財政状況の市にとっても新たな自主財源確保につながる」と説明した。
 全国では都道府県が産業廃棄物排出業者に産廃税を課したり、一般廃棄物を搬出する自治体が受け入れる自治体に負担金を支払う事例はあるが、自治体が所在する民間の最終処分場運営事業者から負担金を徴収するのは全国でも珍しいという。負担金は全国の事例を参考に設定した。


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PROJECT24 「ひまわり大作戦」で23日から無人ボックスで切り花配布

24日 御坊市コロナ対策本部再設置

中学硬式野球・関西大会和歌山予選 紀州由良シニア準優勝

ワールドプラスジム 徹底した感染対策で客足回復


2020年6月 データバンク

2020年07月27日 08時29分59秒 | データバンク

1日
新型コロナウイルス感染予防を徹底し休校措置から約3カ月で小中学校再開印南町で全世帯に3万円分応援券配布御坊市地域ネットが統一行動400人が子ども見守る日高川町授業再開で親子方式給食開始御坊総合運動公園が県内在住者に限り再開コロナ感染対策徹底しスポーツ吹矢活動再開JA紀州移動スーパー「とくし丸」印南町を回る7号車開業JA紀州ガーベラ部会が御坊市の小中学校にガーベラ贈る黎明会の健診業務再開中紀バスグループ業務再開煙樹の杜松てるわ広場2棟営業再開美浜町が新戸別受信機取り付け工事開始

2日
10月の土生祭(日高川町)が中止決める印南町で全児童・生徒にタブレット端末購入

3日
コマノギク(絶滅危ぐ種Ⅱ類)開花由良町役場で未使用マスクの寄付呼びかけ日高BHAスイミングスクール再開

4日
印南町が3年間で消波ブロック4千個、切目海岸の越波対策で積み増し御坊市民文化会館が新規事業として「Sibunレンタル劇場」実施

5日
日高川町で新たに風力発電3計画、競合も。白馬山頂に最大で80基以上か認知症地域支援の研究機関から柏木御坊市長にフラワーアート、パネル贈呈和歌山労働局で「STOP!熱中症クールワークキャンペーン」を展開中広域観光協「ひだかブランド」ロゴマーク完成、夏に動画配信も

6日
日高川町千津川地内の工事現場で田辺市の男性が重機の下敷きになり死亡

7日
名田小学校前の市道に歩道新設中民生児童委員に厚労相特別表彰。印南、由良、日高で伝達式防災力向上へ日高町水防訓練美浜町三尾の大賀池で大賀ハス、今年第一花が開花

8日
日高川町が最新機種のドローン活用で(株)日進コンサルタントと提携県下約2千頭のブタなどに豚熱予防ワクチン接種

9日
外来カミキリの生息域管内85カ所で調査、被害なし日高町西山へアサギマダラと千本桜のPR看板設置県高野連が全国高校野球選手権和歌山大会の代替となる独自大会の開催決定御坊市で今年初の熱中症搬送

10日
印南町崎ノ原郵便局が県内初の車両型郵便局で業務美浜、日高、由良町観光連携プロジェクトチーム「PROJECT24」の「ひまわり大作戦」で、3町のスポット造成完了全国現職最多の柏木市政28年の幕降ろす

11日
三浦源吾・御坊市長が初登庁

12日
北出病院が県内初の再生医療PRP療法始める

13日
湯浅御坊道路の4車線化で県道御坊美山線の移設進む和高専が公開講座を遠隔で開催

14日
松本秀司日高町長が一松輝夫さんの叙勲受章祝うNPO北吉田蓮の郷が御坊駅へ「舞妃蓮」飾る美浜、日高、由良町観光連携プロジェクトチーム「PROJECT24」の「ひまわり大作戦」でひまわり苗プレゼント

16日
御坊ロマンシティチャンスセンターで宝くじロト6で3億6000万円出る

17日
御坊市ふるさと納税新規寄付者獲得へサイト拡充川辺西小5年生が鐘巻で古代米の田植え体験

18日
いなみシニア学園が2カ月遅れの入学・始業式、卒業式日高川町避難所を担当する職員らを対象にコロナ感染防止避難所対応訓練日高建設業組合がひだか病院に発熱者検出のサーモグラフィーを寄贈

19日
ひだか病院が創立70周年事業で記念誌400冊発行配布

21日
学童部日高支部夏季大会開幕旧三尾小学校で、語り部ジュニア2期開講式

22日
山名実由良町長が議会で所信表明特殊詐欺撲滅に向け、御坊署管内30郵便局がかもめーる配布御坊市湯川町富安で女性がマムシ禍

23日
特殊詐欺防止でローソン(御坊薗店)の2人に御坊署が感謝状

24日
サッカーのS.I.Sが女子のためのクラスを新設下副知事が舞妃蓮の郷(北吉田)訪問木づかいどうしの会が木材製品を日高振興局に提供

25日
日高地方飲食店が特典付き未来チケット販売開始管内7市町が来春新組織設立、7年後に自立

26日
三浦御坊市長が6月議会で所信表明県の水質調査結果で産湯海水浴場が最良AA「適」美浜町が弁当宅配店や移動販売店の情報を一覧にしたチラシで高齢者の買い物支援高校野球和歌山大会抽選会

27日
日高食品衛生協会が食中毒予防へチラシ、ステッカー配布紀中森林組合総代会

28日
美浜町内ジャンボタニシ一斉駆除ニホンザル対策で200頭以上の群れが2つの「異常事態」。新たに管内全域で調査御坊中央ライオンズクラブ40周年記念誌作成学童野球夏季大会 美浜が初優勝日高川で大阪男性行方不明

29日
二階幹事長会見。強靱化計画期間延長、予算拡大で、観光振興、ため池防災工事推進

30日
小竹八幡神社で夏越しの大はらい、茅の輪くぐり


御坊市 介護保険事業第7期計画総括 「地域福祉深化への礎築けた」 〈2020年7月26日〉

2020年07月26日 08時30分00秒 | 記事


策定委員会初会合で7期計画を総括


 御坊市は22日、市役所で第8期介護保険事業計画(令和3~5年度)策定委員会初会合を開き、執行部が第7期計画(平成30年度~令和2年度)で掲げた重点課題の進ちょく状況を報告した。全国初となる認知症当事者の視点に立った「認知症の人とともに築く総活躍のまち条例」制定、市内6地区への在宅介護支援センター設置、オリジナル体操「GO!GO!GOBO」制作など「地域福祉を深化させていくための礎を築くことができた」と総括した。

 計画では地域づくりや介護予防、認知症施策、医療と介護、権利擁護の各分野で91項目の重点課題を掲げ、認知症施策では「認知症の人とともに生きる希望宣言」と位置づけた「認知症の人とともに築く総活躍のまち条例」を令和元年3月に制定し、4月から施行。当事者に寄り添った市オリジナルの「ごぼう総活躍のまち講座」も実施するなど全国トップランナーとして先進的な取り組みを進めており、平成30年度にNHK厚生文化事業団「認知症にやさしいまち大賞」を受賞した。
 地域づくりでは、日常生活圏域(旧町村単位の6地区)ごとに在宅介護支援センターを設置。地域福祉懇談会も開き、市や地域包括支援センター、在宅介護支援センター、民生委員との連携体制を築いた。地域包括支援センターに市職員の第1層生活支援コーディネーター1人を配置し、第2層に在宅介護支援センター藤田の職員を配置(委託)し、積極的に地域に入ることで困り事など生の声を拾い集め、支え合いの地域づくりに努めている。
 介護予防では市オリジナル体操を制作し、普及啓発を図っているほか、市老人クラブ連合会の協力で「いきいき100歳体操」の普及にも努め、現在14団体が実践中。医療と介護では日高在宅医療サポートセンターを管内1市5町で協働運営し、多職種研修会の企画・開催や社会資源をリスト・地図化した冊子を作成した。権利擁護では高齢者虐待防止ネットワーク会議を設置し、関係機関が参画する地域連携ネットワーク設置も検討している。
 田中孝典介護福祉課長は「メニューを盛り込みすぎたせいで、実効性の伴わないものもあったが、最低限必要な施策は進めることができ、今後、地域福祉を深化させていくための礎は築けた」と総括した。第8期計画に向けては「反省を踏まえ、長期ビジョンと、3年間でやらなければならないことをきちんと精査し、内容を煮詰めていきたい」と話している。

若年層や認知症当事者も参画

来年3月に第8期計画策定へ

 策定委員会は関係団体代表のほか、認知症当事者ら被保険者代表も加わり25人で構成。委員長に丸山晋右氏(日高医師会)副同に清水実氏(市民生児童委員協議会)を選び、執行部が今後のスケジュールなどを説明した。
 委員や市職員の第2号被保険者(40歳~64歳)へのアンケートなどを行い、来年2月にかけて4回の委員会を開き、計画の内容を詰めていく。多様な世代に関心を持ってもらうため、計画の愛称を決めるほか、若年層の参画として地元高校生に計画書の挿絵を描いてもらい、表紙題字は認知症当事者に書いてもらう。
 市介護福祉課は「計画づくりの過程が大事。希望ある未来をつくるため、委員の皆さんとともに『おもしろく、楽しく』計画づくりを進めていきたい」としている。
 第1号被保険者(65歳以上)が支払う現行の介護保険料は6520円(基準月額)。8期計画でも値上げは必至で、7000円の大台を超えるかが焦点。


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御坊JC 全国一斉プロジェクト 打ち上げ花火75発が夜空彩る

23日 さくらサーカスグランドオープン

夏の高校野球 紀央館が初戦突破

新型コロナ 御坊保健所管内の男性感染


御坊青年会議所 24日 花火プロジェクト参画、75発打ち上げ 新しい始まり、コロナ終息願う  〈2020年7月23日〉

2020年07月23日 08時30分00秒 | 記事


今年は中止となった御坊市の花火大会(写真は昨年)


 御坊青年会議所(中村英貴理事長)は日本青年会議所近畿地区和歌山ブロック協議会(小池知明会長)と共催して、24日に実施される「全国一斉花火プロジェクト」に参画する。「3密」回避のため場所は公表しないが、同所管内(みなべ町を除く日高地方)のどこかで「あたらしい日本を始めよう~はじまりの花火~」を副題に4号玉や3号玉など75発を打ち上げ、新型コロナウイルス感染終息も願う。

 24日は東京オリンピック開催で世界から一流のアスリートが集い、最高の技術と心で競い合う姿に熱狂し、今年日本が一番盛りあがる日のはずだった。テクノロジーを集結させた新しいスポーツ観戦や日本のおもてなしで世界を迎えるよう準備し、24日は新しい日本が始まる日だった。
 コロナ禍が終息しなければ、新しい日本も一年先になるのだろうかと考えたとき、すでに新しい日本を始める準備が自分たちにはできているとして、日本全国の青年会議所が一斉に新しい日本を始める合図を鳴らす同プロジェクトが企画された。各都道府県1、2カ所で実施され、県下では8会議所があるうち、有田と御坊の2会議所の参加が決定。当日は「3密」を回避するため、5分程度で終了する打ち上げ花火とし、具体的な場所は公表しない。
 日本の打ち上げ花火は徳川家康にイギリス王国の使者が花火を献上した記録が残るなど江戸時代に普及。花火大会は八代将軍・吉宗の時代に大飢餓と疫病で亡くなった人の魂の供養と悪霊を追い払うために隅田川で行った「水神祭」で初めて行われたと言われており、今の隅田川花火大会につながるという。
 中村英貴理事長は「明るい未来へ向かうための合図とともに、この歴史的背景にちなみ花火を打ち上げることで、新型コロナウイルスという悪病を終息させるよう願いも込めたい。全国的にも花火大会が取りやめられ、各種イベントが中止になる中、場所は明かせませんが、少しでも明るい気持ちになってもらえたら」と話している。


 その他の主なニュース

29~31日 アジア・オセアニア高校生フォーラム 川合咲穂さん(日高高)意見発表

田中裕作さん(NAOSO)がボランティアで御坊小のベンチ塗装

18日 日高地方少年野球連絡協議会総会会長に杉谷尚さん選出

8月28日公開の映画「ソワレ」前売り券販売開始

 

みなべ町長選 小谷芳正氏(現職)無投票の公算大 残り2カ月、対抗馬名乗りなく 〈2020年7月22日〉

2020年07月22日 08時30分00秒 | 記事


4選に向けて抱負を語る小谷芳正町長


 任期満了(10月23日)に伴うみなべ町長・町議同時選挙(9月29日告示、10月4日投開票)まで2カ月余りとなった。町長選に出馬を表明しているのは4選をめざす現職・小谷芳正氏(70)=筋=だけ。ほかにも対抗馬のうわさはあるものの、選挙戦本番までわずかとなり無投票の公算が大きい。

 小谷氏は昨年12月議会で「〝みなべの発展へいま一度リーダーシップを発揮しまちのかじを取れ〟との声にお応えするのが私の使命だと考えた。誠実に全力で取り組んでいきたい」と次期町長選へ出馬を表明した。現在4期目に向けての公約をまとめており、8月8日に気佐藤のJA紀州アグリセンター前に後援会事務所(辻村武文会長)を開所する予定だ。
 小谷氏は、南部川村総務課長、合併協議会事務局長、みなべ町副町長など経て2008年の選挙で初当選。3期無投票当選している。本紙取材に「議員の皆さんにご指導、町民の皆さんのご理解ご協力をいただきながら、職員とともに町民の皆さんが安心して暮らせるまちづくりに取り組んできた」と就任から11年10カ月を振り返り、4期目も引き続き安心安全のまちづくり、町勢の発展、住民福祉向上など、さまざまな課題に全力で取り組むことを約束した。新たな問題「新型コロナウイルス」に関する対策、支援策などにも尽くす。
 まず「町民の皆さんの安心安全のために早急に防災対策を仕上げたい」と力を込め、防災広場・こども園の開設や消防車庫・備蓄倉庫の整備など小山田地区の防災拠点エリア完成(2022年4月)に意欲を見せる。ほか、ため池改修や海岸沿いの老人憩いの家の移転なども挙げた。産業面は「第1次産業が元気にならないとまちの活性化はない」とし、梅の消費拡大へ引き続き世界農業遺産を生かしての取り組みに全力を上げるとともに、蓄養漁業や耕作放棄地対策の推進を図る。教育面では南部小・岩代小のプール環境の改善や中学校体育館のクーラー設置など、健康面では検診項目の増加など町民の健康寿命増進への施策を展開する。問題となるのは財政面だが、「あらゆるチャンネルを駆使して実のあるものにしたい」とし、「次の世代によりよい形で引き継いでいくためにも誠実に全力で取り組む」とあらためて決意を示した。
 新型コロナウイルスに関する取り組みでは、みなべならではの構想が胸の内にある。「梅の成分がウイルスの抑制に効果があるかどうかの研究を進めたい。インフルエンザウイルス抑制に効果があるのは実証されているのだから、ぜひ調べてみたい」と語った。
 町長・町議選の立候補予定者説明会は8月26日午後1時30分から役場3階大会議室で。告示まで70日を切った中で出馬表明は小谷氏しかなく、対抗馬のうわさはあるものの、このまま無風で無投票となる公算が極めて大きい。
 一方、定数14で争う町議選は、いまのところ現職・新人とも正式な表明はない。引退がささやかれる現職の地区では後継者擁立の動きがあるほか、他地区では若手や女性など新人のうわさなどあり、予断を許さない状況だ。


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日高川町生研Gが山菜イタドリの茶を開発

由良町農業委総会 会長に御影常夫氏を再選

わかやまリフレッシュプラン 御坊駅前にビアガーデンオープン

美浜町臨時議会 コロナ支援第2弾実施へ


夏の高校野球和歌山大会2日目 日高中津、南陵が初戦突破〈2020年7月21日〉

2020年07月21日 08時30分00秒 | 記事

 新型コロナウイルスの影響で中止となった第102回全国高校野球選手権和歌山大会の代替えとなる「2020 夏 高校野球和歌山大会」2日目の19日、日高地方勢の日高中津と和歌山南陵が登場。日高中津は初回に先制を許すが2回に逆転して和工を2-1の接戦で制し、和歌山南陵はエース浜が完封で抑える好投を見せて田辺工を4-0で下し好発進した。両校は28日の第1試合で激突する。

 中津-和工 日高中津は先発の左腕・太田が初回、先頭打者を四球で出すと、送りバントなどで二死2塁とされ、和工主砲に右越え適時三塁打を浴び、1点先行を許したが、打線が2回、この日3安打を放った原大が口火を切って二死1、3塁の好機を作ると、9番・太田が中越え三塁打を放ち2者を迎え入れ逆転に成功。
 投げては太田が2回以降に立ち直り、3回と7回に得点圏に走者を許すが、伸びのある直球と変化球のコンビネーションで毎回のように三振を奪う投球を続け、5安打、9奪三振の1失点で完投した。

 和 工
 100000000 1
 02000000× 2
 中 津

 友部-山野(和工)太田-廣岡(中津)
【三塁打】太田(中)山野(和)
【二塁打】井戸本(和)


 南陵-田辺工 南陵打線は4回、二死から四球と6番・尾塲瀬の右翼線への二塁打で2、3塁とし、7番・赤嶺の遊ゴロで一塁への送球がそれる間に、2者が生還して2点を先行。8回は失策がらみで1点、9回は松尾の左翼線二塁打などで一死3塁から3番・石原の左犠飛で1点と着実に加点した。
 エース浜はサイドから緩急をつける投球で危なげない試合運び。8回に2四死球、9回には2四球と一時は乱れたが、散発3安打、8奪三振、無失点で締めた。

 南 陵
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 田辺工

 浜-赤嶺(南陵)小出、寒川-山本(田工)
【二塁打】尾塲瀬、松尾(南)津呂(田)


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御坊日高圏域で推進プロジェクトチームチーム設置 〈2020年7月19日〉

2020年07月20日 08時30分00秒 | 記事


介護職の魅力、やりがい、楽しさも発信へ
(写真はスターチス収穫で交流)


 全国的に介護サービス事業所での人材不足が深刻な問題となっている中、御坊・日高圏域でもホームヘルパーやケアマネージャーらの人材確保に苦慮している状況にあることから御坊市が旗振り役となって御坊・日高圏域介護人材確保推進プロジェクトチームを設置し、圏域全体で課題や対策を検討し、人材確保に向けた取り組みを推進する。まずは現場の実態を把握するためのアンケート調査などを予定しているほか、若い世代への啓発、人材育成にも力を入れたい考え。

 将来的に介護保険制度を維持していくためには安定した介護サービスを提供することが必要不可欠で、その中心となる介護人材の確保は喫緊の課題。今から人材不足を解決する手だてを講じていかないと、将来介護を担う人材がなくなることが懸念されている。国が今年度に策定する第8期介護保険事業計画の基本指針において人材確保の記載が充実される予定で、御坊市も第8期計画で重点項目の一つに掲げる方針。
 圏域内には約130の事業所があり、広域的に利用され、人材確保は共通した課題であるため、御坊市だけでなく圏域全体で取り組んでいこうと、御坊市、美浜町、日高町、由良町、印南町、日高川町、御坊市介護サービス事業者連絡協議会、日高振興局健康福祉部(御坊保健所)で御坊・日高圏域介護人材確保推進プロジェクトチームを設置した。8月12日午後1時30分から市役所で初会合を開き、今後の取り組みなどを協議する。
 主に人材確保に係る課題の抽出と分析、介護離職防止に向けた取り組み、介護職の普及・啓発、人材育成などについて調査、研究、議論していく。今年度は2回程度の会議を開き、まずは介護人材不足の現状を把握し、課題の抽出と分析を行うための調査研究の手法(アンケート調査など)を検討するほか、研修会の開催、介護離職防止、地元高校生らに介護職をPRする取り組みなどを協議する。
 全国的に人材不足の要因として「きつい、汚い、危険、くらい」などネガティブなイメージ、賃金が安いなど社会的・経済的評価が低いことが考えられるが、全国調査では介護職を辞める理由として賃金やハラスメントだけでなく、職場の人間関係、法人・事業所の理念が合わないといった精神的な側面も多いという。
 御坊市の田中孝典介護福祉課長は「人材確保は一朝一夕に解決するものではなく、長期的に息長く取り組んでいく必要がある。要介護者等の方々の生活を支える介護職員のステータスはもっと高く認められるべきものであり、介護現場で頑張っている職員のためにも行政の責務として介護職の地位向上、介護保険制度の未来に向け、取り組みを推進していきたい。また、介護職の魅力や楽しさ、やりがいなども積極的に情報発信していきたい」と話している。


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